シンセサイザー

【DTMシンセ】VPS AVENGER 2の使い方【アンプ・フィルター・シェイパー編】

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #8 With Jon Audio - Effects and Routing

このシリーズでは、Vengeance Sound社「VPS AVENGER 2」の使い方をまとめています。

このページでは、画面右側にある「AMP」「FILTER」「SHAPER」の使い方をご紹介します。

VPS AVENGER 2の使い方:AMPセクション

画面右上にあるAMPセクションでは、音量に関する調整ができます(最大4つまで作成可能)。

VOLUME:音量を調整する
VOLUMEの右側にある縦のゲージ:ボリュームベロシティ。MAXにすると入力したベロシティーの通りに音量が調整される。
SPIKE:アタック(立ち上がり)の強調する度合いを調整する。(上げるほどパーカッシブな音になる)
SPIKEの内側にあるゲージ:SPIKEの効果をどれだけ長く持続させるかを調整する。上げるほどアタックの持続時間が長くなる)
SPIKEの右側にある縦のゲージ:スパイクベロシティ。ベロシティが高いほどSPIKEの効果も高くなる。
PAN:パンを調整する。
PAN KTRK:押している鍵盤の場所に応じてPANを調整するかどうかを決める。(右に回すと「高い音は右から、低い音は左から」、左に回すと「高い音は左から、低い音は右から」聞こえるようになる)
SPREAD:右に回すと音が自動的に左右交互に再生され、左に回すとランダムの位置から音が再生される。

ATTACK・HOLD・DECAY・SUSTAIN・RELEASE:エンベロープを調整する。
EXT.SOURCE:FILTERエンベロープなど、別のソースでエンベロープを調整する。

SPIKEの使用例 2:28~2:50

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

PANの調整例 3:00~3:32

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

SPREADの調整例 3:41~4:07

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

エンベロープの調整例 1:19~1:50

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

AMPの設定をリセット・削除する方法

AMPの設定をリセット・削除するには、AMP名を右クリックします。

VPS AVENGER 2の使い方:FILTERセクション

AVENGER 2では、フィルターを最大5つ使用できます。

MASTER FILTERは音全体にかけるフィルターです。

他のフィルター(FILTER1~5)とは異なり、エンベロープやキートラッキング、フィルターベロシティーのパラメーターはありません。

フィルターを使うには、ROUTEセクションで使用したいフィルターをONにします。

TYPE:フィルターの種類を選択する。
K.TRACK:押している鍵盤の高さとフィルターをかける強さを連動させるかを決める。数値を上げるほど、音程が高くなったときにフィルターが開くようになる。
CUTOFF:フィルターのカットオフ周波数を決める
CUTOFFの横のゲージ:カットオフベロシティーを設定する。上げるほど鍵盤を弱く押したときは弱くフィルターがかかり、強く押したときは強くフィルターがかかる。
RESO(Q):レゾナンス周波数を決める。
RESO(Q)の横のゲージ:レゾナンスベロシティーを設定する。上げるほど、鍵盤を弱く押したときはレゾナンスが弱くなり、強く押したときはレゾナンスが強くなる。
DRIVE/BAND/COMB:ディストーション、バンドパスフィルター、コームフィルターの強さを決める。(現在使用しているフィルターの種類によって、選べるメニューが異なります)
DRIVE/BAND/COMBの横のゲージ:DRIVE・BAND・COMBの効果をベロシティーと連動させる。上げるほど、鍵盤を弱く押したときは効果が弱くなり、強く押したときは効果が強くなる。
ENV.:フィルターセクション下にあるエンベロープの設定をフィルターに適用する割合を決める。(ATTACK・HOLD・DECAY・SUSTAIN・RELEASE)

フィルターの使用例 4:10~9:30

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

VPS AVENGER 2で使えるフィルターの種類

AVENGER 2ではさまざまなフィルターを使用できます。

「6」「12」「18」「24」などのフィルター名の最後についている数字は、カットオフの際の角度を示しています。
(数字が小さいほどフィルターがゆるやかなカーブになり、大きいほど崖のような形のフィルターになります)

OnePole:やさしめのフィルター。ストリングス、ブラスやピアノなどに向いている。
ANA:CPU負荷が軽く、アナログ系のなめらかなフィルター。
NEX:同社が開発しているシンセ「Nexus」に使われているフィルターを継承しており、エンベロープのレスポンスが早く、高音域が強調されやすい。ANAよりもCPU負荷が大きい。
VINT:ヴィンテージ・アナログ系のフィルター。レゾナンスのパラメーターが「MOD」に変わり、数値を上げるとアナログ特有の不安定さを加えることができる。
PXL:同社のフィルタープラグイン「VPS Filter XL」を継承したフィルターで、非常になめらかでクリアなレゾナンスが特徴。
POW:他のフィルターとは異なる数学関数を使用しており、ハイパスモードでは6dBタイプのようなサウンドになりますが、レゾナンスはより強く感じられます。
IRS:数学的に異なるアプローチで設計されたフィルター。12dBタイプは、高レゾナンスのときに非常に独特な動きをし、抑え気味(ダンプ)な反応をする。
T-Bee: 定番の「TB-303」をモデリングした18dBフィルター。シンプルなベースラインに馴染むよう、レゾナンスとディストーションの挙動が最適化されている。
COS (HP): 高いレゾナンスに対して非常にタイトで抑え気味に反応するハイパスフィルター。各帯域の傾斜が緩やかで、カーブ全体が均一な特性を持っている。

SSM (BS/BP): 2つのフィルターを組み合わせて構成されたバンドリジェクト/バンドパス・フィルター。Driveのパラメーターが「Band」に変化し、2つのフィルター間の距離(広がり)を調整できるようになる。

Ana Peak: フィルターのように振る舞うピークEQ。キートラッキングに対応しており、特定の周波数をブーストしてキーボードの音程に合わせて演奏できる。レゾナンスがゲイン量を決定する。「ANA Peak-Phase」は位相反転に対して中立ではないため、モジュレーションをかけると可聴レベルで位相が変化する。

COMB: Avengerの標準的なコンブフィルター。ユニークなエフェクトをかけたようなサウンドを作成したいときにおすすめ。Driveパラメーターは「Polarity」に切り替わり、ポジティブ/ネガティブを変更できる。

COMB Key: キートラッキングの精度を高めたコンブフィルター。カルプラス=ストロング合成(Karplus-Strong synthesis)に最適化されているのが特徴。

Trash Rate: レート・リデューサー(サンプルレートを落とす効果)が使える。CUTOFFでリダクションの深さを、Resonanceでジッター(揺らぎ)の速度をコントロールする。

Trash FM: 周波数変調(FM)。CUTOFFでFMの速度を、RESONANCEで変調の深さをコントロールする。

Trash Ring: リングモジュレーター(振幅変調/AM)。CUTOFFで音量変調の速度を、RESONANCEでその深さをコントロールする。

フィルターのルーティングを調整する方法

フィルターのルーティング(順番)を変更するには、ROUTEセクションで各フィルターの順番をドラッグで入れ替えます。

例えば「OSC1の音をFILTER1にかけ、その後にFILTER2をかけたい」という場合は、FILTER1がFILTER2よりも前に来るよう順番を入れ替えます。

フィルターのルーティングを調整する例 14:13~15:07

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

フィルターの直接処理・並列処理を切り替える(SERIAL MODE/PARALLEL MODE)

AVENGER 2のフィルターは、直列処理(SERIAL MODE)と並列処理(PARALLEL MODE)を切り替えることができます。

モードを切り替えるには、ROUTEセクションでフィルター名を右クリックします。

直接処理(SERIAL MODE):音がフィルターに直接送られる
並列処理(PARALLEL MODE):音が複製され、片方はフィルターに、もう片方はOUTPUTに送られる

並列処理だとフィルターをかけた音とかけていない音が両方聞こえるため、フィルターをかけすぎたくないときにおすすめです。

PARALLEL MODEを選択するとメニューが表示されます。

FILTER SEND:フィルターに送る信号の割合
FILTER RETURN:戻ってくる(聞こえてくる)音の割合

いずれか一方が0%だと、全く音が聞こえなくなります(フィルターに全く音を送っていないor返ってくる音がない、という状態になるため)。

15:20~16:35

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

VPS AVENGER 2の使い方:SHAPERセクション

AVENGER 2のSHAPERでは、ユニークな方法でディストーションをかけることができます。

SHAPERをONにする方法


SHAPERを使うには、ROUTEセクションの右上にある+ボタンをクリックし、SHAPERを選択します。

17:13~17:28

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper

SHAPERのパラメーターの見方

SHAPERには6つのパラメーターがあります。

DRIVE(一番左):シェイパーの種類(アルゴリズム)。名前が表示されている部分をマウスホイールで上下に動かして変更することもできる。
DRIVEの右にある縦ゲージ:ドライブベロシティー。ゲージを上げると、ベロシティーが強いほどディストーションが強くかかり、弱いほどディストーションが弱くかかるようになる。
GAIN:ディストーションに送る信号の音量。
FREQ:ディストーションをかける周波数帯域。
FREQの内側のゲージ:FREQのQ幅(ノブを右クリックでドラッグして調整する)
SPLIT:ONにするとBAND1は左から、BAND2は右から音が鳴る。

GAIN1とFREQ1はBAND1専用のパラメーター、GAIN2とFREQ2はBAND2専用のパラメーターです。

SHAPERのパラメーター解説 17:29~18:58

VPS Avenger 2 - Tutorial Course #9 With Jon Audio - Amp Filter Shaper


人気記事

1

今回は、キラキラ系エフェクトプラグイン「Bismuth」の魅力と使い方について解説します。Bismuth(蒼鉛)という名前の通り、金属や宝石を思い起こさせるようなサウンドを作ることができるプラグインです。特にダンスミュージックで使えるサウンドが手軽に使えます!

2

世界的にヒットしている曲の構成はどうなってる?ヒット曲の公式はある?今回はこのような疑問にお答えします。「曲を作るときはこれを使え!」と言うほど、多くの世界的ヒット曲に使われている楽曲構成をご紹介します。主に洋楽に使われている構成ですので、特に「世界中で自分の曲を聞いてもらいたい」という方はぜひ実践してみてください。

3

今回は、ヒップホップ・トラップを作る人におすすめのスピーカーを5つご紹介します。世界で活躍する超人気音楽プロデューサー&ラッパーが実際に使用している機材のみをご紹介していますので、どれを買っても間違いではありません。スピーカー購入を検討している方は、ぜひご予算や設置スペースに合わせてチェックしてみてください。

4

今回は、Waves社のリミッタープラグイン「L4 Ultramaximizer」の新機能と基本的な使い方をまとめました。最新作「L4 Ultramaximizer」は、これまでLシリーズを使ってきた方にもそうでない方にも非常におすすめできるプラグインですので、ぜひチェックしてみてください。

5

今回は、コード進行を学びたいときやバリエーションを増やしたいときに使えるおすすめのコード作成プラグインを3つご紹介します。「いつも同じコード進行ばかり使ってしまい、新しいコードのアイデアが思い浮かばない」という方、必見です!

6

今回は、世界中のプロに愛用されているoeksound社「soothe3」の使い方をまとめました。とても使いやすく、初心者でもプロ並みのミックスができるようになるこのプラグインについて、その魅力や使い方を解説していきます。

7

今回は、音響関連の商品を開発しているGIK Acousticsが解説する「ステレオスピーカーの置き方」をまとめました。特にDTMなどの音楽制作では、正しく音を聞くためにスピーカーの置く位置が非常に重要になります。この記事では、ステレオモニタースピーカーとサブウーファーの正しい置き方を図を用いて解説します。

8

ミキシングをするときは、スピーカーorヘッドホン(イヤホン)、どっちでやればいいの?今回はこの疑問にお答えします!海外プロが教える「DTMでMIXするときはスピーカーとヘッドホン(イヤホン)のどちらを使った方がいいのか?を解説!今回はスピーカーを使うことによるメリットをじっくりご説明します。

9

今回は、IK Multimedia社「ReSing Japanese Pack」の使い方と実際のサウンドをご紹介します。ReSingはAIによって音をさまざまな声や楽器に変換できるツールですが、ついに日本語対応ボイスモデルを収録した「ReSing Japanese Pack」がリリースされました。今回はこちらをレビューしていきます。

10

今回は、Chambersが解説する「音楽プロデューサーは音楽大学に行くべきか?」をまとめました。ChambersはビルボードチャートでNo.1も獲得したプロの音楽プロデューサーですが、音楽大学や専門学校には行っていません。現在はプロとして活躍している彼が作曲家(ボカロP)になるなら音楽学校に行くべきかどうかを解説します。

-シンセサイザー