メロディー・構成

【作曲のコツ】The Weekndとテイラー・スウィフトのメロディーの違い3つ

世界のトップアーティストであるテイラー・スウィフトThe Weeknd

Taylor Swift - Shake It Off
The Weeknd - Blinding Lights (Official Video)

以前の記事「The Weekndっぽいメロディーの作り方」では、The Weekndとテイラー・スウィフトのメロディーの比較をしました。

この記事ではそれぞれのアーティストにおける3つの特徴がわかりましたが、実はもっと面白い特徴があります!

今回は、Holistic Songwritingが解説する「The Weekndとテイラー・スウィフトのメロディーの作り方の違い」を3つの要素に分けてご紹介します。

前回の記事をご覧になった前提でお話をしますので、まだチェックしていない方はまずこちらをご覧ください↓

前回

The Weekndとテイラー・スウィフトのメロディーの違い ~3つの要素~

The Weekndとテイラー・スウィフトを比較すると、こちらの3つの要素に大きな違いがあることがわかります。

  • 歌いやすさ
  • メロディーの跳躍のしかた
  • リズムタイプ

これらを1つずつ解説していきます。

1.メロディーの歌いやすさの違い

The Weekndはペンタトニックスケールを使っているので、音と音の間が空き、歌いにくい部分が発生します。

対して、テイラー・スウィフトのメロディーの作り方はアイオニアンを使っていることが多いので、メロディーが非常に覚えやすく、歌いやすいです。

アイオニアン(モード): 元のスケールb(フラット)が1つもないスケール。

Cメジャーアイオニアンなら「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」
Dメジャーアイオニアンなら「レ・ミ・#ファ・ソ・ラ・シ・#ド」

加えて、前回ご紹介した通り、テイラーはワンノートメロディーを多用しています。
(アルバム「1989」においては、ワンノートメロディーが230回以上使われています)

そのため、テイラーの楽曲の方が歌いやすいのです。

関連記事

2.メロディーの跳躍のしかたの違い

The Weekndとテイラー・スウィフトのメロディーの作り方は、メロディーが跳躍するとき、ルート音から1オクターブ上のルート音に飛ぶパターンが多いです。

対してThe Weekndは、マイナーペンタトニックスケールにもあるマイナー7thの音に飛ぶ場合が多いです。

たとえばCマイナースケールの場合。

The Weekndはドからbシに飛びます。
テイラー・スウィフトはドから1オクターブ上のドに飛びます。

実際やってみるとわかりますが、テイラーのようにルート音から1オクターブ上の音の方が音を当てやすいです。

3.メロディーのリズムタイプの違い

The Weekndは、3連符や短く細かい音を多く使っています。

おもしろいのは、これによりバックで流れている音と間にコントラストが生まれることです。

たとえば、Aメロでゆったりとした、ベース音が際立つディープなサウンドが流れているとします。

多くのアーティストは、メロディーもゆったりと、落ち着いた感じに仕上げます。

しかし、The Weekndは非常にリズミカルなメロディーをここに持ってくるのです。

例えばヒット曲「Blinding Lights」のメロディーでは、バックでは「ジャーン」「ドーン」というゆったり重いシンセサイザーとシンプルなドラムを中心に鳴っていますが、メロディー比較的細かい音が並んでいます。

The Weeknd - Blinding Lights (Official Video)

その後はファンキーなサウンドに切り替えたりと、ここでもバッキングトラックとメロディーのコントラストが見受けられます。

これもThe Weekndのメロディー作りの特徴の1つと言えます。

テイラー・スウィフトとThe Weekndのメロディーの違いまとめ

テイラー・スウィフトとThe Weekndのメロディーを比較して、「歌いやすさ」「メロディーの跳躍のしかた」「リズムタイプ」の違いがわかりました。

これらを意識すれば、彼らのようなメロディーを作ることができます!

ぜひおためしください。

さらにメロディー作りを上達させるためには?

また、今回は「アイオニアンモード」など、モードのお話が出てきました。

作曲では非常に活躍する知識になるので、よりオリジナリティのあるメロディーを作りたい方はぜひご覧ください。

また、いいメロディーを作るには楽曲の構成を理解していることが非常に重要です。

こちらについては下記の記事で徹底解説していますので、ぜひ参考にしてください🔻

おすすめ

その他、当サイトでご紹介しているメロディーづくりの解説はこちら🔻


人気記事

1

今回は、The Cosmic Academyが解説する「DTMで音を広げる6つの方法」をまとめました。 真ん中から聞こえる音を左右から聞こえるようにしたい 音を完全に左右に広げたいけど、音が変になる…このようなお悩みを解決できる内容になっていますので、ぜひお試しください。

2

ローファイミュージック(Lo-Fi Music)って何?DTMをやってるんだけど、どうやったら作れる?今回はこのような疑問にお答えする内容です。ローファイミュージックとは何か、どんな歴史があるのか、どんな特徴があるのかを解説していきます。

3

ベース音源「Trilian」ってどうやって使えばいいの?操作方法がいまいちよくわかってない…今回はこのようなお悩みにお答えする内容です!こちらの解説を読めば、「とりあえずプリセットを選んでいるだけ」から「自分好みの音作りができるようになる」までレベルアップできます!

4

今回は、BigZが解説する「世界的ヒット曲のようにボーカルをミックス(MIX)する方法」をまとめました。この解説では、Dua Lipaのヒット曲「Don’t Start Now」を参考に、ボーカルをどのようにすればプロっぽく仕上げることができるのかをじっくり解説していきます。

5

当サイトのnoteアカウントにて「楽曲のサビ・Aメロ・Bメロ・Cメロ・ポストコーラス・イントロ&アウトロの作り方」をそれぞれアップしました。 「曲を作るときに何から始めたらいいかわからない」「 ...

6

今回は、vvndertoneが解説する「ドラムミックスでヴィンテージサウンドを作る方法」をまとめました。ローファイ・ヒップホップ(Lofi Hip hop)のように、昔っぽいヴィンテージサウンドを作る方法を8つご紹介します。ヴィンテージ感を出すために使えるプラグインやテクニックを多数ご紹介しますので、ぜひ自分に合った方法やお気に入りのプラグインを見つけてみてください。

7

今回は、音楽で使うスピーカーに付いている「謎の穴」について解説します。いろいろなスピーカーを見てみると、前面下側に細長く穴が空いていたり、側面に丸い穴が空いてあったり、中には背面に穴が空いていることがあります。この謎の穴は、いったいどのような役割があるのでしょうか?

8

世界的にヒットしている曲の構成はどうなってる?ヒット曲の公式はある?今回はこのような疑問にお答えします。「曲を作るときはこれを使え!」と言うほど、多くの世界的ヒット曲に使われている楽曲構成をご紹介します。主に洋楽に使われている構成ですので、特に「世界中で自分の曲を聞いてもらいたい」という方はぜひ実践してみてください。

9

この記事では、世界中の作曲家・音楽プロデューサーが使っているおすすめのブラス(金管楽器)音源をご紹介します。同じ楽器でも音源によって音色が少し異なりますので、複数持っていると使い分けることができるほか、レイヤーしたときもリアルさと壮大さを増すことができます。

10

今回は、Alex Romeが解説する「10個のコードパターンで10種類の違う感情を表現!」をまとめました。 自分の表現したいものを、コード進行でうまく表現できない…そんな方に必見の内容です!

-メロディー・構成
-,