【作曲】ブルーノ・マーズのアルバム「24K Magic」で使われている作曲法【メロディーとコード進行】

自分らしい・オリジナリティのある曲を作るにはどうしたらいいの?
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
今回はそのうち、アルバム「24K Magic」で使われているコード進行とメロディーについて解説された部分をまとめました。
24K Magicで使われている「今っぽさ」「昔っぽさ」を兼ね備えるためのテクニック
24K Magicは、ブルーノの3rdアルバム。
タイトル曲の「24K Magic」は、今では再生回数10億回を超える、超大ヒット曲です。
このアルバムでは、一体どのようなテクニックが使われているのでしょうか?
さっそく見ていきましょう!
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メロディーライン
ブルーノのメロディーラインは、主にペンタトニック(5音階)で歌われていますが、7th、9th、11th、13thもよく使います。
ワンノートメロディーはあまり使われていない
実は、24K Magicに収録されている曲で、”That’s What I Like”以外でワンノートメロディーが使われている曲は一つもありません。
”That’s What I Like”は、最近の曲っぽい感じがする曲ですね(この点は後でキーポイントになりますので、覚えておいてください)。
4:02~
画像:動画より
「最近っぽいメロディー」と「レトロなメロディー」
ここで、ブルーノのメロディーとテイラー・スウィフトのメロディーを比べてみましょう。
(テイラーのメロディーの特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています)
テイラー・スウィフトのメロディー
まずテイラーのメロディーは、曲のキーのルート音でワンノートメロディーが使われていることが多いです。
たとえばキーがGメジャーなら、Gを連打したようなメロディーが多用されています。
そして、メロディーを分析する際は、コードではなく「キーに対して何thなのか」をベースに考えます。
ブルーノ(24K Magic)のメロディー
一方24K Magicの楽曲では、メロディーとコードは深い関係性があります。
ブルーノの楽曲では、キーではなく「コードに対して何thの音なのか」をベースに考えます。
画像:動画より
「カラフル」なコード進行
メロディーの他に、カラフルなコード進行も彼の音楽の特徴の一つです。
ブルーノはセクションごとにコードを変えるという手法をよく使っています。
これは、現代のポップスではあまり見られません。
また、楽曲のキーにはないコードを使うこともしばしばあります(借用コード)。
たとえば、「Versace On The Floor」でも、他のスケールからコードを「借用」しています。
画像:動画より
ちなみにEDMで使われる借用コードについては、こちらの記事でまとめています↓
EDMのコード進行におすすめ「借用コード」の使い方【Zedd編】
EDMのコード進行におすすめ「借用コード」の使い方【Deadmou5編 Part1】
ペダルベース
また「Versace On The Floor」では、「ペダルベース」がBメロ(Pre Chorus)で使われています。
IV(G)からV(A)に移る時、ベース音はそのままでVが演奏されています。
「Too Good To Say Goodbye」でも同様に、IVからVへ移動する時、ペダルベースが使われています。
画像:動画より
実際のサウンド(4:41~)
70年代・80年代に流行った手法
実はこの「ペダルベース」は、70年代や80年代によく使われていたテクニックです。
例を見てみましょう。
5:11~
Michael Jacksonの「Billie Jean」
画像:動画より
Deep Purpleの「Smoke On The Water」
画像:動画より
Frankie goes to Hollywoodの「Relax」
画像:動画より
緊張感を作る→緊張感の解放
Magicにおけるハーモニーは、繰り返してコードチェンジが行われています。
特に、Bメロで緊張感を作り、サビでこの緊張を解放するために使われていることが多いです。
「Chunky」や「Good To Say Goodbye」、「That’s What I Like」でこの手法が見られます。
5:47~
画像:動画より x2
II – V – Iの多用
また、このアルバムの楽曲にはII – V – Iが多用されていますが、これは最近の曲ではあまり聞かない手法です。
しかし、これはドミナントコードをより面白く、味わいのあるサウンドにするのに効果的なのです。
アルバムで使われているII – V – Iの例(6:39~)
他にも「レトロ感・現代感を兼ね備えるためのテクニックがありますが、こちらについては、Part3でまとめています。
今回の内容と合わせると、ブルーノのように昔っぽさと今っぽさを兼ね備えた楽曲が作りやすくなりますので、ぜひ合わせてご覧ください!
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