プロになる方法・音大進学

【才能vs努力】音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

2 Traits You NEED to Become a TOP Musician

今回は、世界一の名門音大・ジュリアード音楽院(ピアノ専攻)とグレン・グールド・スクール トロント王立音楽院を卒業し、現在はピアニスト・作曲家として活躍しているNahre Solが教える「トップミュージシャンになるために必要な2つの特徴」をまとめました。

今回はそのうち、プロの音楽家3人に聞いた「プロになるために必要なこと」に関する7つのQ&Aをご紹介します。

今回の質問

Q1.トップミュージシャンが仕事を得るために意識していることとは?
Q2.トップミュージシャンは、練習中は何に集中している?
Q3.プロのオーケストラに入ったときはどうだった?
Q4.トップミュージシャンの1日のスケジュールはどうなっている?
Q5.プロの音楽家になるために必要な練習時間はどれぐらい?
Q6.小さい頃から音楽を習っていた方がいい?
Q7.プロはコンサート前にどんな練習をしている?

これらのQ&Aを一挙ご紹介します!

はじめに

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

今回は、ドイツ・ハンブルグにある「エルプフィルハーモニー・ハンブルクコンサートホール」の協力のもと、私(Nahre Sol)がNDRエルプフィルハーモニー管弦楽団所属のバイオリニストの活動に1日密着取材をしました。

そして、プロのピアニスト兼フルタイムの音楽学校の教授として活躍しているTanya Gabrielianさんとソプラノ歌手・Barbara Burkeさんにも取材を行い、厳しいパフォーマンス・ステージのために日々どのようなスケジュールを組んでいるのかなどを聞いてみました。

プロのミュージシャンたちは、予想を超えるような、厳しいライフスタイルを毎日繰り返し送っています。

このようなトップレベルのミュージシャンたちが一体どのような生活をしているのか、毎日のルーティーンはどのようなものなのか、この取材でわかったことを深掘りしてご紹介していきます。

多くの人が誤解している「プロの音楽家になる方法」

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

「プロの音楽家に必要なこととは何か?」について、誤解している人はとても多いです。

「とにかくたくさん練習する」
「才能があること」

これらが必要だと思っている方が多く、確かに間違ってはいないのですが、「これだけ」ではありません。

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」
https://www.youtube.com/watch?v=dbe6zR5lu50

この「たくさん練習をする」と「才能がある」というのは、あくまでも氷山の一角にすぎないのです。

ここからは、NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団のバイオリニスト・Madeleine Vaillangcourtさんと、フリーランスのピアニスト・Tanya Gabrielianさんにそれぞれお話を伺い、2人がプロとしてどのような毎日を送っているのか、音楽家になるために大切なことについてご紹介していきます。

Q1.トップミュージシャンが仕事を得るために意識していることとは?

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

プロバイオリニスト・Madeleineさんの例

北ドイツ・ハンブルクに本拠を置くオーケストラとして有名な「NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団」は、歴史のある有名な交響楽団です。

このようなプロの楽団に所属するためには、何年にも渡って練習をし、さらにオーディションに合格する必要があります。

この楽団に所属するバイオリニスト・Madeleine Vaillangcourtさんは、次のように語っています。

このようなオーケストラのオーディションに行く時は、常に「合格する」という目標を持っていました。
「経験のため」などではなく、「この仕事を勝ち取りたい」という気持ちで挑んでいます。

このような時に大切なのは、「自分自信に対して現実を見ること」だと思います。
オーディションやプロのオーケストラの現場では、自分ではどうしようもないことがたくさんあるのです。

私が15歳ぐらいのときは「プロのオーケストラに入って、音楽を仕事にしたい!」という夢を持っていましたし、そのような夢を持てていること自体が幸せでした。

Q2.トップミュージシャンは、練習中は何に集中している?

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

プロバイオリニスト・Madeleineさんの例

常に指揮者に集中しています。

指揮者が音楽のほとんどすべてをコントロールしているからです。

また、セクションリーダーにもしっかり注目しています。

曲によっては、自分がいるセクションでキュー(合図)に沿って演奏する必要があるからです。

どの楽器が入ったら自分が演奏をスタートする、リズムの取り方、可能な限り安定して演奏すること、全体にしっかりなじんで演奏できていること、など…

他にもたくさん考えなければいけないことがあります。

Q3.プロのオーケストラに入ったときはどうだった?

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

プロバイオリニスト・Madeleineさんの例

このオーケストラに入団して音楽を仕事にしたときは、水の中に赤ちゃんを投げ入れたときのような感じでした。

とにかくもがいているような感じで、特に言語に関しては苦労しました。
(この楽団はドイツを拠点にし、ドイツ語で練習を行なっていますが、Madeleineさんはアメリカ出身で英語話者のため)

しかしプロのオーケストラミュージシャンになるとき、「自分が住む場所」を決められるとは限りません。

プロになりたい人であれば、このことは知っておくべきだと思います。

フリーランスのミュージシャンの大変さ

フリーランスのミュージシャンであれば、頻繁に各地を回る=出張が多いため、身体的にも大きな負担がかかります。

今最も忙しい&トップピアニストのTanya Gabrielianさんも、その一人です。

彼女は、練習内容・練習方法はプロのオーケストラミュージシャンとそこまで大きく変わりませんが、ライフスタイルは大きく異なっています。

彼女は名門校「Royal Irish Academy of Music」のキーボード専攻のトップ(教授)に任命されましたが、これは「フリーランスのプロピアニストの活動を続けながら、異国の学校の教授としても仕事をしなければいけない」ということになります。

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」
https://www.youtube.com/watch?v=dbe6zR5lu50

ピアニストとして多くのスケジュールを抱えながら音楽学校教授としての仕事も抱えている彼女ですが、一体どのようにして毎日を過ごしているのでしょうか?

Q4.トップミュージシャンの1日のスケジュールはどうなっている?

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

プロのフリーランスピアニスト・Tanyaさんの例

ある時期のスケジュールは、このような感じでした。

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」
https://www.youtube.com/watch?v=dbe6zR5lu50

アメリカ・ミネソタ州で2日間コンチェルト

アメリカ・サンフランシスコ州に移動し、ピアノフェスティバルに2日間出演

アメリカ・ワシントンD.Cで荷物を準備

アイルランドに移動して荷物を降ろす

ドイツ・ハンブルグに移動し、3日間連続でコンサートに出演

アイルランドに戻り、住む場所を3日程度かけて決める

イギリス・スコットランド(グラスゴー)に移動し、コンサートに出演

アイルランドに戻り、音楽学校での仕事がスタート

常に体の免疫も不安定ですし、ストレスにも対処しなくてはいけないので、とても大変です。

Q5.プロの音楽家になるために必要な練習時間はどれぐらい?

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

Madeleineさんの回答

何も考えずに10000時間練習することはできます。

でも、それでは意味がないですよね。

何ができるようになったのか、何をしたのかをしっかり考えながら練習しなくてはなりません。

私の場合は、オーディションや大会のための練習であれば、1日4時間ぐらい練習をします。

もちろん、場合によってはこれ以上の練習時間が必要なときもあるのですが、最大手でも1日6~8時間の練習をします。

解説者・Nahre Solのコメント:3~6歳ぐらいから音楽を始めたミュージシャンは、この練習時間を答える人が多いです

Tanyaさんの回答

私は3歳の時にピアノを始め、週に1回レッスンがあり、4歳の時にはピアノの大会に出ていました。

そのため、この時からすでに「部屋で一人、ピアノに張り付いて練習する」という状況だったのです。

「4歳の子供が、1日7時間も練習したいと思うか?」と思ってしまいますが、そうした経験が成功への道につながっていくとも考えます。

Q6.小さい頃から音楽を習っていた方がいい?

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

Madeleineさんの回答

小さい頃から演奏に適した筋肉を作っていく必要はあると思います。

何か特別な学校に行かせる必要も出てくるかもしれません。

実際に、私の友達にもホームスクール(学校に行かず、自宅で勉強をすること)に行っていた人もたくさんいました。

私は公立の学校に行っていて、幸いにもその学校生活でたくさんのことを学べました。

しかし、やはり「一般の学校にいる自分」と「バイオリニストの自分(バイオリニストを目指す自分)」のバランスを取るのは、とても難しかったです。

高校を卒業した18歳のときには「私がやりたいことは何なのか」ということも、「私はバイオリンを弾くことが好き」ということもわかっていました。

そのため、大学進学について考える時も「音楽の道に進もう」と決めることができました。

Q7.プロはコンサート前にどんな練習をしている?

音楽のプロに聞いた「プロになるための7つの質問」

Madeleineさんの回答

・1週間のリハーサル
・本番のコンサート(2~3日間)
・1~2日の休み
※以上3パターンの繰り返し

コンサートによって演奏する曲目は違うので、複数のコンサートの曲を同時に練習しなければいけません。

ソプラノ歌手・Barbara Burkeさんの回答

8:00 起床・朝食
9:00 ヨガ
10:00 ウォームアップ
10:30 練習
12:00 リハーサル
14:00 (このNahre Solとのインタビュー)
15:00 夕食
16:30 リラックス
18:00 衣装に着替え・メイク・ウォームアップ
20:00 コンサート本番
※夜にコンサートを行う場合の1日のスケジュール


以上でQ&Aは終了です。

次回は、本題の「音楽のプロになるために必要な2つの特徴」についてご紹介します↓


人気記事

1

今回は、大人気プラグインメーカーのCableguysが解説する「音にまとまりを出す方法4選」をまとめました。ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラム...どれも1つ1つしっかり作っているのに、全体で聞くとなんとなくまとまりがなく、バラバラに聞こえる…こんなお悩みにお答えする「音にまとまりを出す方法」を4つご紹介します!

2

今回は、SynthHackerが解説する「2024年を制するボーカルチョップトリック」をまとめました。ボーカルチョップは、フューチャーべース(Future Bass)やEDMなどによく使われるボーカルテクニックで、とてもかっこいいアレンジ方法の1つです。この記事では、誰でも無料でイマドキのかっこいいボーカルチョップを作るコツをご紹介します。

3

ボーカルやギターなどの楽器の録音におすすめのマイクはある?ダイナミックマイクとコンデンサーマイクってどう使い分ければいいの?今回はこのような方のために、おすすめのマイクをご紹介します!1万円代&高品質のマイクを解説していきます。

4

今回は、Sage Audioが解説する「ボーカルミックスの最終ステージ」をまとめました。ボーカルミックスでよくあるのが、ボーカルがインストに埋もれてしまって聞こえづらいという問題です。今回はこの問題の対処方法を3つご紹介します!

5

今回は、Make Pop Musicが解説する「超広がりのあるシンセサウンドを作る6つのテクニック」をまとめました。「バーンと壮大に広がりがあるような音にならない」「音を広げようとしたけどなんだか曲になじまない…」という方も、6つのテクニックを使えば、このような広がりと重厚感・迫力のあるサウンドを作ることができます。

6

今回は、DTMにおすすめのコンパクトなスピーカーを5つご紹介します。いずれも小さな机で手軽に使える上に、値段もお手頃で数万円程度で購入できます。世界的なプロも愛用しているスピーカーもありますので、初心者の方も、本格的にDTMをしたい方もぜひチェックしてみてください!

7

今回は、ユニークな音がすぐ作れるおすすめのマルチエフェクトプラグインを5つご紹介します。 いずれも1つのプラグインでさまざまなエフェクトが使えますので、1つ持っておくだけでもサウンドデザインの幅が広がります。 「何でもいいから何か変化を加えたい」というときにも効果的ですので、ぜひチェックしてみてください。

8

今回は「絶対に買って損しない、おすすめDTM音源・プラグイン」をまとめました。特に多くの音楽プロデューサーに愛用され、世界中でベストセラーになり、買っても絶対に損しないと思えるプラグインはかなり絞られます。ここでは初心者からプロまで使えて「これさえ買っておけば問題なし」と断言できる「世界で愛用されているおすすめDTM音源・プラグイン」をご紹介します。

9

今回は低音域の吸音が重要な理由をまとめました。200Hzの低音域は部屋でどのように鳴り、人間の耳にはどのように聞こえ、それが映画や音楽を楽しむときにどう影響するのか、どのような吸音材を選べばいいのか、おすすめの吸音材もまとめてご紹介します。

10

今回は、Nathan James Larsenが解説する「音楽の学位は基本的に意味がない」をまとめました。 ネブラスカ大学の音楽学部(作曲&音楽理論)を卒業し、現在はプロの音楽プロデューサーとして活動しているNathanが「音大に行く意味がないと思う理由」を5つ解説します。

-プロになる方法・音大進学