シンセサイザー

【DTM】Spectrasonics社「Omnisphere」の使い方【マルチ画面】

Learn Omnisphere in 30 minutes (Tutorial)

今回は作曲家・サウンドデザイナーのMikael Baggströmが解説「30分で学ぶOmnisphereの使い方」をまとめました。

この記事ではこのうち「マルチ画面」の部分をまとめています。

Omnisphereの「マルチビュー(MULTI)とは?

画像:動画より

マルチビューは、Omnisphere画面上部のタブから選べる画面です。

1~8はそれぞれの「ポート」を表し、「MULTI」タブはポート全体を調整できる、いわゆる「ミキサー画面」にあたります。

Omnisphereの「MIXER」タブ

MULTIタブを開くと、下には「MIXER」「FX」「LIVE」「STACK」という4つのタブが出てきます。

MULTIタブを開いた時に最初に出てくるのは、このうちの「MIXER」画面です。

Omnisphereの「FX」タブ

画像:動画より

MIXER画面の右には、AUX 1~4までのツマミがあります。

これはFXタブで使っているエフェクトの量を調節するパラメータで、DAWでいうと「Send」にあたる機能です。

画像:動画より

各AUXには、最大4つのエフェクトをかけることができます。

Omnisphereの「LIVE」タブ(LIVE MODE)

LIVEタブを開くと、LIVE MODEの調整ができます。
(動画では触れられていませんが、ここでは以下のサイトを参考に、LATCH、TRIGGER MODE、STACK MODEの説明をもとに補足します)

LATCH

画像:動画より

「LATCH」をONにすると、音がリリースされても(鍵盤から指を離しても)、一度鳴った音は鳴り続けます。

もう一度同じノートが入力されると(鍵盤で押しなおす)と、音が止まります。

そしてまた同じノートが入力されると、音が出ます。

OFFにすると、MIDIで打ち込んだ音価と同じ長さで音が鳴ります。

TRIGGER MODE

画像:動画より

TRIGGERモードは、入力されたMIDIノートに応じて、リアルタイムでクオンタイズする機能です。

「即トリガーを適用する(immediate)」「16分音符(1/16)」「1拍(next beat)」「1小節(next bar)」の4種類から選ぶので、どれだけ正確にトリガーの音をクオンタイズするかを決められます。

「リアルタイムでのクオンタイズ」を調整する項目ですので、特にリアルタイムレコーディングをしているときに使えます。

デフォルトでは、「Immediate」の「I」になっており、長さを変えると、その音の長さのマークに切り替わります。

STACK MODE

画像:動画より

STACKモードでは、どの鍵盤を押したときにどのポートの音を鳴らすかどうかを決めます。


画像:Omnisphere 2 公式サイトより

横軸はノートの範囲(鍵盤の範囲)で、縦軸はベロシティを表しています。

例えば、画像左下の「Dark Electro Square Bass」の音は、鍵盤のC-1からB1の音を押した時にしか音が鳴りません。

左上の「Alley Pulse」の音は、C-1からB4の範囲で音が鳴りますが、音が高くなるにつれて、ベロシティが小さくなるようになっています。


次回Part4「メインビュー・レイヤービュー」↓


人気記事

1

今回は、DTMでおすすめの民族楽器系音源・プラグインをまとめました。通常のポップスやオーケストラではあまり使われない楽器や、非常にニッチな国・地域特有の楽器が使える製品もまとめています。インド・中国・北欧・ケルト系・アラブ・ガムラン系など幅広くご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

ディザリングとは? 2

今回はDTMにおける「ディザリング」についてまとめました。ディザリングは、DTMでは特にマスタリングをするときに重要な工程です。この記事では、ディザリングとは何なのか、そしてマスタリングをするときに気をつけるべきことについてご紹介していきます。

3

今回は、DTMプラグインの中で最も有名な製品の1つであるSpectrasonics社「Omnisphere 3」の新機能と使い方をまとめました。2025年10月に発表された今作ですが、前作の「Omnisphere 2」と何が変わったのか、新機能とその使い方を解説していきます。

4

今回は「カリッとしたボーカルにするためのMIXテクニック」をまとめました。全部で9個あり、組み合わせて使うことで非常に魅力的な音にすることもできます。初心者の方から上級者の方までお試しいただける内容ですので、ぜひご覧ください。

5

今回は、Chris Selimが解説する「マスタリング前に行うミックスの準備方法」をまとめました。マスタリングは楽曲を配信・リリースするための最終段階で、ミックスの後に行われる作業です。 ご自身でミックスとマスタリングを両方行う方も、マスタリングだけ他の人に頼む方も、ミックスの段階でやっておくべきことがわかりますのでぜひ参考にしてください。

6

今回はWaves社のリミッター「Lシリーズ」の違いをまとめました。Waves社はDTMerなら誰もが知っているメーカーですが、同社の人気リミッターのうち、頭に「L」がついた「L1」「L2」「L3」「L4」のリミッターはそれぞれどのような特徴があり、どのように使い分ければよいのでしょうか?

7

今回は「VUメーターの使い方とゲインステージングのやり方」をまとめました。 ミキシングやマスタリングでは「VUメーター」を使うことがありますが、そもそもVUメーターとは何か、なぜVUメーターを使うことが大切なのか、VUメーターの効果的な使い方について解説していきます。

8

今回は「音楽・オーディオにおける真空管(Vacuum Tubes)とは何か?」をまとめました。音楽やオーディオ関連の機材について調べていると「これは真空管だから音がいい」など、「真空管=何だかいいモノ」のような会話を耳にすることもあるでしょう。そこで今回は真空管(チューブ)とは何か、なぜ真空管らしい温かみのある音が出るのかを解説します。

9

今回は、How To Write Songsが解説する「ヒット曲を作るソングライターがやっている7つの習慣」をまとめました。テイラー・スウィフト、エド・シーラン、レディーガガ、ジョン・メイヤー、スティング、ビートルズが実践する習慣もありますので、音楽のプロを目指す方はぜひ参考にしてください。

10

今回は、Waves社のリミッタープラグイン「L4 Ultramaximizer」の新機能と基本的な使い方をまとめました。最新作「L4 Ultramaximizer」は、これまでLシリーズを使ってきた方にもそうでない方にも非常におすすめできるプラグインですので、ぜひチェックしてみてください。

-シンセサイザー
-