音楽ジャンル解説

【音楽ジャンル】ブルースとは?【ブルースの音楽的な特徴編】

今回は英語版wikipediaが解説する「ブルース」をまとめました。

この記事ではPart2として、ブルースの音楽的な特徴について解説します。

ブルースで使われている音楽的な特徴

ブルースにある音楽的な特徴は、ロックンロールやジャズ、リズムアンドブルースなど、ブルースに影響を受けたあらゆるジャンルで見られます。

たとえばコールアンドレスポンス(掛け合い)、ブルーススケール、ブルースでよく使われるコード進行のパターン、12小節で作られる「ブルース形式」、 3rd・5th・7thを半音下げた「ブルースノート」など、ブルースにおいてよく使われる要素が使われています。

またリズムに関しては「ブルースシャッフル」や「ウォーキングベース」がトランス感のあるリズムを強め、いわゆる「グルーヴ」を生み出しています。

和声に関してはヨーロッパから、「コールアンドレスポンス」に関してはアフリカの伝統音楽から影響を受けているのが特徴です。

ただし、ブルースは「グループ音楽」というより「個人音楽」として発展してきたため、人によってスタイルが違い、「絶対にコレが使われている」といった共通点はそこまで多くありません。

さてここからは、上記の要素を1つずつ解説していきます。

ブルーススケール

https://cdn.hoffmanacademy.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/learn-blues-scales-on-piano-1.jpg

ブルーススケールは、メジャーキーの場合はスケールの「1, 2,♭3, 3, 5, 6」、マイナーキーの場合は「1, ♭3, 4, ♭5, 5, ♭7」を使って演奏されるスケールのことです。

みなさんよくご存知の「ペンタトニックスケール」はスケールのうち5音を使いますが、こちらは6音使うので、「ヘキサトニックスケール」とも呼ばれています。

ジャズでは、即興するときにこのブルーススケールを使います。

たとえばCヘキサトニックブルーススケールは、Cブルースコード進行のときに使われます。
(コード進行については後述)


画像:https://www.youtube.com/watch?v=CjJwxtahGtw

ブルースでよく使われるコード進行

ブルースでよく使われるコード進行はこちらです。

I – I – I – I
IV – IV – I – I
V – IV – I – I

ブルースでは12小節を1セクション(1つのまとまり)とする楽曲構成がよく使われているため、このような構成になっています。

12 Bar Blues Backing Track In A Major
12 Bar Blues Backing Track A7

ブルースノート

ブルースノートとは、ベースとなるスケールに加えて、主に3rd、5th、7thにフラットをつけた音(半音下げた音)ことをいいます。

たとえば普通のCメジャースケールに、b3・b5・b7の音を加えてメロディーを奏でると、とても暗い、ブルーな感じの響きになります。

2:42~

The Blue Note

ブルースでよく使われるコード進行+ブルーススケール+このブルースノートを使ってピアノの即興をしている動画

How To REALLY Improvise Using The Blues Scale

ブルースシャッフル

ブルースでは、シャッフルのリズムが使われます。

シャッフルとスイングの違いですが、シャッフルは3連符をベースに、3連符の真ん中の音を抜いて「タッタ・タッタ・タッタ・タッタ」というリズムを刻みます。

比較的すべての音を均等な音量で鳴らしているので、「ちょっとハネている8分音符」のような感じがします。

以下の動画を見てみるとわかりやすいです。

Blues Shuffle in A
2 GREAT Shuffle BLUES Rhythms in E with TABS

一方スイングは、「ターン・タータ・ターン・タータ」のようなリズムを刻み、2・4拍目または1・3拍目にアクセントが加わります。

1 Hour Swing drum backing ( bpm 81 )
Your First Jazz Drum Lesson - Drumeo

ウォーキングベース

ウォーキングベースは、主にウッドベース(コントラバス)などの低音楽器を用いて演奏されるスタイルのことです。

シンコペーションは使われず、「4分音符で歩いてる感じ」がするので、このような名前がついています。

「音が数小節かけてだんだん上がり、だんだん下がる」など、メロディー的な要素もあります。

よりバリエーションを加えるために、ベーシストがスイングさせた8分音符を入れたりすることもあります。


画像:https://en.wikipedia.org/wiki/Bassline#Walking_bass

ウォーキングベースの例(3:03~)

Walking Bass Line (ii - V - I)

ブルースの楽曲構成

初期のブルースのバース(Aメロ)を見てみると、1つのラインを4回繰り返している構成になっています。

しかしこれは20世紀の最初の数十年に使われたもので、その後は現在もブルースでよく使われる「AAB形式」(4小節のバース+4小節のバース+4小節のリフレインで構成される)が主流になりました。

この「12小節ブルース」は、ブルース初期に活躍したBessie Smithなどにより、1920~1930年ごろに広まっていきます。


画像:https://www.musictheoryacademy.com/understanding-music/12-bar-blues/


画像:wikipediaより

Bessie Smith - St.Louis Blues (1929)

「12小節ブルース」の他にもさまざまな構成がある

12小節構成がよく使われますが、一方で16小節構成、9小節構成、8小節構成のものもあります。

16小節構成

Ray Charles - Sweet Sixteen Bars (Instrumental)
Watermelon Man : Backing track (16 bar Blues in F)

9小節構成

Roots of Blues -- The Mississippi Sheiks „Sitting On Top Of T
9 Bar Blues Backing Track in E

8小節構成

LEROY CARR - HOW LONG BLUES
Key to the Highway : Backing track (8 bar Blues in A)

ブルースで歌われる歌詞の内容

初期のブルースでは、「ルーズ・ナラティブ」がよく使われており、これには人種差別やアフリカ系アメリカ人として体験したことへの抗議に関連していることが多いです。


次回Part3はこちら↓


人気記事

1

今回は、キラキラ系エフェクトプラグイン「Bismuth」の魅力と使い方について解説します。Bismuth(蒼鉛)という名前の通り、金属や宝石を思い起こさせるようなサウンドを作ることができるプラグインです。特にダンスミュージックで使えるサウンドが手軽に使えます!

2

世界的にヒットしている曲の構成はどうなってる?ヒット曲の公式はある?今回はこのような疑問にお答えします。「曲を作るときはこれを使え!」と言うほど、多くの世界的ヒット曲に使われている楽曲構成をご紹介します。主に洋楽に使われている構成ですので、特に「世界中で自分の曲を聞いてもらいたい」という方はぜひ実践してみてください。

3

今回は、ヒップホップ・トラップを作る人におすすめのスピーカーを5つご紹介します。世界で活躍する超人気音楽プロデューサー&ラッパーが実際に使用している機材のみをご紹介していますので、どれを買っても間違いではありません。スピーカー購入を検討している方は、ぜひご予算や設置スペースに合わせてチェックしてみてください。

4

今回は、Waves社のリミッタープラグイン「L4 Ultramaximizer」の新機能と基本的な使い方をまとめました。最新作「L4 Ultramaximizer」は、これまでLシリーズを使ってきた方にもそうでない方にも非常におすすめできるプラグインですので、ぜひチェックしてみてください。

5

今回は、コード進行を学びたいときやバリエーションを増やしたいときに使えるおすすめのコード作成プラグインを3つご紹介します。「いつも同じコード進行ばかり使ってしまい、新しいコードのアイデアが思い浮かばない」という方、必見です!

6

今回は、世界中のプロに愛用されているoeksound社「soothe3」の使い方をまとめました。とても使いやすく、初心者でもプロ並みのミックスができるようになるこのプラグインについて、その魅力や使い方を解説していきます。

7

今回は、音響関連の商品を開発しているGIK Acousticsが解説する「ステレオスピーカーの置き方」をまとめました。特にDTMなどの音楽制作では、正しく音を聞くためにスピーカーの置く位置が非常に重要になります。この記事では、ステレオモニタースピーカーとサブウーファーの正しい置き方を図を用いて解説します。

8

ミキシングをするときは、スピーカーorヘッドホン(イヤホン)、どっちでやればいいの?今回はこの疑問にお答えします!海外プロが教える「DTMでMIXするときはスピーカーとヘッドホン(イヤホン)のどちらを使った方がいいのか?を解説!今回はスピーカーを使うことによるメリットをじっくりご説明します。

9

今回は、IK Multimedia社「ReSing Japanese Pack」の使い方と実際のサウンドをご紹介します。ReSingはAIによって音をさまざまな声や楽器に変換できるツールですが、ついに日本語対応ボイスモデルを収録した「ReSing Japanese Pack」がリリースされました。今回はこちらをレビューしていきます。

10

今回は、Chambersが解説する「音楽プロデューサーは音楽大学に行くべきか?」をまとめました。ChambersはビルボードチャートでNo.1も獲得したプロの音楽プロデューサーですが、音楽大学や専門学校には行っていません。現在はプロとして活躍している彼が作曲家(ボカロP)になるなら音楽学校に行くべきかどうかを解説します。

-音楽ジャンル解説
-