【音楽史】ソウルって、どんな音楽?【1950~1960年代編】

【音楽史】ソウルって、どんな音楽?【1950~1960年代編】
ソウルって名前は聞いたことあるけど、「どんな音楽か」と聞かれると、ちゃんと答えられないな…
ソウルにはどんな歴史があるの?

 

このような疑問にお答えする内容です。

 

今回は英語版wikipediaの「ソウルミュージック」について、かんたんにまとめてみました。

 

今回はPart2として、1950年代~1960年代のソウルについて解説していきます。

 

Part1:  概要編(ソウルのざっくりした説明、言葉の定義と語源、このジャンルで有名なアーティスト、音楽的な特徴)

Part3: 1970年代から現代のソウルと「ネオソウル」

 

「ソウル」と聞いて、なんとなくのイメージはあっても、具体的に「これがソウルの特徴だ」と言葉で言える人はなかなかいないのではないでしょうか?

この記事を読んで歴史や特徴を知ることで音楽制作にも活きていきますので、この機会にぜひ理解を深めてください!

 

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1950年代のソウル

 

Clyde McPhatter・Hank Ballard・Etta James

 

1950年代にソウルの普及に大きく貢献したのは、Clyde McPhatter、Hank Ballard、Etta Jamesです。

 

Clyde McPhatter — A Lover's Question

 

Ray Charles

 

Ray Charlesも、1954年リリースの「I Got a Woman」をはじめとする楽曲で「ソウルというジャンルの普及に大きく貢献した人物」として有名です。

 

Ray Charles – I got a woman

 

Little Richard・James Brown

 

Otis Reddingにインスピレーションを与えたLittle RichardやJames Brownもまた、ブルースに大きく貢献した人物です。

 

JAMES BROWN – Blues For My Baby

 

Brownは「ソウルミュージック界のゴッドファーザー」と呼ばれています。

 

Little Richard I Don't Know What You've Got, But It's Got Me

 

Richardは自身の音楽スタイルがロックンロール、R&B、そしてソウルの3つの要素を統合していることから、自身を「King of Rockin’ and Rollin’, Rhythm and Blues Soulin」と言っています。

 

Sam Cooke・Jackie Wilson

 

Sam CookeとJackie Wilsonも、ソウルの先祖として有名です。

Cookeは、ゴスペルグループ「The Soul Stirrers」のリードシンガーとして人気でした。

1957年の「You Send Me」は、ポップミュージックのキャリアとして大成功し、さらに1962年の「Bring It On Home To Me」も、「ソウルミュージック」を定義する最初のレコードであるとして一躍有名になりました。

 

Sam Cooke You send me Original
Sam Cooke – Bring It On Home to Me – with lyrics

 

1960年代のソウル

 

この頃、Atlantic Recordsは「ソウルにおけるキーとなるレーベル」として、そしてこのレコード会社にいたSolomon Burkeは「ソウルミュージックのキーとなるアーティスト」でした。

1960年代にリリースされた「Cry to Me」「Just Out of Reach」「Down in the Valley」は、「ソウル初期の楽曲」とされています。

 

Solomon Burke ~ Cry To Me
Just Out Of Reach – Solomon Burke 1961 (# 24)
Solomon Burke – Down in the Valley

 

1961年に「Stand By Me」で成功したBen E. Kingは、ゴスペル聖歌をベースとしたアーティストです。

 

Ben E. King – Stand By Me

 

前述のBurkeが最初に成功した1960年代中盤になると、Kingや他のアーティストたちは「ニューソウルシンガー(New Soul Singers)」として現れます。

 

Aretha Franklin

 

女性ソウルシンガーとして最も重要な人物には、Aretha Franklinが挙げられます。

彼女はもともとゴスペルシンガーで、1960年からは世俗的な音楽(=宗教には関係ない音楽)をするようになりました。

1967年の彼女の楽曲「I Never Loved a Man (The Way I Love You)」「Respect」「Do Right Woman, Do Right Man」は、いずれも大ヒットとなりました。

 

Aretha Franklin – I Never Loved A Man (The Way I Love You)
Aretha Franklin – Respect [1967] (Aretha's Original Version)
aretha franklin do right woman , do right man

 

ソウルの人気上昇、定義の変化

 

1960年代になると、ソウルがアフリカ系アメリカ音楽のチャートを独占していき、アメリカ内でもポップチャートをまたぐほどの人気ぶりになります。

実際に、ソウル・R&BシンガーのOtis Reddingは1967年の「the Monterey Pop Festival」に出演しています。

 

また、ソウルはイギリスでも人気となります。

 

この頃から、「ソウル」という言葉は「R&Bをベースにしたさまざまな音楽スタイルの総称」として使われるようになります。

1968年までには人気のピークを迎え、ソウルは徐々に、様々なサブジャンルへと分散していきます。

また、ソウルで活躍していたJames BrownやSly and the Family Stoneなどはファンク(音楽ジャンル)に転身・進化していきます。

 


 

【音楽史】ソウルって、どんな音楽?【Part3】