【音楽史】ロカビリー(Rockabilly)って、どんな音楽?【Part2】

【音楽史】ロカビリー(Rockabilly)って、どんな音楽?【Part2】
ロカビリーって、どんな音楽?
有名なアーティストは誰?

 

このような疑問にお答えする内容です。

 

今回は英語版wikipedia解説の「ロカビリー」をかんたんにまとめてみました。

 

 

今回はPart2として、ロカビリーにおける著名アーティストと歴史を解説していきます。

 

Part1: ロカビリーという名前の意味、音楽的な特徴、使われたレコーディング技術

 

ちなみに「ヒルビリーミュージック」についてはこちらの記事で、ロカビリーのドラムスタイルに関してはこちらの記事で解説しています。

 

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ロカビリーで有名なアーティスト

 

これらのアーティストは、ロカビリーの人気に貢献し、同時に人気となった著名アーティストです。

 

Elvis Presley

 

Elvis Presley – Jailhouse Rock (Music Video)

 

Wanda Jackson

 

Wanda Jackson – Rockabilly Fever

 

Billy Adams

 

Billy Adams – Rockabilly Special – Legacy album 2000

 

Johnny Cash

 

Johnny Cash – Rockabilly Blues

 

Bill Haley

 

bill haley – you cant stop me from dreaming – rockabilly – rare

 

Buddy Holly

 

MIDNIGHT SHIFT – Buddy Holly

 

ロカビリーの歴史

 

ここからは、ロカビリーの歴史を詳しく振り返っていきます。

 

ざっくりいうと?

 

始まりは1920年代ですが、人気が出始めたのは1950年代初期で、アメリカ(特に南部)で流行りました。

ロカビリーという名前自体は、1954年のBillboardのレビューで使われたのが最初です。

 

1950年後半に一度人気は衰退してしまいますが、1970年代後半から1980年代初期にかけて、人気が再度復活します。

 

それではここからは、詳しく解説していきます。

 

始まりは1920年代

 

1920年代、ブルースとカントリーミュージックは非常に近い関係にありました。

最初に広くヒットしたのは1924年の「Wreck of the Old 97」で、B面の「Lonesome Road Blues」も同時に人気がありました。

 

Johnny Cash – Wreck of the Old 97
Henry Whitter-Lonesome Road Blues 1924

 

Jimmie Rodgersとブルースベースの曲

 

「最初のカントリースター」と呼ばれたJimmie Rodgersは「Blue Yodeler(ブルーヨーデル)」の名前で親しまれ、彼の曲にはブルースをベースにしたコード進行が使われていました。

しかし、彼の同世代に活躍していたBlind Lemon JeffersonやBessie Smithの曲とは全く異なった編成とサウンドでした。

 

Jimmie Rodgers – Waiting for a Train/Daddy andHome/BlueYodel
Bessie Smith – Bessie Smith Sings More Blues

 

1930~1940年代

 

1930~1940年代には、新しい2人のスター、Bob WillsとTexas Playboysがウェスタンスイング界を風靡します。

ウェスタンスイングとは、ビッグバンドジャズの影響とホーンセクションとともに、カントリーの歌とスティールギターを合体させたスタイルのことです。

Willsの音楽は非常に高い人気を誇っていました。

 

1940年代から1950年代初期にかけてのWillsの曲は「2ビートジャズ」のリズム、「ジャズコーラス」の要素、そしてロカビリーの先駆けとなるギターの要素を兼ね備えていました。

このあと、多くのブルースのアーティストたちがブギウギを流行させ、カントリーのアーティストたちはヒルビリーブギスタイルの音楽を演奏し始めます。

ヒルビリーブギは「ヒルビリー」のボーカルと、ブギウギのベースラインを合体させたスタイルの音楽です。

 

The Maddox Brothers and Roseとロカビリー

 

ロカビリーの先駆者といわれているのが、The Maddox Brothers and Roseです。

 

Maddox Brothers And Rose – Dig A Hole

 

メンバーのFred Maddoxが開発した「スラップベース」を用いて、ロカビリーを演奏していました。

 

そして徐々に、カントリーやスイング、ブギウギの影響を受けて、ジャンプブルースのアーティストたちもロカビリーの発展に影響していきます。

たとえばテネシー州メンフィスのブルースミュージシャンJunior ParkerとそのバンドLittle Junior’s Blue Flamesは、Pat Hareのギターをフィーチャリングしたことで、ロカビリーに大きな影響を与えました。

特に、1953年にリリースされた以下の2曲が有名です。

 

Little Junior's Blue Flames Love My Baby SUN 192
MYSTERY TRAIN – LITTLE JUNIOR'S BLUE FLAMES -1953- SUN #192 78RPM.wmv

 

1970~1990年代での復活

 

一度は人気が衰退したロカビリーですが、1968年にElvis Presreyが人気映画「American Graffiti」やTV番組「Happy Days」に出演したり、「Teddy Boy」スタイルのファッションが復活したことにより、特にイングランドで人気が復活しました。

 

このリバイバル(復活)時代初期に人気だったのは、Dave Edmunds。

 

Dave Edmunds – I Hear You Knocking

 

ちなみにあのQueenも、ロカビリーにインスパイアされた楽曲「Crazy Little Thing Called Love」を1980年にリリースしています。

 

Queen – Crazy Little Thing Called Love (Official Video)

 

ネオ・ロカビリー(1990~現在)

 

正確に「ロカビリー」とは言えませんが、1990年から現在にかけて、アメリカのインディーポップ、ブルースロック、カントリーロックのアーティストたちが、ロカビリーに強く影響を受けた曲をリリースし始めます。

 

Kings Of Leon – Red Morning Light (Official Music Video)
The Black Keys – Lonely Boy [Official Music Video]
Blackfoot, "Highway Song"

 


 

Part1はこちら↓

【音楽史】ロカビリー(Rockabilly)って、どんな音楽?【Part1】