【DTM】The Chainsmokers “Closer”で使われている作曲テクニック
- 2020.03.01
- 2020.03.14
- 作曲・編曲

ヒット曲ってどうやって作られているのかな?
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
2020年3月時点で、YouTube再生回数3億回を超えているこのヒット曲。
一見シンプルな曲にも思えますが、やはりプロらしいサウンドになっています。
一体どんなテクニックが使われているのでしょうか?
さっそく見ていきましょう。
原曲はコチラ↓
スポンサードサーチ
「ただのシンプルな曲」に聞こえない理由
この曲が「ただのシンプルな曲」に聞こえない理由は、「1コード/1つのスケールをおおいに活用しているから」です。
「スケール音をすべて使っている」というところも特徴の一つ。
それでは、ここから具体的に解説していきます。
ベースはFm79コード
この曲では、Fm79(F Ab C Eb G)が使われています。
1コードだからといって、たとえばFmをずーっとジャンジャン鳴らしていてもつまらないですよね。
そこで次に工夫するのが、「スケール」です。
Fマイナースケールの構成音はこちら。
このうち、Fmコードと相性の悪いDbをのぞいた音を、メロディーやFm79コードに使っていきます。
スポンサードサーチ
Pre Chorus(Bメロ)からのベース
Bメロからのベースは、こちらの音を使っています。
コードにはDbを使いませんでしたが、ベースではDbを使っています。
コードが「F Ab C Eb」のとき、Dbを弾くとコードのCとベースのDbがぶつかってにごってしまいますが、この「にごり」が、逆にサウンドをリッチにしていきます。
また、コードがFm79(F Ab C Eb G Bb )を弾き、ベースがDbを弾くと、Fmスケール全音を使っていることになります。
スケール音すべてを同時に使っているのにも関わらず、特に変な響きに感じさせないのがおもしろいですね。
ペダルコードの使用
また、ペダルコードの使用もよく見られます。
基本的なコードFmはそのままに、その他の音がいろんな音を行ったり来たりしています。
たとえばFmコードに対し、ボーカルで7th(Eb)や9th(G)など、他のスケール音が使われています。
スポンサードサーチ
平行調の使用
別のセクションでは、Fmマイナーキーの平行調である「Abメジャーキー」に切り替わります。
平行調なので、スケールのフラットの数が同じ、つまり使われている音は同じです。
ただし、ベースとなる音がFからAbに変わります。
Pyramidによる楽曲解説シリーズ
-
前の記事
Halsey “Without Me”で使われているDTMテクニック解説 2020.02.29
-
次の記事
【DTM】サチュレーションを使って音圧を上げるMIX術 2020.03.02