アレンジ・打ち込み

【DTM】かっこいいボーカルチョップエフェクトの作り方【7つのコツ】

This Vocal Trick will Dominate 2025

今回は、SynthHackerが解説する「2024年を制するボーカルチョップトリック」をまとめました。

ボーカルチョップは、フューチャーべース(Future Bass)やEDMなどによく使われるボーカルテクニックで、とてもかっこいいアレンジ方法の1つです。

この記事では、誰でも無料でイマドキのかっこいいボーカルチョップを作るコツをご紹介します。

かっこいいボーカルチョップを作るコツ1:Auto Panを使う

かっこいいボーカルチョップを作るコツ1つ目は「Auto Panを使って途切れるようなサウンドを作る」です。

Auto Panはその名の通り「Panを自動的に振ることができるプラグイン」ですが、Panを一切振らずにAuto Panの量だけ変えると、ボーカルが途切れたようなサウンドを作ることができます。
※プラグインによっては同様の効果が得られないことがあります

例えばAbleton Liveの「Auto Pan」プラグインを使うと、このようになります。

0:50~0:58

This Vocal Trick will Dominate 2025

Ableton Live「Auto Pan」を使うときの手順

1.「Phase」をゼロに設定する
2.「Amount」を上げる

かっこいいボーカルチョップを作るコツ2:ノイズとゲートを使う

かっこいいボーカルチョップを作るコツ2つ目は「ノイズとゲートを使ってボーカルチョップを作る」です。

ボーカルトラックにゲートプラグイン(Gate)を使い、サイドチェインをノイズトラックに設定することで、簡単にパーカッシブなボーカルチョップを作ることができます。

1:05~1:48

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ノイズとゲートを使ってボーカルチョップを作る手順

1.ノイズが鳴らせるプラグインもしくはサンプルを用意する
2.ノイズのエンベロープのうち、Sustainを減らしてパーカッシブな音にする
3.ノイズで、好きなリズムパターンを作る
4.ボーカルトラックにゲートプラグイン(Gate)を追加し、サイドチェイン(Side Chain)をノイズのトラックに設定する
5.ゲートプラグインのThresholdを調整し、音の長さを調整する

この方法のいいところは、ボーカルトラックに一切加工を加えなくても手軽にボーカルチョップを作ることができる点です。

ポイントは「ノイズのSustainを減らしてパーカッシブな音にすること」。

Sustainが大きく、ベターっと伸ばすような音にすると、ゲートプラグインを使ったときにボーカルが上手く途切れなくなります。

クラップ(Clap)のような「パンッ」という音にしておくと、ボーカルが歯切れよく途切れるため、ボーカルチョップらしい音になります。

かっこいいボーカルチョップを作るコツ3:ピッチを変更して新しいメロディーを作る

かっこいいボーカルチョップを作るコツ3つ目は「ピッチを変更して新しいメロディーを作る」です。

これは非常にシンプルでボーカルトラックのピッチを少し変更して、新しいメロディーラインを作ればOKです。

例えば1番と2番でピッチを変えてみたり、サビが8小節x2回あるとき、後半の8小節だけピッチを変更するなどをしてみましょう。

こちらの例では、ピッチを「-5」に設定して新しいメロディーラインを作っています。

2:08~2:16

This Vocal Trick will Dominate 2025

かっこいいボーカルチョップを作るコツ4:マルチバンドコンプを使う

かっこいいボーカルチョップを作るコツ4つ目は「マルチバンドコンプを使う」です。

マルチバンドコンプは、周波数帯域ごとにコンプレッサーをかけることができるプラグインです。

特にXfer Rechords社の「OTT」は、無料でありながらダンスミュージックらしいサウンドを作るのに最適のプラグインです。

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2:24~2:37

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かっこいいボーカルチョップを作るコツ5:Stereo Imagerで広がり・奥行きを加える

かっこいいボーカルチョップを作るコツ5つ目は「Stereo Imagerで広がり・奥行きを加える」です。

少しリバーブをかけたボーカルチョップに対してStereo Imagerプラグインを使うと、より広がりのある音になります。

例えば、もしSerumにボーカルサンプルを取り込んでボーカルチョップを使っていたり、Serumのプリセットを使っている場合は、FXタブで「HYPER / DIMENTION」のエフェクトを加えてみましょう。

特にリバーブを使っている状態でDIMENTIONの値を大きくすると、非常に広がりのあるボーカルチョップにすることができます。

2:36~2:56

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もしこの処理を行なって中音域〜高音域にうるさい部分が出てきたら、EQで少し削るなどして対応するとよいでしょう。

おすすめのStereo Imagerプラグイン

Ozone Imager: iZotope's Free Stereo Widening Plug-in
Intro to Stereo Imaging with the Waves S1 Plugin

Waves社「S1 Imager」

Waves Gold、Platinum、Diamondなどに付属しています。

かっこいいボーカルチョップを作るコツ6:リバーブにサイドチェインを使う

かっこいいボーカルチョップを作るコツ6つ目は「リバーブにサイドチェインを使う」です。

ボーカルチョップのトラックにリバーブを使っている場合は、そのリバーブにサイドチェインを使うとよいでしょう。
※リバーブはSendを使った方が、リバーブ量を調整しやすいのでおすすめです

例えば、ダンスミュージックのときはキックをサイドチェインのトリガーに設定すると、リバーブで広がりは出しながらキックははっきりと聞かせることができます。

2:55~3:11

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リバーブにサイドチェインを使う手順

1.ボーカルチョップのトラックに、Sendでリバーブをかける
(必要であれば、このリバーブのうしろにEQを追加して不必要な周波数帯域を処理します)
2.リバーブプラグインのうしろに、コンプレッサープラグインを追加する
3.コンプレッサープラグインのSide Chainを、キックのトラックに設定する

かっこいいボーカルチョップを作るコツ7:フォルマントのオートメーションを使う

かっこいいボーカルチョップを作るコツ7つ目は「フォルマントのオートメーションを使う」です。

このテクニックはSkrillex(スクリレックス)もよく使っている方法で、よりクレイジーなサウンドを作ることができます。

3:11~3:30

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フォルマントのオートメーションを使う手順

1.ボーカルトラックにフォルマントの調整ができるプラグインを追加する
2.フォルマント(Formant)の値を、オートメーションで変更する

おすすめの「フォルマントが調整できるプラグイン」

DTMでかっこいいボーカルチョップエフェクトの作る方法まとめ

以上が「DTMでかっこいいボーカルチョップエフェクトの作る7つの方法」でした。

ポイント

  • Auto Panを使う
  • ノイズとゲートを使う
  • ピッチを変更して新しいメロディーを作る
  • マルチバンドコンプを使う
  • Stereo Imagerで広がり・奥行きを加える
  • リバーブにサイドチェインを使う
  • フォルマントのオートメーションを使う

当サイトでは他にもダンスミュージックなどで使えるかっこいいアレンジテクニックをご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください↓


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