【音楽史】ドラムの歴史 Part3【ペダルの進化】
- 2020.03.05
- 2020.03.17
- 用語解説・音楽史

昔のドラムってどんな感じだったんだろう?
このような疑問にお答えする内容です。
今回はPart3として、ドラムにとって非常に重要となる1909年の歴史を振り返ります。
楽器の歴史を知ると、時代背景に沿った楽曲を作れるようになり、作曲の引き出しが増えますので、ぜひ最後までご覧ください!
(当時の再現演奏もあります!)
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1909年に起こったこととは?
1909年は、Ludwigがバスドラム用ペダルの特許を取得した年です。
実は、その前にもバスドラム用ペダルは存在していました。
画像:オーバーハングペダル(https://vicfirth.zildjian.com/education/history-of-the-drumset-part-02.html)
1870年ごろにドラマー達は、「オーバーハングペダル」と呼ばれる、バスドラムの上に取り付けるペダルを使っていました。
しかしこのオーバーハングペダルは格好悪く、コントロールもしづらいものでした。
そのため、1870年ごろのドラマー達はダブルドラミングにはペダルを使わない方を好んでいました。
画像:Ludwigによる初期のペダル(https://www.theblackpage.net/articles/pedal-evolution)
今からおよそ100年前ごろに作られたLudwigのペダルは、今わたしたちが使っているペダルと非常にそっくりです。
フットボードとスプリングがあり、バスドラムに取り付けるしくみです。
100年以上も前に作られたと考えると、よく考えられて作られたものだということがわかります。
バターに付属している器具
画像:動画より
当時のペダルには、バターヘッドに金属の器具が付いていました。
これは、フットペダルを踏むと、バターヘッドについている器具が、バスドラムについているシンバルに当たり「カーン」と鳴るしくみになっています。
画像:バスドラムについているシンバルとドラムペダル(https://medium.com/@casciomusic/history-of-ludwig-drums-3209ffb21c46)
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ビーターのヘッド
もう一つ今の時代のペダルと異なるのは、ビーターのヘッド部分です。
実は、当時のビーターは今よりもっと大きかったのです。
これは、昔はバスドラムが非常に大きかったためです。
26,28,30インチのバスドラムが主流で、中には40インチのものもありました。
ビーターは、マーチングバンドのバスドラムで使われていたビーター(マレット)と非常に似たものでした。
持ち運びも便利
当時の人々はまだ車を持っていませんので、交通機関を使ってドラムを運び出す必要がありました。
Ludwigが作ったペダルは、今使われているものと同様、分解することができます。
分解すればスーツの内ポケットにも収まるサイズになりますので、当時の人々にとっては非常に便利なものでした。
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