【作曲のプロになる】作曲のコツは「機能的な音楽」を作ること

作曲家・音楽プロデューサーとしての心構えについて知りたい!
今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。
ただ音楽を作るのではなく「機能的な音楽を作る」。
一体どんな意味があるのでしょうか?
曲作りに大切な心構えですので、ぜひ最後までご覧ください。
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曲を作る目的をきちんと考えよう
作曲や音楽プロデュースに着手するとき、常に「音楽制作の機能」について考慮しているわけではありません。
この音楽はどのように使われるんだろう?
いつどこでリスナーはこの曲を楽しむのだろう?
何かの活動で使われる音楽になるだろうか?
もしそうなら、その活動にどのように影響・効果を高めることになるだろうか?
このような質問を投げかけることが、より良い音楽づくりに大切になります。
自分が作りたいように音楽を作るのはとても簡単ですし、直感的にできることです。
しかし「何かいいものを作る」という目標は、結局はつかみどころのないものであることがほとんど。
そのため、「目的」をきちんと考えることが、クリエイティブなプロセスやその音楽にインパクトを与えることにつながるのです。
アンビエントは「機能的な音楽」のいい例
1970年代になると、イギリスの作曲家Delia DerbyshireとBrian Enoにより、音楽ジャンルの「アンビエント」が形になり始めます。
Enoは、次のように話しています。
環境・雰囲気というのは、その雰囲気や周りを取り巻く影響…つまり、色合い(ティント)によって定義されるものです。私の音楽制作における目的は、様々なムードや雰囲気に合う「環境音楽」の万能な「カタログ」を作ることを目的とし、ある特定の時間や状況のためのオリジナルな音楽を作ること、というものです。アンビエントミュージックは、「無視できる」ものであり、また様々な「音を聞いているときの注意深さのレベル」に対応できるものでなくてはいけません。
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デザインや映画も同じ
デザイン業界や映画業界の世界では、「機能」がどのように考えられているのかを垣間見ることができます。
たとえばイスは、姿勢をサポートしたり、座っている人が集中力を保てるようにしたり、肉体的・精神的にリラックスできるようにデザインされています。
映画においては、視聴者が泣いたり笑ったり、何かについて考えさせたり、感情移入させるよう作られています。
こういった「目的に関する思考レベル」に合わせて作ると、音楽制作でもインスピレーションを与えることができます。
「機能的な音楽」の例
物理的・毎日行うことに関する場面
ずっと前の時代にさかのぼると、音楽が使われた目的の一つには「ダンス」や、「物理的にその人の感情を表現する」というものがあったでしょう。
今日においては、日々の運動、朝起きる時、寝る時、食べる時、お皿を洗う時などの場面で、音楽が大きな役割を果たしています。
抽象的・脳の動きに関する場面
多くの人にとって、音楽は現実逃避や状況を変えるための手段の1つであるでしょう。
また、脳のマッサージの役割を果たしたり、瞑想の時に聞くためのものであることもあります。
つまり、音楽は気分をつかさどる強力なツールなのです。
落ち込んでいる時にハッピーな雰囲気の音楽を聞く人もいれば、逆に悲しい音楽を聞く人もいます。
音楽を通して浄化された感情は、リスナーにとって大きな影響を与えることもあります。
音楽を作るときに考えるべきこと
すでに、曲作りの最中に「その音楽を聞いてどう感じるか?」を考えている人もいるかもしれません。
しかし、そこからさらに考えを広げて「この曲を聞いた人に、どんな気持ちになってほしいか?」ということを考えてみましょう。
アーティストは、曲を作り終える前に「この曲はどんな場面に合うか?」を考えたり、その曲がアルバムの中でどういう役割になるかをよく考えています。
このような考え方も、曲作りに大切です。
また、ズームアウトして考えてみると、曲に関してだけでなく、アルバム、プロジェクト、さらには自分のアーティストとしてのアイデンティティにおける「目的」を見つけることができるでしょう。
その目的が何であれ、その創作の成果がもたらす「機能」に価値を置くことは、リスナーにとって非常に意味があるものになります。
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