【初心者向け】MIX(ミキシング)のコツ5つ【今日からできる】
- 2020.01.12
- 2020.01.18
- ミキシング・マスタリング

今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。
今回は初心者向けの内容ですので、とりわけ難しいものはありません。
どれも今日からすぐ実践でき、効果もバツグンですので、ぜひおためしください!
スポンサードサーチ
初心者のためのMIXのコツ5つ
2.パラレルコンプレッション
3.パン振りで厚みを出す
4.休憩を取る
5.エフェクトの順番を考慮する
それでは1つずつ見ていきましょう。
1.Busを使う
1つ目のコツは「Busを使う」です。
初心者の方には、「トラックのフェーダーは、各トラックそれぞれを上げ下げするものだ」と思っている人もいるかもしれません。
トラックを1つのグループとしてまとめることもできます。
Busって何?
Busというのは、かんたんに言うと「指定の複数トラックを1つのトラックにまとめるための”出口”」です。
たとえば、ボーカルが5人いる曲の場合を想像してみましょう。
ボーカル1人につき1トラック使うと、合計で5トラックになります。
このとき「5人全員の音量を-3dB下げたい」と思ったとしましょう。
5トラックそれぞれのフェーダーをぴったり-3dBずつ下げるのって…ちょっとめんどくさいですよね?
一斉に同じ処理を加えたいときにBusが使える
ここで、「Vocal Bus」というBusを作りましょう(作り方は各DAWで異なりますので、調べてみてください)。
そしてこの5トラックの出口、つまりOutputを「Vocal Bus」にしてみます。
すると、Vocal Busのボリュームフェーダーを上げ下げすると、5トラックすべてのボリュームが同様に上げ下げされます。
使えるのはボリュームだけじゃない
Busを使って変えられるのは、ボリュームなどフェーダーを使った操作だけではありません。
全トラックに同じリバーブをかけたい
たとえば先ほどの例で、ボーカル5トラックに、全く同じリバーブとディレイをかけたいと思ったとしましょう。
そのとき、いちいちそれぞれのトラックにリバーブとディレイを設定するのは…ちょっとめんどうですよね。
ここで、Vocal Busにリバーブとディレイを使ってみましょう。
ボーカル5トラックはすべてVocal Busにまとめられていますから、このBusにリバーブとディレイをかけてしまえば、すべてのボーカルトラックに同じエフェクトがかかることになります。
基本的にはすべてBusにまとめよう
基本的には、トラックは一旦MIX Busにまとめ、もともとのトラック(OutputがStereo Outの単体トラック)は直接Master(Stereo Out)に行かないようにしましょう。
(MIX Bus = Vocal Busなど、パート別のBus)
つまり、Master(Stereo Out)につながるのはMIX Busだけにしておこう、ということです。
スポンサードサーチ
2.パラレルコンプレッション
2つ目のコツは「パラレルコンプレッションを使う」です。
パラレルコンプレッションのやり方
たとえば、ドラムのスネアにパラレルコンプをしたいときの場合。
(これはMIX Busとはちょっと違います。Sendで送るので、元の音はMasterに、Sendに送った音はSendトラックから出ます。)2.スネアを送ったSendトラックに、コンプレッサーをインサートする
こうすると、スネアの音はこの2つの音が混ぜられることになります。
→もともとの演奏にあったダイナミクス(抑揚)をキープする役割
→コンプをかけたことで、音に圧が出る=厚みが出る。
つまり、それぞれの音のいいとこ取りができるわけですね。
ちなみに2つの音量バランスは、必ずしも50対50にする必要はありません。
お好みの音になるよう、Sendの量を調整してみてください。
↓パラレルコンプの音の違い(1:38~)
パラレルリバーブ
リバーブを使うときは、いらない低域を削るためにハイパスフィルターを使うことが多いと思います。
(リバーブの低域は、音をにごらせる原因になることがあります)
実はこれも、パラレルコンプと同じ原理で調整することが可能です。
いわゆる「パラレルリバーブ」ですね。
パラレルリバーブのやり方
やり方は、パラレルコンプと全く同じです。
1.リバーブをかけたいトラックを、パラレルリバーブ用のSendトラックに送る
2.パラレルリバーブ用のSendトラックにリバーブをインサートする
(このとき、ハイパスフィルターはかけない=低域は残しておく)
3.リバーブをかけたいトラックのSendの量を調節する
3.パン振りで厚みを出す
3つ目のコツは、「パンを振って厚みを出す」です。
厚みのあるサウンドにするために使えるのがこのテクニック。
やり方は非常にかんたんです。
2.2つのトラックのパンを、片方は一番左に、もう片方を一番右に振る
3.このとき、音が真ん中に聞こえてしまう場合は、片方にChorusやFlangerなどのモジュレーション系エフェクトを使うか、ほんの少しタイミングをずらす
パートによって良し悪しは変わる
このテクニックは、パートによって合うか合わないかが大きく変わります。
たとえばボーカルやドラムなら、このテクニックを使わず、そのまま真ん中で鳴らした方がよいことが多いです。
一方、バッキングボーカル(ハモリ等)や他の楽器なら、このテクニックはピッタリ合うでしょう。
スポンサードサーチ
4.休憩を取る
4つ目のコツは、「休憩を取る」です。
何かを長時間聞いていると、特に大きな音で聞いていた場合、ボリュームに対する判断が鈍ってきます。
耳の疲労を避けるには?
通常の音量でMIXをしている場合は、2時間に1回、15分の休憩を取ることをおすすめします。
また、作業中はよりクリアに音を聞くために、どんどん音量を上げている人もいるかもしれません。
ちなみに耳の疲労を避ける具体的なテクニックは、こちらでも紹介しています。
当ブログの人気記事で、あのiZotopeさん監修のテクニックということもあり、たくさんの方にご好評いただいています。
5.エフェクトの順番を考慮する
5つ目のコツは「エフェクトの順番を考慮する」です。
これはサウンドに関わる非常に大切なことなのですが、意外と見過ごされやすいのです…
たとえばディレイの前にリバーブが来ると、スペース感を感じさせるエコーの効果がより加わりやすいです(4:16~)。
逆にリバーブの前にディレイをかけると、エコーの回数がより増えます(4:24〜)。
スポンサードサーチ
さらにステップアップしたい方へ
よりアドバンスなMIXのTipsは、こちらの記事でもまとめています。
-
前の記事
【DTM】パンチのあるキック(バスドラム)の作り方【アレを混ぜる】 2020.01.11
-
次の記事
初心者のためのミキシング・マスタリングチュートリアル【MIX編】 2020.01.13