【音楽史】ラグタイムとは?【概要編】

【音楽史】ラグタイムとは?【概要編】
ラグタイムって、どんな音楽?

 
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
 

英語版wikipediaの「ラグタイム」をかんたんにまとめてみました。

 
今回はPart1として、ラグタイムのざっくりとした解説をしていきます。
 

Part1:概要編

Part2:音楽的特徴編(構成・コード進行・リズム)

Part3:歴史編
 
 
誰もが一度は聞いたことがあるであろう音楽ですが、その詳細についてはあまり知らない方も多いでしょう。
 
こちらのシリーズを読むと作曲の引き出しが増えますので、ぜひ最後までご覧ください!
 

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ラグタイムをざっくり言うと?

 
ラグタイム(Rag-time)は、1985年から1919年にかけて人気を博した音楽スタイルのことです。
 
音楽的に言うと、シンコペーションを使っていたり、「不規則な(Ragged)」リズムが特徴的です。
 
 
Scott Joplinの「Ragtime」が最も有名なラグタイムの楽曲でしょう。
 

 

どんな音楽から影響を受けている?

 
ケークウォークフォーク、マーチ、クラシックブルースから影響を受けています。
 

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ラグタイムのはじまり

 
ラグタイムはもともと、アメリカのセントルイス(中西部)の街にあったアフリカ系アメリカ人のコミュニティではじまったものです。
 

 
ケンタッキー出身のBen Harneyが「You’ve Been a Good Old Wagon But You Done Broke Down」を書いたことにより、ラグタイムは一気に人気を集めていきました。
 

 

この楽曲は、同じくラグタイムの名曲であるErnest Hoganの「La Pas Ma La」の数ヶ月後に発表されました。
 

 

マーチをベースにしたスタイル

 
またラグタイムは、John Philip Sousaによってマーチのスタイルを変化させて作られたこともありました。
 
ここでは、アフリカ音楽の特徴でもある「ポリリズム」のテクニックを用いていました。
 

 

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Scott Joplinの活躍

 
ラグタイム作曲家のScott Joplinは「Maple Leaf Laf」を1899年に発表すると一気に有名になり、今でも愛され続ける名作「The Enterntainer」を1902年に発表。
 

 
しかしながら、一部のラグタイム愛好家の間を除いて、彼は人々に忘れ去られていってしまいます。
 
これは、1970年代前半のリバイバル(再度人気を集めること)まで続きました。
 
 
The Entertainerの発表後少なくとも12年は、「Maple Leaf Rag」はメロディーラインやコード進行、メトリックパターン(拍節法)において、多くの構成のラグタイム作曲家に影響を及ぼしました。
 
拍節法:4/4や3/4、6/8など、拍子の捉え方を示す方法
 

ラグタイム全盛期

 
ラグタイムは、アメリカのポピュラーミュージックとしての地位を瞬く間に確立していきます。
 
そして、「メインストリームポピュラーカルチャーにインパクトを与えた、最初のアフリカ系アメリカ音楽」となります。
 
 
Jelly Roll Mortonなどの著名なピアノストたちもラグタイムを弾き、ブラスバンドやダンスバンドでもラグタイムは演奏されるようになります。
 

 
また、W.C.HandyとJames R Europeが率いたバンドは、黒人・白人の「人種の壁」を打ち壊していきます。
 

 

ラグタイムの新しいリズムは、ダンスバンドの世界を変え、新しいダンスステップを生み出していきます。
 
これは、のちにショーダンサーのVernon and Irene Castleが1910年代に普及させていきます。
 

 

ポピュラーエンターテイメントにおけるダンスオーケストラの成長はラグタイムの成長に伴い、1920年代まで続いていきます。

 

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ヨーロッパでも大人気

 
ラグタイムはヨーロッパでも人気を博します。
 
太平洋を横断する船上オーケストラでは、ラグタイムもレパートリーの中に入れていました。
 
 
James R Europeの396th連隊バンドは、1918年のフランスのツアーでラグタイムをさらに盛り上げます。
 

 

ジャズにも影響を与えたラグタイム

 
ラグタイムは初期のジャズに影響を与えました。
 
例えば前述のJally Roll Mortonの影響は、のちのJames P.JohnsonやFats Wallerなど、Harlem Strideピアノスタイルを弾くピアニストたちへと続いていきます。
 

 

 

Harlem Strideピアノ:ジャズのピアノスタイルの一種で、ラグタイムプレイヤーたちにより誕生したスタイル
 

 

ダンスオーケストラは1920年から1930年の間、よりスムーズなリズムスタイルを採用していきます。
 
そして、のちに「ラグタイム」から「ビッグバンドサウンド」へと進化していきます。
 

リバイバル(復活)

 
1920年代に他の音楽スタイルがラグタイムに取って代わって以降、ラグタイムには何度かリバイバルがありました。
 
 
最初は1940年代初期。
 
多くのジャズバンドが、レパートリーとしてラグタイムを加えるようになったのです。
 
この時期、ラグタイムは78 RPMレコード(いわゆる”レコード”)でリリースされるようになります。
 
(エジソンがレコードを発明したのは1877年ですが、実用化・普及したのは1940年代後半です)

第2のリバイバル

 
次のリバイバルは1950年代に起こり、より多くのスタイルのラグタイムの楽曲がレコードで聞けるようになっていきました。
 
また、新しいラグタイムの楽曲も作られました。
 
1971年にJoshua RifkinがScott Joplinの楽曲を演奏したアルバムは、グラミー賞にノミネートされています。
 

 

The New England Ragtime Ensemble

 
1973年になると、The New England Ragtime Ensembleが「The Red Back Book」を発表。
 
これは音楽学校の学長だったGunther Schullerによって編集された、Scott Joplinのラグタイムの楽曲のコンピレーションアルバムです。
 
のちに、グラミー賞のベスト・チェンバー・ミュージック・パフォーマンスを獲得し、1947年のビルボードマガジンの「トップ・クラシカル・アルバム of 1947」にも名前が挙がりました。
 

 

映画でも

 
映画「The Sting(1973年)」では、ラグタイムをより多く認知してもらうために、Scott Joplinの楽曲を使用しています。
 
この映画で使われたMarvin Hamlischによるアレンジ版「The Entertainer」は、1975年のトップ5に輝きました。

 


 
つづき「ラグタイムの音楽的な特徴」↓
 

【音楽史】ラグタイムとは?【音楽的特徴編】