作曲・編曲

楽曲構成をおもしろくさせる作曲のコツ「8ルール」

曲を聞いたときに「いい曲だ」「展開がおもしろい!」と思ってもらうには、どうすればいいの?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

さまざまなサンプル・プラグインを販売している「ADSR」が解説する「8ルール」をまとめました。

こちらの動画で実際の曲を聞いてみると、さらに理解を深めることができます。

「8ルール」とは?

8ルールとは、「楽曲を8小節単位で区切ること」です。

例えばAメロを8小節、Bメロを8小節、サビを8小節x2にする...などです。

「それならもうやってるよ」という方もいるかもしれません。

しかし今回は、ただ8小節に区切るだけでなく、楽曲制作全体で使えるテクニックもご紹介します。

8小節ずつ、ほんのすこし変化を加える

たとえば、最初の8小節がイントロの場合、その8小節にそのまま変化を加わえてVerse(Aメロ)にします。

このとき、ほとんどのパートに変化は付けませんが、ほんの少しだけ違いを加えてみましょう。

例えば、細かいパーカッションのループ音源を入れてみたりしてみます。

このような小さな変化を厳密に聞き取れるリスナーは少ないかもしれません。

しかし多くのリスナーは、この変化を「感じる」ことができます。

言葉で説明できなくても、「ここからAメロが始まった」と感じる要素はあります。

変化は「シンプル」でいい

8小節単位で変化を加えたいときは、シンプルな方法でOKです。

たとえば一瞬だけ無音にしてみたり、新しい楽器を1つだけ加えたり、元の音のアタック音を少しだけ強調してみるなど…

それだけでも、十分変化をつけることができます。

これは、リスナーやクライアントにダイナミックな体験を与えられる、非常に優れた方法なのです。

8ルールを「合体」させてみる

それでは、8ルールを「合体」させてみましょう。

まずは楽曲構成のアレンジから。

Verse(Aメロ)・Pre Chorus(Bメロ)・Chorus(サビ)・Break Down(静かになる部分)・Drop(ドロップ)などを8小節ごとに分け、つなげます。

次はサウンドデザインです。

ハイハットを付け足したり、サウンドは変えてメロディーはそのままにしたり、そのセクション独自のサウンドを加えてみたりしてみます。

最後はミキシング(MIX)です。

セクションによってEQの設定を変えたり、リバーブやディレイを増やしたり、他のエフェクトを加えたりします。

足し算と引き算を使い分けよう

Music notebook with wooden pencil

もちろん、これらは付け足す=足し算するだけでなく、引き算してみてもOKです。

たとえば、特定の楽器を抜いた状態で始めてみたり、ローパスフィルターをかけた状態で始めてみたり…

楽曲の盛り上がり具合に沿って、ローパスフィルターとハイパスフィルターを使い分けてみるのもいいでしょう。

楽曲構成をおもしろくさせる作曲のコツ「8ルール」まとめ

・アレンジメント
・サウンドデザイン
・ミキシング(MIX)

それぞれの段階で8ルールを使うことで、よりエキサイティングな楽曲に仕上げられます。

これさえやっておけば、つまらない曲になることはないでしょう!

ぜひおためしください。

実は「9つのルール」も...

今回は「8ルール」をご紹介しましたが、こちらの書籍では一発で記憶に残る曲を作るための「9つのルール」を解説しています。

作曲の技術を高めたい方は、ぜひご覧ください。


当サイトでは他にも楽曲構成やメロディー作りに関するテクニックをまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


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