ミキシングでマスキングを避ける3つの方法【海外プロ解説】
- 2019.09.19
- 2019.11.03
- ミキシング・マスタリング
- ミキシング

アレンジをしているけど、ミキシングしやすいアレンジってどんなアレンジなの?
今回はこのようなお悩み・疑問にお答えする内容です。
すっきりとしたキレイなミキシングをするために欠かせないのが、「マスキングを避ける」というテクニック。
「誰かが話しているときに、別の誰かが話し始めると声が聞こえづらくなった」という経験は誰しもあると思いますが、これも同じ原理です。
音楽制作では、KickとBass、GuitarとVocalなどでよく起こります。
異なる楽器で同じ周波数帯域の音を出すと、どちらの音も聞こえにくくさせてしまうんですね。
これを避けるための方法を、数々のプラグインやサンプルを販売するADSRが解説しています。
今回はこちらの動画をかんたんにまとめてみました。
同じ周波数帯域の楽器が複数あり、マスキングされているなと感じたあとにするべき行動を3つ解説しています。
スポンサードサーチ
アレンジを見直す
マスキングが起こっていると感じたり、その可能性があると思ったときは、EQをいじったり、何かのトラックのボリュームを下げたりPanを振ったりしないこと。
まずやるべきなのは、「アレンジを見直す」ということです。
同じ周波数帯域の楽器が同時に鳴っていないかどうかは、アレンジの問題なのです。
↓
今度は楽器Bと楽器Cが聞こえづらくなった!
このように何かを上げ下げすると別のパートに大きく影響し、シーソーゲームのようにうまくバランスが取れなくなった場合は、これが原因の可能性があります。
1つの周波数帯域には、1つしか楽器を置かないことがポイントです。
その楽器だけに、ある周波数帯域のスペースを設けてあげる、ということですね。
ボリューム調整
アレンジを見直した後は、音量調整をします。
聞かせたい音以外のもの、うるさいなと感じるパートはボリュームを下げましょう。
こうすると、本来聞かせたい音がクリアになってきます。
スポンサードサーチ
EQ調整
次にEQを調整します。
EQの調整は、アレンジや音量調整でミキシングがうまくできているかによって、うまくいくかそうでないかが分かれます。
たとえばこのトラックの場合。
アレンジの観点から考えると、Bass BrassよりもGuitarの方が大事ですね。
よく聞くと、Bass Brassは高音も出ていることがわかります。
こちらをカットすると、Guitarとぶつかっていた部分がすっきりし、Guitarがよりクリアに聞こえるようになりました。
Keyboardと一緒に聞いても、それぞれがはっきり聞こえますね。
まとめ
まとめると、この3つを見直すことでマスキングを回避できます!
各楽器に、それぞれの「部屋」=周波数帯域を与えられているか?
同じ「部屋」に複数の楽器が入っていないか?
最も重要なパートが、最も大きく聞こえているか?
パズルを埋めるように、楽器同士の周波数が重ならずきちんとフィットしているかどうか?
スポンサードサーチ
さらにミキシングの技術を高めるには?
今回はマスキングに特化した内容でしたが、こちらの書籍ではミキシング全般について解説しています。
より多くのミキシングテクニックを身に付けたい方は、ぜひチェックしてみてください。
-
前の記事
曲を台無しにする間違ったReverb(リバーブ)の使い方5選【海外プロ解説】 2019.09.18
-
次の記事
ドラムのフィルインを超かんたんに作る方法【海外プロ解説】 2019.09.20