今回は、DTMerおなじみ、数々のプラグインを販売しているiZotopeが教える「マスタリングエンジニアでない人のマスタリングの仕方」をまとめました。
この記事ではPart1として「ゴール設定」について解説します。
マスタリングエンジニアでない人のためのマスタリング講座シリーズ
マスタリング専門のエンジニアでないからといって、落ち込むことはありません!
全9つのコツで構成されるこの「ラフマスタリング」内容をしっかり覚えれば、これだけでも十分楽曲にいい効果を与えられるでしょう。
マスタリングのコツ1:フェーダーをいじる前に、ゴールを決めよう

まずは、音のゴール・マスタリングをする目的をしっかり定め、ラウドネスを適切に整えましょう。
たとえば最近では、SpotifyやYouTube、Apple Musicなど、さまざまなプラットフォームに配信することが増えてきています。
つまり、ラウドネスノーマライゼーションもそれによって変えていかなければなりません。
マスタリングでラウドネスを無視するとどうなるの?

各プラットフォームで定められたラウドネスノーマライゼーションよりも高いレベルでマスタリングしてしまうと、配信する際、プラットフォーム側が自動的にその楽曲の音量を下げてしまいます。
ストリーミングサービスの場合は、およそ-12~-16LUFS(Integrated)の間に定められていることが多いです。
「Integrated」というのは、楽曲の最初から最後までを聞いたときの平均値を指します。
-12~-16LUFS(Integrated)ぐらいの値であれば余白ができるので、強くリミッティングをして楽曲を壊してしまうようなこともありません。
そのため、マスタリングが終わったら、「この曲のLUFS (Integrated)はどれぐらいになっているだろうか?」ということをチェックすることが大切です。
ただし、無理にこの基準いっぱいに合わせる必要はありません。
もし本当に音を壊してでもラウドネス値を上げたいのであれば、それでも構いません。
ただし、配信先のプラットフォームで定められた値を超えている場合は音量が下がりますので、そちらは覚えておきましょう。
LUFSのチェックの仕方
iZotope社の「Insight」など、ラウドネス値をチェックできるプラグインを使う場合は、曲の頭から再生→曲の終わりまで待ち、最終的なラウドネス値をチェックしましょう。
iZotope社の「RX」を使う場合は「Waveform Stats」という項目がありますので、そちらをクリックするとラウドネス値を確認できます。
Fabfilter社「Pro-L」も視認性が高く、簡単にLUFSも測定できますのでおすすめです。
つづきPart2はコチラ↓
マスタリングエンジニアでない人のためのマスタリング講座シリーズ