【音楽史】ブルースって、どんな音楽?【いろいろなスタイルのブルース】

【音楽史】ブルースって、どんな音楽?【いろいろなスタイルのブルース】
ブルースって名前は聞いたことあるけど、どんな音楽かいまいちよくわかってないな…
ブルースにはどんな歴史があるの?

 

このような疑問にお答えする内容です。

 

今回は英語版wikipediaの「ブルース」について、かんたんにまとめてみました。

 

今回はPart5として、戦前ごろに生まれたいろいろなスタイルのブルース(カントリーブルース・デルタブルース・アーバンブルース・シティブルース・ビッグバンドブルース・ジャンプブルース)について解説します。

 

ブルースという名前を聞いたことがある方は多いと思いますが、実は非常に多くの音楽に影響を与えており、歴史も深い音楽ジャンルの一つです。

そのため、他のジャンルに比べてwikipediaの内容もかなりの長文になっていますので、こちらのシリーズは小分けにして解説していきます。

もし今後「ブルースの曲を作ってみたい」「参考資料が欲しいな」と思ったときは、ぜひこちらのページをご覧ください。

 

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カントリーブルース

 

カントリーブルースは、ブルースにおける最も古いスタイルの1つで、1900年代初期に誕生しました。

主に即興で演奏され、ソロボーカル+伴奏なしか、ソロボーカル+バンジョー・ギター(指弾き)などの伴奏だけで演奏されることが多いのが特徴。

こちらはアメリカ南部の農村で、1900年代初期に誕生しました。

 

 

デルタブルース

 

デルタブルース(ミシシッピ)は、前述のスライドギター奏法を使ったギターの伴奏と、情熱的なボーカルが特徴的なブルースです。

楽器編成においては、ギターとハーモニカを使っていることが多いのが特徴。

 

 

また、アメリカのブルースギタリスト・シンガーであるRobert Johnsonがアーバンブルースとルーラルブルース(都会のブルースと田舎のブルース)を合体させたスタイルを生み出しました。

彼は、デルタブルースにおいて非常に有名なギタリストの一人です。

 

 

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メンフィスブルース

 

メンフィスブルースは、1920~1930年代にテネシー州メンフィスで発展したブルースです。

Menphis Jug BandやGus Cannon’s Jug Stompersなどのジャグバンドに影響を受けています。

(ジャグバンド:ジャグ=お酒の瓶を楽器として使ったバンド)

 

 

Frank StokesやSleepy John Estes、Robert Wilkins、Joe McCoy、Casey Bill WeldonやMenphis Minnieなどは、ウォッシュボード(洗濯板)やフィドル、カズーやマンドリンなど、普段はあまり使われない楽器を使って演奏していました。

 

 

アーバンブルース(シティブルース)

 

ブルースの人気が高まっていくと、ブルースのアーティストたちは徐々に地元のコミュニティを外れ、より多くの人に受け入れられるよう、多様性のある音楽を求められるようになりました。

これによって「アーバンブルース」が出来上がっていきます。

古典的なアーバンブルースやボードビル(寄席演芸)ブルースの女性シンガーは、Gertrude “Ma” Rainey、Bessie Smith、Lucille Boganの「ビッグ3」を中心に、1920年代に人気を集めていきます。

 

 

「アフリカ系アメリカ人女性初」「ブルースの母」

 

Mamie Smithはボードビル寄りのアーティストで、1920年に、アフリカ系アメリカ人として初めてブルースのレコードを発表しました。

彼女の2つ目のレコード「Crazy Blues」は、1ヶ月で75,000枚も売れました。

 

 

Ma Raineyは「ブルースの母」と呼ばれています。

「ブルースの父」については、こちらのPart4で紹介しています)

 

「レース・レコード」であっても…

 

1920年になると、ボードビルシンガーのLucille Hegaminは、黒人女性として2番目にブルースのレコード「The Jazz Me Blues」を発表します。

 

 

また「Queen Victoria」や「Za Zu Girl」と呼ばれたVictoria Spiveyは、1926年にシンガーとしてのキャリアをスタートし、その後40年に渡り活躍します。

 

これらのレコードは、白人向けに売り出すレコードと区別するために「レース・レコード(Race Records、raceは「人種」という意味)」というラベルがつけられていました。

しかし、彼女たちのレコードは白人のリスナーにも買われていました。

 

彼女たちの音楽には、即興的なメロディーライン、普通は用いられない歌詞のインパクトや語勢に変化を加えるフレージング、ボーカルのドラマティックなシャウト・うめき声・悲しげなうなり声・嘆き悲しむような声が使われていました。

こういった音楽のおかげもあり、彼女たちはその後のジャズ、ブロードウェイミュージカル、1930年代~1940年代のトーチソング(失恋や片思いなどの感傷的なラブソング)、ゴスペル、ミスタップ、そしてロックンロールに影響を与えていきます。

 

アーバンブルースの男性アーティスト

 

一方男性アーティストとしては、Tampa Red、Big Bill BroonzyやLeroy Carrなどが人気でした。

Tempaは「ギターの天才」と呼ばれていました。

 

 

ブギウギとアーバンブルース

 

ブギウギは、1930年代〜1940年代前半のアーバンブルースから誕生した、重要な音楽スタイルの一つです。

アーバンブルースはソロピアノを用いることが多かった一方、ブギウギはシンガー(ソロパート)と小編成のコンボやバンドを使っていました。

 

 

ブギウギは、ベースにおいてオスティナート(あるパターンを長い間繰り返し続ける)やリフを使ったり、左手で調性を変えたり、コードを作り込んだり、右手で装飾音やトリルなどを演奏するなどの手法が見られます。

シカゴを拠点としたブギウギのパフォーマーClarence “Pine Top” SmithやEarl Hinesは、ラグタイムにおけるピアノの左手の動きと、ルイ・アームストロングのトランペットに見られるようなメロディーの動きを右手で演奏する」といった手法を使っていました。

 

 

ラグタイムはこちら↓

 

 

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ビッグバンドブルース

 

ブルースにおける大きな発展の一つに、「ビッグバンドブルース」の誕生があります。

 

Bennie Moten OrchestraやJay McShann、Count Basie Orchestraなどが活躍しました。

Count Basie Orchestraによる12小節構成のブルース”One O’Clock Jump”や”Jumpin’ at the Woodside”、Jimmy Rushingによる「ブルース・シャウティング」が使われた「Going to Chicago」や「Sent for You Yesterday」などが有名です。

 

 

中でもビッグバンドブルースの楽曲で非常に有名なのは、Glenn Millerの「In the Mood」でしょう。

 

 

ジャンプブルース

 

1940年代になると、「ジャンプブルース」が発展します。

これはブギウギや、ビッグバンドミュージックから影響を受けた音楽です。

 

サックスやその他ブラス(金管楽器)、ジャジーな感じを出すためのリズム楽器として使うギター、そして朗読風のボーカルを、アップテンポなビートに乗せたスタイルです。

ジャンプブルースではLouis JordanやBig Joe Turnerが有名で、これらのアーティストの楽曲はのちのロックンロールやリズムアンドブルースに影響を与えました。