メロディー・構成

ヒット曲の作り方「楽曲構成の公式」【海外プロが教える】

世界的にヒットしている曲の構成ってどうなってるの?

「ヒット曲の公式」みたいなのがあるといいんだけど…

今回はこのような疑問にお答えします。

Do THIS with every song you write | Hit Song Architect S1E3

作曲家・コーチのFriedemann Findeisen氏が解説する「ヒット曲の楽曲構成の特徴」をまとめました。

動画タイトルが「曲を作るときはこれを使え!」となっているほど、多くの世界的ヒット曲に使われている楽曲構成です。

主に洋楽に使われている構成ですので、特に「世界中で自分の曲を聞いてもらいたい」という方はぜひ実践してみてください。

ポップスの楽曲構成の典型例

イントローAメロー(Bメロ)ーサビーAメロー(Bメロ)ーサビーCメローサビ

Intro - Verse - (Pre) - Chorus - Verse -(Pre) - Chorus - Bridge - Chorus

これが、ポップスにおける典型的な構成です。

(Bメロ・Preがないものもあるので、Bメロはカッコでくくっています)

難しく考えず、この通りに曲を作ればOKです。

各セクション何小節にするべき?

各セクションは、このような構成であることがほとんどです。

よくある構成

イントロ:4小節
Aメロ1:16小節
Bメロ1:4小節
サビ1:8小節
Aメロ2:8小節
Bメロ2:4小節
サビ2:8小節
Cメロ:8小節
サビ3:8小節

もしDAWで曲を作っているなら、この通りにマーカーやリージョンを作ったテンプレートを用意しておくと便利です。

各セクションの「テンション」をあやつる

ヒット曲の作り方「楽曲構成の公式」

もう一つの公式として「サビは大きく、Aメロは小さくする」があります。

このように聞かせるためには、「サビをより大きく聞かせる」のではなく、「サビ前までをより小さく聞かせる」のが重要です。

ここからは、より具体的なテクニックをご紹介します。

ダイナミクスとアレンジ
Aメロに使う楽器数を減らし、楽曲をソフトに聞かせるようにすれば、サビは自然と大きく聞こえるようになります。

ピッチ
たとえばボーカルの場合、Aメロは低い音程で歌い、サビでハイトーンを出すなどします。

歌詞
Aメロは言葉が多くても良いですが、サビではワード数を限定します。
楽曲をまとめた・楽曲を象徴する5~6語以内におさめるようトライしてみてください。

作曲初心者はバンドスタイルからはじめよう

作曲初心者の人は、ロックバンドの構成で曲作りしてみることをおすすめします。

使う楽器はボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラムです。

ロックバンドは使う楽器の数が限られているので、いい練習になります。

プロは50以上ものトラック(楽器)を扱うことがありますが、圧倒的な数であるほど、1つ1つの音が隠れやすいです。

そのため、初心者の方はバンド編成のように数個のパートだけを使って曲作りをする方がいいでしょう。

このとき、バンドの曲を作るからと言って1から生演奏をレコーディングする必要はありませんし、楽器を演奏するスキルが必要というわけでもありません。

音源やサンプル、シンセサイザーを使ってもOKです。

おすすめのDTM音源・プラグインはこちらでまとめていますので、ぜひ参考にしてください↓

新しい要素(パート)はいつ登場させればいい?

ヒット曲の作り方「楽曲構成の公式」

あの世界的に有名な音楽プロデューサーMax Martinは、インタビューで「新しい要素は1度に1つしか出さない」と答えています。

↓Max Martinに学ぶヒットソングの作り方はコチラでまとめています。

たとえばドラムの場合、Aメロはキックのみ、Bメロはキック+スネア/シンバルなど、徐々に要素を足していくのがよいでしょう。

ヒット曲の作り方「楽曲構成の公式」まとめ

今回の内容をまとめると、このようになります。

世界的ヒット曲の楽曲構成
イントローAメロー(Bメロ)ーサビーAメロー(Bメロ)ーサビーCメローサビ

小さく聞かせる→大きく聞かせて楽曲展開
ダイナミクス・アレンジ・ピッチ・歌詞の工夫で実現

ちょっとずつ要素を加える
新しい要素は一度に1個

すぐ使えるテクニックばかりですので、ぜひ今日から実践してみてください。

なお、イントロ・Aメロ・Bメロ・サビ・ポストコーラス・Cメロ・アウトロの作り方は当サイトのnoteアカウントで詳しく解説しています。

各セクションの作り方がわからない方、アイデアの幅を増やしたい方はぜひこちらもご覧ください↓

関連記事
関連記事


人気記事

1

今回はIn The MixのMichael Wynneが解説する「音楽制作はあなたの耳にダメージを与えるか?」をまとめました。 音楽プロデューサーとして長年活躍しているMichaelが、自身の経験をも ...

2

今回は、初心者からプロまで使えるおすすめのDTMイヤホン・ヘッドホン14選をまとめました。値段順にご紹介しますので、ぜひ予算に合わせてご自身に合う製品を見つけてください。

3

DTMをしていると、DAWのプロジェクトファイルや作曲に関わる資料が大量に作られてしまい、ファイル探しに難航したり、データを紛失したり、容量がすぐいっぱいになってしまいます。そこでこの記事では、このような「膨大な量のファイルを適切に整理する方法」と「ファイルを守るためのバックアップ術」について解説します。

4

今回はAdam Audio社とIn The Mixが解説する「スピーカーは縦置き or 横置きのどちらがいいのか?」をまとめました。 多くのスピーカーは正方形ではなく長方形であることが多いですが、縦置 ...

5

今回は、「Sonarworks SoundID Referenceの使い方」をまとめました。

DTMをするなら絶対に持っておきたいこの製品について、なぜこの製品がおすすめなのか、どの種類を買うべきなのか、具体的な使い方と測定方法をご紹介します。

6

世界的にヒットしている曲の構成ってどうなってるの? 「ヒット曲の公式」みたいなのがあるといいんだけど… 今回はこのような疑問にお答えします。 https://www.youtube.com/watch ...

7

当サイトのnoteアカウントにて「楽曲のサビ・Aメロ・Bメロ・Cメロ・ポストコーラス・イントロ&アウトロの作り方」をそれぞれアップしました。 「曲を作るときに何から始めたらいいかわからない」「 ...

8

音楽におけるアップビート、ダウンビート、オンビート、オフビート、バックビート… 似たような言葉だけど、何が違うの?覚えられない… 今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。 「アップビート」「オフビ ...

9

今回は、人気音楽プロデューサーのVirtual Riotが解説する「Serum 2の全新機能の解説」をまとめました。Xfer Records社「Serum2」で新しく追加されたプリセットの制作にも携わったVirtual Riotが、新機能17項目を徹底解説します。

10

今回は、初心者からプロまで使えるおすすめのDTMスピーカー21選をまとめました。 この記事では、以下2つの条件を満たしているスピーカーだけをご紹介します。 ・2025年1月現在、日本の通販で誰でも新品 ...

-メロディー・構成
-,