現役音大生が8つの質問に回答「学費が高くても音大は行くべき?」
- 2025.02.27
- 2025.02.28
- プロになる方法・音大進学

今回は、現役バークリー音大生(2023年時点)のAmeer Corroが回答する「誰も教えてくれないバークリー音楽大学のこと Q&A」をまとめました。
現役生のAmeerが、以下8つの質問に答えていきます。
Q2.バークリー音楽大学に入学するのに音楽理論は必要?
Q3.バークリー音楽大学の学生寮はどんな感じ?
Q4.海外からバークリー音楽大学に留学しても大丈夫?
Q5.バークリー音楽大学に行けばインターンに参加する機会を得られる?
Q6.バークリー音楽大学では副専攻の楽器の個人レッスンを受けられる?
Q7.バークリー音楽大学に行こうとしている人にアドバイスをするとしたら?
Q8バークリー音楽大学は行く価値があるか?
最後は「音大に進学するべきか判断する3つの質問」もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※こちらの動画で解説されている内容はAmeerの個人的な見解であり、Ameerはバークリー音大からPR料などは一切受け取っていません
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- 1. Q1.バークリー音楽大学に入学するのはどれぐらい難しい?
- 2. Q2.バークリー音楽大学に入学するのに音楽理論は必要?
- 3. Q3.バークリー音楽大学の学生寮はどんな感じ?
- 4. Q4.海外からバークリー音楽大学に留学しても大丈夫?
- 5. Q5.バークリー音楽大学に行けばインターンに参加する機会を得られる?
- 6. Q6.バークリー音楽大学では副専攻の楽器の個人レッスンを受けられる?
- 7. Q7.バークリー音楽大学に行こうとしている人にアドバイスをするとしたら?
- 8. Q8.バークリー音楽大学は行く価値があるか?
- 9. 音大進学にかかるコストはお金だけではない
- 10. プロのミュージシャンになりたいが音大に行くお金がない人へ
Q1.バークリー音楽大学に入学するのはどれぐらい難しい?
バークリー音楽大学は、入学自体はそこまで難しいとは言えないでしょう。
2022年のデータを見ると、有名大学の合格率は以下のようになっています。
ジュリアード音楽院:7.4%
ハーバード大学:4%
バークリー音楽大学の合格率はかなり高いことがわかります。
Q2.バークリー音楽大学に入学するのに音楽理論は必要?
「音大に入学するなら音楽理論は勉強しておくべきなのか?」はかなり気になる質問だと思います。
これについて僕(Ameer)の友人に聞いてみると「入学時点で音楽理論は全くわからなかった。4分音符や8分音符がわかるぐらい。音楽理論の基礎は大学に入ってから学んだ。」とのことでした。
あくまでも「バークリー音楽大学においては」ですが、音楽理論が全く分からなくても入学することは可能です。
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Q3.バークリー音楽大学の学生寮はどんな感じ?
バークリー音楽大学の寮は、正直かなり狭いです。
まずバークリー音大の学生寮は5つありますが(2025年時点)、建物のすべてが寮であるとは限りません。

検索すると上記画像のようにとても立派でモダンな建物が出てくると思いますが、実際はこのような建物のうち26%だけが寮として使われていたりします。
僕の友人は160 Massachusetts Avenueの寮に住んでいましたが、基本的にはルームシェアで、キレイではあるのですがとても狭いそうです。


また、150 Massachusetts Avenueと270 Commonwealth Avenueに住んでいる友人にも話を聞いてみました。
知らないうちにリュックが食べられて穴が空いているレベル
・寮生活は好きだったけど、費用が高いので途中で引っ越した
夢の学生寮ライフをエンジョイできることはいいのですが、衛生面や費用の問題で学生寮を選ばない人もいます。
ちなみに僕も学生寮は選ばず、別のところで部屋を借りて通っていました。
Q4.海外からバークリー音楽大学に留学しても大丈夫?
僕(Ameer)はカナダ出身なので、アメリカのバークリー音大に入学してもそこまで大きな変化はありませんでした。
しかし、中にはとても遠い国から留学する生徒もいます。
今回は、ウズベキスタンから留学している友人に話を聞いてみました。
※ウズベキスタンは中央アジアにある国で、ウズベク語やロシア語が共通語として使われている
しかし、入学当初から友達が助けてくれたり、ロシア語を話せる友達やウズベキスタンと近い文化圏出身の友達が気にかけてくれたりしてくれました。
バークリー音大はさまざまな国から学生が集まるので、アメリカ以外の国から来た生徒でも、自分と近い文化を持った友達を作りやすいです。
例えば先ほどの学生寮の話をしてくれた友達は香港出身でしたが、僕は彼女ととても仲良くしています。
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Q5.バークリー音楽大学に行けばインターンに参加する機会を得られる?
ニューヨークなどの都市部でプロの現場で経験を積める「スタジオインターンシップ」「コンテントクリエイションインターンシップ」など、インターンシップに参加する機会を望んでいる人も多いでしょう。
僕もこのようなインターンに参加したかったので学校のキャリアアドバイザーに相談したのですが、「学校としてそのような機会を設けているわけではない。自分で調べて、自分で応募してください。」と言われました。
学校でそのような有意義なインターンを主催しているというわけではないので、やりたいなら自分で行動する必要があるということです。
「バークリー音大生」という肩書きは十分使えると思いますので、現場で経験を積みたい人は自分の力でチャンスをGETしましょう。
Q6.バークリー音楽大学では副専攻の楽器の個人レッスンを受けられる?
視聴者の方から「バークリー音楽大学では第2専攻の楽器の個人レッスンを受けられる?」という質問をいただきましたが、できます!
副専攻の楽器(第2専攻の楽器)であっても個人レッスンを受けることは可能で、僕も受けました。
ただし、通常の個人レッスンは50分間である一方、このような個人レッスンは30分間に限定されます。
さらに、レッスン料は1レッスンあたり$118(2025年時点で18,000円ぐらい)です。
※1学期・15週間で27万円程度
レッスン費用については、よく検討しておかなければいけないと思います。
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Q7.バークリー音楽大学に行こうとしている人にアドバイスをするとしたら?
バークリー音楽大学に行こうとしている人にアドバイスをするとしたら、「バークリー音大に夢を持ちすぎないこと」です。
バークリー音楽大学は、音大進学を考えている人にとっては夢の大学かもしれません。
実際に、数々の著名アーティストも在籍していた素晴らしい学校です。
しかし一方で、そのような著名アーティストの中には中退している人も多いという事実もあります。
バークリー音大とは言え、あくまでも「学校」であり、他の大学と同じで自分のやりたいことは自分で見つけなければいけませんし、教授たちともうまくやっていかなければいけません。
加えて、高額な学費の問題もあります。
夢を見ているだけでは厳しい現実が待っている学校かもしれません。
Q8.バークリー音楽大学は行く価値があるか?
バークリー音大への進学を考えている人が最も気になる「バークリー音楽大学は行く価値があるか?」という質問にお答えします。
結論から言うと「人による」ので、ここからは音大に行くべきかどうかを判断するために必要なことをお話します。
まず、この動画を投稿した2023年時点で年間の学費は$48,830です。
※2025年時点、日本円で760万円ぐらい
4年通うと$200,000(3000万円以上)かかる計算になります。
これには生活費などは含まれていませんので、実際に通うともっとお金がかかります。
そして、バークリー音大の学費は年々2.92%ずつ上がっていると言われています。
この高額な学費を払うために学生ローンを組む人もいますが、かなりリスクが高いので簡単に決断できることではありません。
※2025年の初年度にかかる費用はおよそ$80,000(1200万円)です。
音大に進学するべきか判断する3つの質問
参考として、バークリー音大に進学するべきかを判断するための3つの質問をご紹介します。
Q.音大の授業のために進学したいか?
答えがYESの人は、音大に進学しなくてもいいと思います。
授業内容は他の音楽系学校とそこまで変わらないので、もっと学費が安い別の学校やレッスンに行ってもよいでしょう。
Q.音大の学位を得るために進学したいか?
答えがYESの人は、どの学位を取得したいかによっては音大に行った方がいいと思います。
例えば音楽の先生など、音楽教育関係の職に就きたい場合は学位があった方が就職に有利になることがあります。
また、バークリー音大には「音楽ビジネス・マネジメント」の学位が取れるコースがあります。
このコースはその名の通り音楽ビジネスを学べるコースで、数々の著名人と会う機会もあります。
バークリー音大ならではのネームバリューとコネクションを生かして勉強できるチャンスなので、このような学位が欲しい人は音大に行った方がいいと思います。
Q.さまざまな人に会うために進学したいか?
答えがYESの人は、場合によっては音大に行った方がいいかもしれません。
バークリー音大には、本当に素晴らしい才能を持った生徒が集まります。
そのため、音大で素晴らしい交友関係を築く人もいます。
一方で、音大に行かなくてもネットワーク(人脈)は作れるという事実もあります。
SNSなどを使えば世界中の人と繋がることができるので、音大に行かなくても音楽のコミュニティは作れるということは覚えておいた方がよいでしょう。
レベルの高い学生や教授に囲まれることによるメリットは、こちらの記事でも触れられています↓
音大進学にかかるコストはお金だけではない
「音大進学にかかるコスト」と言えば、学費などのお金をイメージする人も多いかもしれません。
しかし、実際は「時間」「メンタル」「機会(チャンス)」なども消費します。
卒業に4年かかったり、周りがすごい人ばかりで落ち込んでメンタルがやられてしまったり、音大に行かなければ得られたかもしれないチャンスを逃してしまうこともあります。
「音大にかかるコストはお金だけではない」ということを入学前に知っておけばよかった…と思います。
プロのミュージシャンになりたいが音大に行くお金がない人へ
プロのミュージシャンになりたいけれども音大に行くお金がない人は、自分でカリキュラムを作ってしまいましょう。
個人レッスンをしてくれる先生を探して、ネットで調べながら音楽を勉強していけば、 音大に行かなくても音大レベルのスキルを身につけることは可能です。
週1から安価に通える個人レッスン・音楽教室はこちらにまとめていますので、ぜひ参考にしてください↓
以上で解説は終了です。
当サイトでは他にもバークリー音大やジュリアード音楽院の卒業生による解説動画をまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてください。
(音大進学に関しては肯定的な意見から否定的な意見までさまざまありますので、ぜひいろいろな意見を見てみてください)
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