【DTM】Reveal Sound社のシンセ「Spire」の使い方 コンプリートガイド #2 フィルター(Filter)
- 2024.06.28
- 2024.11.27
- シンセサイザー
今回は、Zen Worldが教える「Spireの使い方コンプリードガイド」のうち「フィルター(Filter)」に関する部分をまとめました。
Spireを持っているけどイマイチ使い方がわかっていない…という方も、このシリーズを見れば「これでどんな音も自分で作れるようになる!」というレベルまで到達できます。
このシリーズを見て、Spireマスターになりましょう!
#1 オシレーター(OSC)
#2 フィルター(Filter)
#3 モジュレーター(Modulators)
#4 FX(エフェクト)
#5 Amp・Macro・Voicing・Glide
#6 その他便利機能
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はじめに:今回解説する機能とパラメータ一覧
今回は、以下の機能やパラメータについて解説します。
・cut(フィルターカット)
・res(レゾナンス)
・PAR(パラレル)
・LINK(リンク)
そもそもフィルターとは何か?(シェイプとレゾナンスについて)
フィルターとは、EQで高音域や低音域をカットする機能です。
フィルターにはいくつか種類があり、その種類(形)は「シェイプ」と呼ばれます。
ハイパスフィルター(ローカットフィルター、HP)
ある特定の音域以上だけを残すフィルターを「ハイパスフィルター」と言います。
ハイ(High・高音域)だけをパス(Pass、通す)ので、このような名前になっています。
ローパスフィルター(ハイカットフィルター、LP)
ある特定の音域以下だけをカットするフィルターを「ローパスフィルター」と言います。
ロー(Low・低音域)だけをパス(Pass、通す)ので、このような名前になっています。
バンドパスフィルター(BP)
ある特定の音域の範囲内だけを残すフィルターを「バンドパスフィルター」と言います。
ハイパスフィルターとローパスフィルターを組み合わせたようなシェイプになります。
ノッチフィルター(Notch)
ある特定の音域の範囲内だけをカットするフィルターを「ノッチフィルター」と言います。
レゾナンス(Resonance)
フィルターにおいて、カット際(カットする部分と残す部分の境目)だけをブーストすることをレゾナンス(Resonance)と言います。
レゾナンスのパラメーターを上げれば上げるほど、ブーストする量を増やすので、より尖ったような形になります。
3 フィルターで重要なのは「シェイプ」と「レゾナンス」
シンセサイザーのフィルターを使う上で重要なのは、ここまでご紹介した「シェイプ」と「レゾナンス」です。
どの形のシェイプを使うのか、そしてレゾナンスをどれだけ上げるのか・下げるのか…
これらの組み合わせによって、サウンドが大きく変化します。
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cut(カットオフ)
cut(カットオフ)は、フィルターでカットする周波数帯域(カットする量)を決めます。
Spireでは2つのフィルターを使うことできる、「cut1」ではフィルター1のカット量を、「cut2」ではフィルター2のカット量を設定できます。
res(レゾナンス)
「res1」ではフィルター1のレゾナンスを、「res2」ではフィルター2のレゾナンスを設定できます。
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フィルターモード
Spireでは、フィルターモードをいくつかの種類から選択できます。
フィルターのアルゴリズムが変わるため、シェイプが同じでも異なるユニークなサウンドを作ることが可能です。
以下、公式マニュアルに掲載されている解説文です↓
アナログとデジタルフィルタータイプの最高の特性を組み合せたユニークなアルゴリズム。
モード:LP4, BP4, HP4, Peak
100%で繰り返されないフィルターで、TB-303 サウンドのシミュレートに適しています。
モード:LP1, LP2, LP3, LP4
100%で繰り返されないフィルターで、Virus TI シンセサイザーのフィルターサウンドをシミュレートできます。
モード : LP2, BP2, HP2, Notch
アナログとデジタルのフィルタータイプの最高の特性を組み合せたユニークなアルゴリズムのフィルター。
このフィルターも幅広いサウンドに最適です。
モード : RedLP2, RedLP4, BlackLP2, BlackLP4, BlackHP, BlackBP
櫛の外観のような規則的に間隔を置いた一連のスパイクで構成されたフィルターです。
モード : Mono +, Mono -, Stereo +, Stereo –
フィルター + ディストーション/オーバーロード。
モード:Saturator, Foldback
選択したフィルターモードによって、選択できるシェイプの種類も変化します。
例えば「Perfecto」を選択すると、シェイプは「LP4, BP4, HP4, Peak」の4つから選択できるようになります。
シェイプの種類
シェイプの種類はフィルターモード(前述)によって変わり、青文字の部分(HP2やBP4など)から選択できます。
フィルター1のシェイプの種類は上の欄、フィルター2のシェイプの種類は下の欄で設定できます。
LP:ローパスフィルター
BP:バンドパスフィルター
Notch:ノッチフィルター
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フィルターモードと各パラメーターを変更して音作りをする例
動画中では、これまでご紹介したさまざまなフィルターモードやパラメーターを使って音作りをしている例を紹介しています↓
カットとレゾナンスの使用例(1:32~)↓
keytrack(キートラック)
keytrackを正の値(右・プラス方向)にすると、MIDIノートの音程が高いほどフィルターが強くかかるようになります。
負の値(左・マイナス方向)にすると、MIDIノートの音程が低いほどフィルターが強くかかるようになります。
真ん中に設定していると、MIDIノートの音程の高さによってフィルターのかかり具合は変わらなくなります。
keytrackの解説↓
filter balance(フィルターバランス)
フィルター1とフィルター2のバランスを設定します。
左に振り切るとフィルター1が聞こえ、右に振り切るとフィルター2のみが聞こえるようになります。
LINK(リンク)
LINK(リンク)モードをONにすると、フィルター1とフィルター2のcut(カットオフ)が連動して動くようになります。
PAR(パラレル)
PAR(パラレル)モードをONにすると、フィルター1とフィルター2が同時に処理されるようになります(パラレル=並行)。
PAR(パラレル、後述)をOFFにしている場合、フィルターは「フィルター1→フィルター2」の順に処理されます。
Part3「モジュレーター(Modulators)」の解説はこちら↓
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