【音楽史】R&B(リズムアンドブルース)って、どんな音楽?【イギリスのR&B】

【音楽史】R&B(リズムアンドブルース)って、どんな音楽?【イギリスのR&B】
R&Bって名前は聞いたことあるけど、「どんな音楽か」と聞かれると、ちゃんと答えられないな…
R&Bにはどんな歴史があるの?

 

このような疑問にお答えする内容です。

 

今回は英語版wikipediaの「R&B」について、かんたんにまとめてみました。

 

今回は最終回のPart7として、イギリスにおけるR&Bについて解説していきます。

 

ポピュラー音楽の一つとして当たり前になったR&Bですが、その歴史や音楽的な特徴を言葉で説明できる人はなかなかいないのではないでしょうか?

歴史や特徴を知ることで音楽制作にも活きていきますので、この機会にぜひ理解を深めてください!

 

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イギリスのR&B

 

ブリティッシュ・リズムアンドブルース・ロックは1960年前半に発展し、イギリズに駐在するアフリカ系アメリカ人や、ロンドン・リバプール・ニューキャッスル・ベルファストなどの港を訪れた船員によって広まりました。

特にロンドンのクラブシーンで発展した多くのバンドは、黒人によるリズムアンドブルースアーティストたちを真似しようとし、結果として、より人気のあった「ビートグループ」よりも「より自然な感じの」「より輝かしい」サウンドになっていきます。

 

ジャズやスキッフル(音楽ジャンル)、ブルースのクラブシーンから発展していった初期のアーティストたちは、メジャーなブルースアーティストやその基本形に焦点を当てていました。

特に、the Rolling StonesやColosseum、the Yardbirds、Manfred Mann、the Graham Bond Organisationなどと共演した経験のあるブルースロックミュージシャンのAlexis Kornerなどが注目されていました。

 

Early In the Morning (2006 Remastered Version)

 

世界的に有名なアーティストにも受け入れられるように…

 

ブルースが人々から受けた興味関心は、Eric Clapton、Mick Taylor(the Rolling Stonesのギタリスト)、Peter Green、John Mayall、Free、Creamなどのブリティッシュロックミュージシャンたちに受け入れられ、その後幅広いR&Bのスタイルが確立されていきます。

 

Eric Clapton – Layla
The Rolling Stones & Mick Taylor – Can't You Hear Me Knocking – Glastonbury
Peter Green – Fool No More
John Mayall and The Bluesbreakers- Mists Of Time – Stories

 

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アメリカでも人気に

 

The Rolling Stonesやその他イギリスとのグループは、アメリカのポップチャートにおいて「UKバンド」「ブリティッシュ・インヴェイジョン(”イギリスの侵略”)」のブームを引き起こします。

The Rolling StonesがBobby Womack & the Valentinosの楽曲「It’s All Over Now」をカバーすすると、1964年にはじめてUKナンバーとしてチャート1位を獲得します。

 

今やR&Bのイメージがないグループも…

 

Steve WinwoodやFrankie Miller、Scott Walker & the Walker Brothers、the AnimalsなどのNewcastle出身の白人系R&B、そしてBelfast出身のSpencer Davis GroupやVan Morrison & Themなどは、イギリスで非常に人気になりました。

 

Steve Winwood – Higher Love (Official Music Video)
Frankie Miller – Jealousy (1985)
R.I.P. Scott Walker: The Walker Brothers – The Sun Ain't Gonna Shine Anymore
Please Don´t Let Me Be Misunderstood- The Animals
Spencer Davis Group — (1965) Keep on Running [High Quality Sound, Subtitled]

 

これらのバンドはR&Bだけプレイしていたわけではありませんが、彼らの初期のアルバムを聞いてみると、R&Bの要素が伺えます。

 

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モッズ(Mod、Mods)の影響

 

イギリスのサブカルチャー「モッズ(Mod、Mods)」における音楽は、R&Bや後期のソウルから発展していき、これらの起源であるロンドンの小さなクラブではとても収容できないほど人気のアーティストたちによってプレイされていきます。

この結果、Small Facesやthe Whoなどのバンドがこのギャップを埋め、1966年になると、the WhoはアメリカのR&Bを真似るスタイルから、モッズの文化を反映させた楽曲をプロデュースするスタイルへと路線変更します。

 

多くのバンドはイギリス国内全体での成功を遂げられたものの、アメリカの音楽市場での成功にまではなかなか到達できませんでした。

 

ブリティッシュR&Bバンドはアフリカ系アメリカ人の音楽スタイルとはとてもスタイルが違い、よりギターを強調させるような音楽スタイル。

そのため、彼らは「アフリカ系アメリカ人の音楽を大いに悪用した」と批判されることもありましたが、これは両方の音楽が大衆化した証拠でもあり、これらの音楽をイギリス、アメリカ、世界中へと発信し、現在・過去両方のR&Bアーティストたちの評判を呼ぶことになります。

 


 

↓「Part1」はこちら!

 

【音楽史】R&B(リズムアンドブルース)って、どんな音楽?【概要編】