シンセサイザー

【DTM】u-he社のシンセ「Diva」の使い方 コンプリートガイド #5 Effects(エフェクト)

The Complete Guide To Master Diva #5 Effects

今回は、Zen Worldが教える「Divaの使い方コンプリードガイド」のうちEffects(エフェクト)に関する部分をまとめました。

Divaを持っているけどイマイチ使い方がわかっていない…という方も、このシリーズを見れば「これでどんな音も自分で作れるようになる!」というレベルまで到達できます。

このシリーズを見て、Divaマスターになりましょう!

はじめに:今回解説する機能とパラメータ一覧

今回は、以下の機能やパラメータについて解説します。

・Chorus(コーラス)
・Phaser(フェーザー)
・Plate(プレートリバーブ)
・Delay(ディレイ)
・Rotary(ロータリー、ディストーション)

Chorus(コーラス)

Chorus(コーラス)は、ピッチを少しズラすことにより広がりのある音を作るエフェクトです。

元々の音を複製し、複製した方のピッチを少しズラすと左右に広がったような音になります。

Rate:モジュレーション(揺れ)のスピードを決めます。
Depth:モジュレーション(揺れ)の深度を決めます。
Wet:元々の音とエフェクトをかけた音の割合を決めます。
Type:Chorusエフェクトの種類を「Classic」「Dramatic」「Ensemble」の3つから選択できます。

Chorusの解説(1:22〜4:17)

The Complete Guide To Master Diva #5 Effects

Phaser(フェーザー)

Phaser(フェーザー)は、元々の音を複製し、複製した方の位相をズラすことで広がりや動きのある音を作るエフェクトです。

Type:「Stoned」と「Flanged」から選択できます。
Rate/Beats:モジュレーションのスピードを決めます。SyncをONにしていると、DAWで設定しているテンポに合わせてスピードが決まり、ツマミを右に回すほどゆっくりになります。
Depth:内蔵LFOに合わせて動いているモジュレーションの量調整します。
Center:ディレイタイム(モジュレーションのスタート位置)を調整します。
LFO Phase: 0°から360°までの間で、位相のズレを調整します。
Feedback:レゾナンスの量を調整します。
Wet:元々の音とエフェクトをかけた音の割合を決めます。
Stereo:バイポーラーで、ステレオの広がり具合を調整します。

Phaserの解説(4:18~8:05)

The Complete Guide To Master Diva #5 Effects

Plate(プレートリバーブ)

Plate(プレート)はリバーブの一種で、いわゆる残響音を加えるエフェクトです。

一般的に、シンセサイザーに内蔵されているリバーブには「Plate」と「Hall」の2種類があります。

Hallの方がコンサートホールのようなリアルな質感で3D感があり、Plateの方が人工的で2D感があります。

奥行きやリアルさを重視したい時はホールリバーブがよく使われますが、プレートリバーブの方が音が全体的に前に出てくるようなサウンドになるため、特に強調させたいボーカルや強いシンセ音などに好まれやすい傾向にあります。

PreDelay:リバーブがスタートする時間をどれだけ遅くするかを決めます。
Diffusion:メタリックな(金属音のような)質感のレゾナンスを減らします。
Damp:リバーブの高音域を減らします。
Decay:リバーブ音の長さを決めます。
Size:リバーブのサイズ感を決めます。値が小さいとお風呂のような小さい空間で、大きいと巨大な聖堂のような空間で鳴っているようなサウンドになります。
Dry/Wet:元々の音とエフェクトをかけた音の割合を決めます。

音のアタック感を強調したいときやリバーブ音で元々の音を邪魔したくないときは、PreDelayを少し遅めにするとよいでしょう。

また、リバーブ音で他の音をマスキングしたくないときは、Dampで高音域を少し削るとよいでしょう。

Plateの解説(8:06~11:39)

The Complete Guide To Master Diva #5 Effects
関連記事

Delay(ディレイ)

Delay(ディレイ)はいわゆる「やまびこ」「エコー」で、元々の音が繰り返されながら、だんだん音が小さくなっていくエフェクトです。

Left/Center/Right:ディレイ音の鳴る速さを場所ごとに決めます。
Dry:元々の音とエフェクトをかけた音の割合を決めます。
Center Vol/Side Vol:Center=真ん中から聞こえるディレイ音と、Side=左右から聞こえるディレイ音の音量を決めます。
Wow:テープワブルエフェクトをエミュレートしたパラメーターで、エフェクト音に特徴的なカラーをつけることができます。
Feedback:ディレイ音が続く時間を決めます。値をMAXにすると、永遠にディレイ音が続きます。
HP/LP:ハイパスフィルターとローパスフィルターをかける割合を決めます。

例えば、ピンポンディレイのように左右に広がるディレイを作りたい場合は、Center Volを下げ、Side Volを上げると良いでしょう。

Delayの解説(11:40~15:20)

The Complete Guide To Master Diva #5 Effects

Rotary(ロータリー、ディストーション)

Rotary(ロータリー)は、「Leslie」のスピーカーをエミュレートしたチューブ系のディストーションです。

Leslieのスピーカーは高音用のスピーカー(Horn)と低音用のスピーカー(Bass)が回転しながら鳴るため、ユニークなサウンドを作ることができ、ハモンドオルガンなどと一緒に使われるようになりました。

DivaではこのLeslieスピーカーを使った時に出るディストーションをエミュレートしていますが、一般的なシンセサイザーに搭載されているディストーションと少し異なるタイプのディストーションであるため、ユニークなサウンドを作ることができます。

ハモンドオルガンとLeslieスピーカーを使った例

Overdriving a Hammond C3 and Leslie

Mix:元々の音とエフェクトをかけた音の割合を決めます。
Out:アウトプットレベルを調整します。
Stereo:ステレオ感を調整します。
Balance:HornとBassスピーカーの音量関係を調整します。
(左に振ると高音域が目立ち、右に振ると低音が目立ちやすくなります)
Controller:どのモジュレーションソースを利用してモジュレーションのスピードを変えるかを決めます。
Mode:「Normal」「SyncBass」「NoBass」の3つから選択できます(後述)。
RiseTime:選択しているコントローラーにラグを加えます。
Slow:10秒から0.2秒までの間でSlow Speedを決めます。
Fast:10秒から0.2秒までの間でFast Speedを決めます。
Drive:ディストーションの量を決めます。インプットレベルによって大きく変化します。

「Mode」では、「Normal」にするとホーン&ベーススピーカーが独立して回転する設定になり、「SyncBass」では位相はロックされ、NoBassではベーススピーカーはOFFになります。

Rotaryの解説(15:20~18:45)

The Complete Guide To Master Diva #5 Effects


人気記事

1

今回は、ジャンル・シチュエーション別に2025年のブラックフライデーで買っておきたいプラグインと機材をまとめました。多くのメーカーや通販サイトで大規模なセールが開催されていますので、お持ちでない製品があればぜひこの機会にGETしてください!

2

今回は「絶対に買って損しない、おすすめDTM音源・プラグイン」をまとめました。特に多くの音楽プロデューサーに愛用され、世界中でベストセラーになり、買っても絶対に損しないと思えるプラグインはかなり絞られます。ここでは初心者からプロまで使えて「これさえ買っておけば問題なし」と断言できる「世界で愛用されているおすすめDTM音源・プラグイン」をご紹介します。

LA2Aコンプレッサー 3

今回は「LA-2Aコンプレッサーの使い方」をまとめました。「有名なコンプレッサー」としてよく名前が挙げられるのが、Teletronix社の「LA-2A」です。なぜこのコンプレッサーは世界中のDTMerに愛されているのか、その魅力と使い方を解説していきます。

4

今回は、DTMで伝説と言われているEQの1つ「Pultec EQ」の魅力と使い方ついてまとめました。なぜこのEQが世界中で使われているのか、Universal Audio社のプラグインを使いながらその魅力と使い方をご紹介します。

5

今回は、MIX師やMIX初心者の方が持っておくと便利なおすすめのプラグインを3つご紹介します。プリセットを選ぶだけでプロレベルのサウンドにできる、まさに「5秒でMIXが終わるプラグイン」をご紹介します。

6

今回は、DTMでおすすめのオーケストラ系楽器がすべて使える音源をまとめました。1つ購入するだけで弦楽器・金管楽器・木管楽器・打楽器すべてが揃うだけでなく、世界中のプロが愛用する高品質の製品ばかりですので、まだお持ちでない方はぜひチェックしてみてください。

7

今回は、DTMでおすすめの民族楽器系音源・プラグインをまとめました。通常のポップスやオーケストラではあまり使われない楽器や、非常にニッチな国・地域特有の楽器が使える製品もまとめています。インド・中国・北欧・ケルト系・アラブ・ガムラン系など幅広くご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

8

今回は、DTMで使えるおすすめのボコーダープラグインを7つご紹介します。いずれもロボットのような声にできるのはもちろん、ハーモニー作成もできる万能プラグインで、アレンジでもミックスでも使えます。サウンドの質感やプリセット、操作方法がそれぞれ異なりますので、いくつか持っておくと理想のボーカルに仕上げやすくなります。

9

今回は、ユニークな音がすぐ作れるおすすめのマルチエフェクトプラグインを5つご紹介します。 いずれも1つのプラグインでさまざまなエフェクトが使えますので、1つ持っておくだけでもサウンドデザインの幅が広がります。 「何でもいいから何か変化を加えたい」というときにも効果的ですので、ぜひチェックしてみてください。

10

今回は「UAD社「Apollo Twin X」は高いけど買うべき10の理由」をまとめました。他社では2万円程度の製品がある中で、Apollo Twinは約10万~20万円です。この記事では、Apollo Twinは値段相応の価値があるのかについて解説します。

-シンセサイザー