ミキシングのコツ

ラップボーカルのMIXのコツ【EQ・コンプ編①】

ラップってどうやってミックスすればカッコよくなる?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

How to Mix Rap Vocals | Leslie Brathwaite (Pharrell Williams)

グラミー受賞を果たしている世界的なエンジニアLeslie Brathwaiteが教える「ラップボーカルのミックスの仕方」をまとめました。

この記事ではそのうち「EQ・コンプ編」に関する部分をまとめています。

ビヨンセやCardi Bなども手がける超大物エンジニアが教えるテクニックですので、ぜひ今日から使ってみてください。

今回取り上げる楽曲は「Lil Uzi Vert - Neon Guts feat. Pharrell Williams」

Lil Uzi Vert - Neon Guts feat. Pharrell Williams [Official Visualizer]

はじめに:ボーカル処理の順番

今回の楽曲で使われているボーカルチェインは、このような順番になっています。

(使用しているプラグインはすべてWavesの製品です)

今回解説するのは、このうちの「2~4」の部分です。

上記の項目をクリックするとそれぞれを解説している記事に飛びますので、気になる項目があればぜひチェックしてみてください。

ラップボーカルMIXのコツ1:EQをかける

ディエッサーでキツい高音を整えた後は、EQを使っていきます。

今回使うのはWaves社の「R EQ6」です。

ローカットして、濁りの原因になっている部分を取り除きます。

400hz付近も濁り成分だなと感じたので、こちらも少し削っています。

5:57~6:11

How to Mix Rap Vocals | Leslie Brathwaite (Pharrell Williams)

Waves社「R EQ6」は、お得なバンドルのうち「Gold」「Platinum」「Diamond」に同梱されています。

ミックスのコツは「数字で考えないこと」

僕は「この曲では60hz以下をカットしよう」など、数字で判断するようなタイプではありません。

だからビジュアルで判断できるツールが好きなのですが、「だいたいこのあたりだ」などを、ポイントを動かしながら判断していきます。

ただプラグインを挿しているだけで、デフォルトの位置から特に何も動かさない時もあります。

数字だけで判断するのではなく、耳で聞いて判断することが大切です。

ラップボーカルMIXのコツ2:コンプレッサーは過不足なく+使用前と後で音量差が出ないようにする

僕がコンプレッサーを使う目的は、音を一直線にしすぎず、コンプレッションしすぎず、ボーカルに抑揚や動きがちょっとしかないようにならないようにすることです。

今回の楽曲では、Waves社「R Compressor」を使っています。


画像:動画より

コンプを使うことで、ちょっとだけコンプレッションがかかったように、ボーカルが少し前に来ているように聞かせます。

バイパスにした時に、元の音とそこまで大きく差が出ないようにしています。

7:28~7:33

How to Mix Rap Vocals | Leslie Brathwaite (Pharrell Williams)

Waves社「R Compressor」も、お得なバンドル「Gold」「Platinum」「Diamond」に同梱されています。

ラップボーカルMIXのコツ3:SSL E-Channelで音像をはっきりさせる

次に挿すのは、Waves社「SSL E-Channnel」です。

これを使うことで、音像をはっきりとさせることができます。

8:00~8:05

How to Mix Rap Vocals | Leslie Brathwaite (Pharrell Williams)

まずはローエンドがたくさんあるので、ここをカットします。

音をクリアにしたいので、僕はこのEQをかなり極端に使っています。

Waves社「SSL E-Channel」を購入する

おすすめのEQの操作方法

僕はまず、デフォルトの位置からツマミを下げて、そこから「この辺りをカットしたいな」のように、自分のゴールを目指しながらツマミをいじっていきます。

そして「ここだ!」と思ったところで、操作を止めます。

ボーカルが2人以上いる曲の場合のコツ

この曲では、Pharrell WilliamsとLil Uziが一緒に歌っています。

今はPharrellのボーカルミックスの例をご紹介していますが、Uziのボーカルとマッチすることも考えています。

Uziの声の方が薄い感じの雰囲気があるので、できる限りこの2人が同じ場所にいるように聞かせることを意識しています。


画像:動画より

ここで、PharrellとUziのそれぞれの状態を見てみましょう。

ほとんど一緒ですが、左下のLF(Low Frequency、低域)では、Pharrellの方が少し多くカットしてあります。

ほんの少しの差がかもしれませんが、この差が2人をうまくブレンドさせるかどうかを決める大切な要素になります。

ラップボーカルにおける3khz付近の処理の仕方

3khzあたり(SSL E-Channelだと緑のツマミ)の処理で僕がやっているのは、この周波数帯域をちょっと減らし、キツめに聞こえる部分を取り除くことです。

これより高い周波数(SSL E-Channelだと赤いツマミ)では、ツヤを出すためにちょっとだけブーストするというのをよくやります。

これらはどんな楽曲にも使えるテクニックですので、ぜひお試しください。


以上でEQ・コンプ編の解説Part1は終了です。

Part2はこちら↓


人気記事

1

今回は、大人気プラグインメーカーのCableguysが解説する「音にまとまりを出す方法4選」をまとめました。ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラム...どれも1つ1つしっかり作っているのに、全体で聞くとなんとなくまとまりがなく、バラバラに聞こえる…こんなお悩みにお答えする「音にまとまりを出す方法」を4つご紹介します!

2

今回は、SynthHackerが解説する「2024年を制するボーカルチョップトリック」をまとめました。ボーカルチョップは、フューチャーべース(Future Bass)やEDMなどによく使われるボーカルテクニックで、とてもかっこいいアレンジ方法の1つです。この記事では、誰でも無料でイマドキのかっこいいボーカルチョップを作るコツをご紹介します。

3

ボーカルやギターなどの楽器の録音におすすめのマイクはある?ダイナミックマイクとコンデンサーマイクってどう使い分ければいいの?今回はこのような方のために、おすすめのマイクをご紹介します!1万円代&高品質のマイクを解説していきます。

4

今回は、Sage Audioが解説する「ボーカルミックスの最終ステージ」をまとめました。ボーカルミックスでよくあるのが、ボーカルがインストに埋もれてしまって聞こえづらいという問題です。今回はこの問題の対処方法を3つご紹介します!

5

今回は、Make Pop Musicが解説する「超広がりのあるシンセサウンドを作る6つのテクニック」をまとめました。「バーンと壮大に広がりがあるような音にならない」「音を広げようとしたけどなんだか曲になじまない…」という方も、6つのテクニックを使えば、このような広がりと重厚感・迫力のあるサウンドを作ることができます。

6

今回は、DTMにおすすめのコンパクトなスピーカーを5つご紹介します。いずれも小さな机で手軽に使える上に、値段もお手頃で数万円程度で購入できます。世界的なプロも愛用しているスピーカーもありますので、初心者の方も、本格的にDTMをしたい方もぜひチェックしてみてください!

7

今回は、ユニークな音がすぐ作れるおすすめのマルチエフェクトプラグインを5つご紹介します。 いずれも1つのプラグインでさまざまなエフェクトが使えますので、1つ持っておくだけでもサウンドデザインの幅が広がります。 「何でもいいから何か変化を加えたい」というときにも効果的ですので、ぜひチェックしてみてください。

8

今回は「絶対に買って損しない、おすすめDTM音源・プラグイン」をまとめました。特に多くの音楽プロデューサーに愛用され、世界中でベストセラーになり、買っても絶対に損しないと思えるプラグインはかなり絞られます。ここでは初心者からプロまで使えて「これさえ買っておけば問題なし」と断言できる「世界で愛用されているおすすめDTM音源・プラグイン」をご紹介します。

9

今回は低音域の吸音が重要な理由をまとめました。200Hzの低音域は部屋でどのように鳴り、人間の耳にはどのように聞こえ、それが映画や音楽を楽しむときにどう影響するのか、どのような吸音材を選べばいいのか、おすすめの吸音材もまとめてご紹介します。

10

今回は、Nathan James Larsenが解説する「音楽の学位は基本的に意味がない」をまとめました。 ネブラスカ大学の音楽学部(作曲&音楽理論)を卒業し、現在はプロの音楽プロデューサーとして活動しているNathanが「音大に行く意味がないと思う理由」を5つ解説します。

-ミキシングのコツ
-