【音楽史】ベースの歴史【ウッドベース・エレキベース・シンセ】

【音楽史】ベースの歴史【ウッドベース・エレキベース・シンセ】
ベースってどういう歴史があるの?
何年ごろにエレキベースができて、いつからシンセベースが使われ始めたんだろう…?

 

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

 

 

collectivecadenzaが解説・演奏する「ベースの歴史」をかんたんにまとめてみました。

 

こちらの動画では、およそ500年に渡るベースの歴史を、当時使われていた楽器を用いて演奏しています。

このように楽器の歴史を知ることで、「80年代っぽいサウンド」など、その時代に合ったサウンドやフレーズを適切に選べるようになります!

 

スポンサードサーチ

1500年代ごろ:ビオラ・ダ・ガンバ

 

画像:動画より

 

最初は、ビオラ・ダ・ガンバという楽器が現在のベースに近い楽器でした。

1500年ごろに誕生した楽器で、ベースの祖先にあたる楽器ですね。

 

Bach – Cello Suite No.2 i-Prelude 原曲

 

0:20~

 

 

1600年ごろ:コントラバス

 

画像:動画より

 

それから100年後、さきほどのガンバは「コントラバス」に進化します。

 

0:39~

 

Gary Karr, Dragonetti Double-Bass Concerto in A major 原曲

 

スポンサードサーチ

1700年ごろ:アンダーハンドグリップとジャーマン・ボウ

 

Domenico Dragonettiというイタリア人が、1700年代における有名なベース奏者でした。

あのハイドンやベートーベンも「彼は素晴らしい」と絶賛していたそうです。

 

そしてこの頃は、「アンダーハンドグリップ」という演奏スタイルと、「ジャーマン・ボウ」という種類の弓が使われていました。

(アンダーハンドグリップ:手の甲を楽器側に向けて弓を持つ持ち方)

 

0:46~

 

1800年後期:フレンチ・ボウ

 

画像:動画より

 

このころ、フレンチ・ボウという弓が誕生しました。

 

フレンチ・ボウを使う際は、オーバーハンドグリップで演奏されました。

(オーバーハンドグリップ:手の甲を客席側に向けて弓を持つ持ち方)

 

フレンチ・ボウを普及させた人物は、Giovanni Botessiniというイタリアの音楽家です。

 

1:04~

 

Giovanni Bottesini Concerto for Double Bass No 2 in B Minor 原曲

 

スポンサードサーチ

1900年初期:「4弦ベース」が普及する

 

このころになると、4本の弦を使ったベースが定番となります。

この4弦ベースは、ロシアの音楽家Serge Koussevitzkyが広めました。

 

Serge Koussevitzky Bass Concerto in E major, op. 3 原曲

 

1920年代:ジャズとプラックスタイル

 

1920年代になるとジャズが現れ、演奏者たちは強く弦を弾く「プラック」の奏法を開発しました。

 

1:43~の演奏は、俗に言う「ツービート」

マーチにおけるチューバを思い出させるベースラインです。

 

1:43~

 

DINAH (Akst, Lewis, Young – 1925) 原曲

 

1:59~の演奏は、各拍に4分音符で音を鳴らす「ウォーキングベース」という手法が使われています。

ツービートの後に生まれた奏法で、Wellnman Braudというアメリカのジャズベーシストが開発しました。

 

1:59~

 

Duke Ellington – It don’t mean a thing 原曲

 

そして、ベースはアメリカのジャズベーシスト Jimmy Blantonのおかげもあり、ジャズにおいてスポットライトを浴びる存在となります。

2:06~のようなフレーズで、ベースソロを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?

 

2:06~

 

Oscar PettifordやCharles Mingus、Paul Chambers、など、他のソリストたちも非常に人気でした。

 

Duke Ellington – Jack the Bear 原曲

Oscar Pettiford – Tricotism 原曲

Charles Mingus – Better Get It In Your Soul 原曲

Miles Davis – So What 原曲

 

スポンサードサーチ

1950年代:カントリーミュージックとロカビリー

 

一方で、カントリーミュージックでもベースが使われ始めます。

アメリカのベーシストFred Maddoxは、「ロカビリー」という音楽スタイルを作り出す「スラップ奏法」を使い始めます。

 

2:32~

Maddox Brothers & Rose – Paul Bunyan Love 原曲

 

1950年代終わり:エレクトリックベースの誕生

 

画像:動画より

 

そして1950年代終わりには、ついにエレクトリックベースが誕生します!
(以下:エレキベース)

 

アメリカの開発者Leo Fenderによって、1951年に使われたのがはじまりと言われています。

そう、あの大人気ブランド「Fender」の創始者です!

 

2:45~

 

しかし、Lionel HamptonのバンドでベーシストだったMark Montgomeryぐらいしかエレキベースを使う人はいなかったといいます。

 

Lionel Hampton & Clifford Brown – Blue Boy 原曲

 

1960年代:モータウン

 

1960年代になると、「モータウン」とよばれる、アメリカのデトロイトで開業したレコード会社「モータウンレコード社」が生み出したポップな黒人音楽が流行します。

この音楽にはエレキベースが使われていました。

 

セッションプレイヤーのJames Jamersonは、8分音符をベースとした8ビートを用いて、より「ドンドン」と鳴るようなサウンドに仕上げていきました。

 

3:00~

 

Uptight – Stevie Wonder 原曲

The Marvelettes – Please Mr. Postman

Ashford & Simpson – Ain’t No Mountain High Enough 原曲

 

ロックンロール

 

そしてついに、ロックンロールの時代がやってきます。

 

「マッシュルームカット」が特徴のベースプレイヤーやシンガーたちは、ベースギターを重要なポジションとして見るようになったのです。

 

3:12~

 

George Harrison – Taxman 原曲

 

そして、ロックとファンクのグルーヴが人気を高めていきます。

ジャクソン5が歌う、Gordy Perren Mizelland Richards作曲の「I WANT YOU BACK」などもこの頃です。

 

ここから、ベースはバンドにおいて重要な役割を担っていきます。

 

3:27~

 

I want you back – The Jackson 5 原曲

James Brown – I Feel Good 原曲

 

そしてベースプレイヤーたちは、新しいテクニック・奏法を開発し始めます。

たとえばJohn Entwistleの「フィンガープラック奏法」、Larry Grahamの「スラップ奏法」などです。

 

3:36~

 

The Who – My Generation 原曲

Sly & The Family Stone – Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin) 原曲

 

 

1970年代:多くのベースラインの誕生

 

非常にたくさんの耳に残るベースラインが、1970年代ごろに生まれました。

ベーシストのNathan Watts、John Paul Jones、Chris Squire、Roger Waterなどが有名です。

 

3:57~

 

Stevie Wonder – Sir Duke 原曲

Led Zeppelin – Black Dog 原曲

Yes – Roundabout 原曲

Pink Floyd – Money 原曲

 

よりエピックに…ジャズ・フュージョンの影響

 

そして、どんどんサウンドはエピックになっていきます。

 

メインストリーム音楽におけるファンキーなベースラインは、ジャズ・フュージョンの影響を受けていました。

 

画像:動画より

 

あのロングヘアが特徴のJaco Pastoriusは、ネックにあるフレットを剥ぎ取り、新しいベースを誕生させたのです。

Jacoは、アップライトベースの音をエレキベースで再現しようとしました。

 

これは実際に、あたたかみでアコースティック感のあるサウンドでした。

 

4:24~

 

Led Zeppelin – The Ocean 原曲

Jaco Pastorius – Teen Town 原曲

 

1980年代:ディスコ・ダンス

 

画像:動画より

 

1970年代から1980年代に移ると、ディスコ・ダンスの時代がやってきます。

ベースにとっては、まさに「ゴールデン時代」と言えるでしょう。

 

The Commodores – Brick House 原曲

Parliament – FLASHLIGHT 原曲

Cheryl Lynn – Got To Be Real 原曲

Boogie Oogie Oogie – A Taste Of Honey 原曲

 

メロディックなベースライン

 

そしてこの頃から、ポップスにおいてベースがメロディックなラインを弾くことがスタンダードになっていきます。

 

もっとも印象的なベースのサビ(Hook)には、これらの楽曲が挙げられます。

(下記はすべて原曲リンク付きです)

 

 

動画の5:01~を聞けば、みなさんにもなじみのある曲が聞けるはずです。

 

5:01~

 

また、5弦ベースもこのころに普及し始めます。

(ちなみに最初に作られたのは1965年、Fenderの「Fender Bass V」がはじまりでした)

 

画像:動画より

 

Michael Jackson – Billie Jean 原曲

 

1980年代中頃:シンセベース

 

画像:動画より

 

1980年代中頃からは、シンセベースが使われ始めます。

 

キーボードでシンセベースを弾く音楽がたくさん出始めました。

べースにとっては、実験的な時期であったと言えます。

 

5:50~

 

Oingo Boingo – Weird Science 原曲

Eurythmics – Sweet Dreams 原曲

a-ha – Take On Me 原曲

 

新しい楽器の誕生

 

画像:動画より

 

そしてこのころ、新しい楽器が誕生し、使われ始めます。

 

たとえば「チャップマンスティック」(タッピングで発音する電子楽器)

1970年代に発明されたものですが、1980年代にもよく使われました。

 

6:09~

 

King Crimson – Elephant Talk live 原曲 

King Crimson – Thela Hun Ginjeet

また、NED STEINBERGERのベースもこの頃に誕生しました。

 

画像:動画より

 

1990年代:多くのジャンルに大きな変化

 

1990年代になると、多くのジャンルにおいて大きな変化が訪れます。

 

ファンクの”ルネッサンス時代”は、このころFlea(レットホットチリペッパーズ)とともに訪れました。

またソロベースにおいては、Victor Wootenが傑作を残しています。

 

6:34~

 

Red Hot Chili Peppers – Around The World 原曲

Victor Wooten – Classical thump

 

 

そして、またかつての「ベース論」が戻ってきます。

 

Edgar Meyerは、ブルーグラス(カントリーをベースとしたジャンル)とクラシック音楽で人気を博しました。

 

6:50~

 

Edgar Meyer- Froglike

 

2000年代:シンセベースとテクノロジーの進化

 

テクノロジーが進化したおかげで、2000年代のベースは非常に”巨大なもの”になっていきます。

 

Native Instruments社の「Massive」などのシンセにより、ミュージシャンがダブステップやワブルベースなど、新しいサウンドを作り出せるようになりました。

 

7:09~

 

Skrillex – Scary Monsters And Nice Sprites