楽器解説

【音楽史】ドラムの歴史 Part12【ツーバス・ダブルバスドラムの誕生】

ドラムってどんな歴史があるの?
昔のドラムってどんな感じだったんだろう?

このような疑問にお答えする内容です。

ドラムスティック・マレットを開発している世界的なメーカーVic Firthが解説する「ドラムの歴史」をまとめました。

今回はPart12として、ドラムの新しい奏法の誕生を振り返ります。

1952年はダブルバスドラム(ツーバス)誕生の年

この年は、ドラムにおいて新しい時代の幕開けとなる年です。

とあるアルバムがリリースされ、そこで用いられた「あるドラムの奏法」が革命を起こしました。

実はこの年は、ダブルバスドラム(ツーバス、バスドラムを2つ使う手法)が誕生した年です。

現代ではヘビーメタルなどで使われるイメージがあるツーバスですが、実は長い歴史があるのです。


画像:ツーバス(https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/drums/ac_drums/drum_sets/live-custom-hybrid-oak/index.html)

Louie Bellsonとツーバス

スイング・ビッグバンドのドラマーLouie Bellsonは、1930年代後半(当時17歳)にあのGene Krupa(Part9参照)のコンテストで受賞し、一躍有名になります。

彼はただ素晴らしいドラムを演奏しただけでなく、新しいスタイルを考えていました。

バスドラムを2つ使うというアイデアです。

1950年初期には、デューク・エリントンのバンドでツーバスを使用し、一躍有名になります。

さらに彼はソングライターでもあったので、デュークの有名なアルバム「ELLINGTON UPTOWN」に収録されている「Skin Deep」という曲を書き下ろし、この曲でもツーバスを使用します。

Louie Bellson - 1957 Skin Deep Solo

さらに「The Hawk Talks」という曲でもツーバスを使用します。

Louie Bellson- The Hawk Talks (1955)

この2曲が、最初にツーバスがしっかりと使われた曲と言えるでしょう。

このおかげで1950年代・1960年代の曲の多くでツーバスが用いられ、現在も使われているのです。


つづきのPart13はコチラ


人気記事

1

https://youtu.be/f0FhmTvdYYA?si=voPGFHl2leoVKF1_ 今回は、数々のモニタースピーカーを販売しているAdam Audio社が解説する「自宅スタジオ~3レベル ...

2

https://www.youtube.com/watch?v=A8rvn7o33Lo 今回は、Sage Audioが教える「カリッとしたボーカルにするためのMIXテクニック」をまとめました。 全部で ...

3

音楽におけるアップビート、ダウンビート、オンビート、オフビート、バックビート… 似たような言葉だけど、何が違うの?覚えられない… 今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。 「アップビート」「オフビ ...

4

今回は、「Sonarworks SoundID Referenceの使い方」をまとめました。

DTMをするなら絶対に持っておきたいこの製品について、なぜこの製品がおすすめなのか、どの種類を買うべきなのか、具体的な使い方と測定方法をご紹介します。

5

世界的にヒットしている曲の構成ってどうなってるの? 「ヒット曲の公式」みたいなのがあるといいんだけど… 今回はこのような疑問にお答えします。 https://www.youtube.com/watch ...

6

今回は、人気音楽プロデューサーのVirtual Riotが解説する「Serum 2の全新機能の解説」をまとめました。Xfer Records社「Serum2」で新しく追加されたプリセットの制作にも携わったVirtual Riotが、新機能17項目を徹底解説します。

7

この記事では、世界中の作曲家・音楽プロデューサーが使っているおすすめのブラス(金管楽器)音源をご紹介します。同じ楽器でも音源によって音色が少し異なりますので、複数持っていると使い分けることができるほか、レイヤーしたときもリアルさと壮大さを増すことができます。

8

今回はAudio Universityが解説する「Universal Audio社 Apollo Twinのレビュー」をまとめました。他社では2万円程度の製品がある中で、Apollo Twinは約10万~20万円です。この記事では、Apollo Twinは値段相応の価値があるのかについて解説します。

9

今回はAdam Audio社とIn The Mixが解説する「スピーカーは縦置き or 横置きのどちらがいいのか?」をまとめました。 多くのスピーカーは正方形ではなく長方形であることが多いですが、縦置 ...

10

今回はChris Selimが解説する「Pultec EQの使い方」をまとめました。DTMにおいて「有名なEQ」としてよく名前が挙げられるのが「Pultec EQ」です。この記事では、なぜこのEQは世界中のDTMerに愛されているのか、その魅力と使い方を解説していきます。

-楽器解説