【音楽史】ドラムの歴史 Part11【リズム&ブルース・シャッフル・バックビート】
- 2020.03.13
- 2020.03.19
- 用語解説・音楽史

昔のドラムってどんな感じだったんだろう?
このような疑問にお答えする内容です。
今回はPart11として、リズム&ブルース・シャッフル・バックビートの歴史を中心に振り返ります。
楽器の歴史を知ると、時代背景に沿った楽曲を作れるようになり、作曲の引き出しが増えますので、ぜひ最後までご覧ください!
(当時の再現演奏もあります!)
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1948年に起こったこと
次に大きな変化が起こるのは、1940年代おわりの1948年です。
この年にはある有名な曲が誕生し、新しい音楽のスタイルを確立していきます…
前回のPart10では、ビーバップはビッグバンドの影響を受けたものだとお伝えしました。
今回ご紹介するのもビッグバンドから影響を受けていますが、プラス、ダンスのフィーリングを保ったスタイルの音楽です。
みなさん名前は聞いたことがあるでしょう、「リズムアンドブルース」です。
ビーバップと同じ、アフリカ系アメリカのスタイルの音楽です。
リズムアンドブルース
リズムアンドブルースはビッグバンドと似ていますが、ビッグバンドよりもより少ないホーンセクション(編成)で、四つ打ちのスタイルが基本です。
しかし人々を踊らせたいのであれば、より大きなサウンドにする必要がありますよね。
そこで使われたのが、エレキギターとエレキベースです。
これらのおかげで、人数が少なくてもより大きな音を出せるようになりました。
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シャッフル
この頃のドラマーたちは、よりヘビーなグルーヴのドラミングを好んでいました。
そのために使っていたのが、「シャッフル」のリズムです。
ジャズのハイハットでおなじみの「ターン・タッタ・ターン・タッタ」というグルーヴではなく、「タッタ・タッタ・タッタ・タッタ」という、よりヘビーなグルーヴに聞かせるパターンを使い始めたのです。
1948年 ”Good Rockin’ Tonight”
1948年になると、大ヒット曲”Good Rockin’ Tonight”が誕生します。
この曲ではバックビート(2・4拍目)に重心を置いたフレーズが使われ、「ドッド・タッド・ドッド・タッド」というリズムが流行ります。
このバックビートに重心を置いたスタイルは、現代でもあらゆるジャンルで用いられているスタイルですよね。
むしろ、このスタイルでない音楽の方が珍しいかもしれません…
実は1948年になるまで、このバックビートに重心を置くスタイルは一般的ではなかったのです。
それまでもまだテクノロジーが進歩していなかったため、あらゆる理由でこのスタイルを叩くのが難しかったとも言えます。
今最も多く使われているバックビートのスタイルは、この”Good Rockin’ Tonight”が始まりでした。
今回ご紹介した「リズム&ブルース」「シャッフル」「バックビート」の時代の代表曲と言えるでしょう。
再現演奏↓
4:12~
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シャッフルのドラミング
シャッフルでは、ジャズのライドシンバルの「ターンタッタ・ターンタッタ」のリズムが使われています。
5:50~
しかしリズムアンドブルースでは、「タッタ・タッタ・タッタ・タッタ」というフレーズが使われました。
6:01~
これらの違いをもう少しだけ詳しくみてみましょう。
最初はシャッフルのリズムでバックビートなし、次はバックビートを入れて叩いてみます。
6:18~
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