音楽理論

【作曲】モードの使い方と曲にモードらしさを出す方法【音楽理論】

ドリアンモードとか音楽の「モード」って、作曲でどうやって使えばいいの?
ミクソリディアンモードとか、名前は知ってるけど実際にどう使えばいいかわからない…

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

How to Use Modal Scales! Secrets Revealed!!

音楽プロデューサーのRick Beatoが解説する「モードスケールの使い方」をまとめました。

モードの使い方と曲にモードらしさを出す方法について解説していきます。

はじめに:モードの基本について

まず、Cアイオニアンスケールを見てみましょう。

C D E F G A B

この並びは、Cメジャースケールと同じです。

そのため、並んでいる音だけ見れば「Cメジャースケール」とも言えます。

では次は、使う音はそのままに、最初の音だけ変えてみましょう。

先ほどはCからCに行く並びでしたが、今度はDからDヘ行くスケールにしてみます。

D E F G A B C

これはDドリアンモードです。

同様に、Eから始まるようにすればEフリジアンモード、Fから始まるようにすればFリディアンモードになります。

つまり、モードのポジションはいつも同じパターンでできています。

アイオニアン:Iメジャー
ドリアン:IIマイナー
フリジアン:IIIマイナー
リディアン:IVメジャー
ミクソリディアン:Vマイナー
エオリアン:VIマイナー
ロクリアン:VIIディミニッシュ

他にもモードには「メロディックマイナー」や「ハーモニックマイナー」がありますが、今回は割愛します。

モードっぽさを出すにはどうしたらいい?

さて、モードを勉強した方、ここまでご覧いただいたの方の中には、

何が”モードっぽさ”を出しているの?
何が、他のモードとの違いを生んでいるの?

という疑問を持っている方もいるでしょう。

例えば、DマイナースケールとDドリアンスケールは全く同じ「D,E,F,G,A,B,C」の7音を使っているので、どちらを使った楽曲なのか分かりづらくなる可能性があります。

このように「モードなのか通常のスケールなのかわからない」という状況を避け、モードを使ったときにしっかりとモードらしさを出すためには、「特徴音を使うこと」が大切です。

Dドリアンらしさを出す方法

たとえばDドリアンの場合、使うのは「D E F G A B C」の7音です。

Cメジャーキー、Cアイオニアンモード、Dマイナーも同じ7音を使っていますから、どのスケール・キーで弾いているのかわからなくなるかしれません。

ここで、1個鳴らすだけでDドリアンっぽく聞かせるコードをご紹介します。

Dm 6/9

ルート音:D
コード音:F(m3)、B(6th)

Dマイナーコードに乗せた「ナチュラルB(6th)」が、ドリアンらしさを出しています。

これは、ルート音の「D」がDマイナースケール(D,E,F,G,A,Bb,C)を感じさせていますが、コード音の「B」が入ることによって「D,E,F,G,A,Bb,C」のスケール=ドリアンスケールを連想させるからです。

https://www.piano-keyboard-guide.com/d-minor-scale.html
https://www.basicmusictheory.com/dorian-mode

エオリアンとドリアンの違いを出す方法

次は、ドリアンとエオリアンの違いを感じさせる方法をご紹介します。

キーとなるのは6thの音です。

ドリアンは「A」ですが、エオリアンでは「Ab」になります。

https://jadebultitude.com/dorian-mode/
https://www.basicmusictheory.com/c-aeolian-mode

言い換えると、ドリアンばナチュラル6th、エオリアンではフラット6thになります。

この6thの違いが、ドリアンとエオリアンの違いをはっきり分けているのです。

他にも、特徴的な音を使って「それぞれのモードっぽさ」を出すことができます。

4:04~6:10

How to Use Modal Scales! Secrets Revealed!!

モーダルコードやモードらしさを出す方法

これまでご覧いただいたように、モーダルコードを作ったり、モードっぽさを出したい場合は「ターゲットノート」、つまりそのモードで特徴的な音=特徴音を使いましょう。

たとえばFリディアンコードの場合、F#(#4th)が入っているのが特徴的です。

リディアンモードの曲を使っているなら、#4thの音を入れることでリディアンモードらしさを出すことができます。

同様に、Gエオリアンっぽい響きにしたいなら、

G A Bb C D Eb F

Gエオリアンで使われるこれらの音のうち、特に特徴的である「Eb Bb D」などを使うと、Gエオリアンっぽくなります。


以上で解説は終了です。

モードをより理解するためには、こちらの記事がおすすめです↓


人気記事

1

この記事では、映画音楽やゲーム音楽で使える打楽器・パーカッション音源をご紹介します。ハリウッド映画トレイラーのような迫力のある打楽器アンサンブルから、繊細なオーケストラパーカッションを作りたいときまで幅広く使えますので、ぜひチェックしてみてください。

2

今回は、DTMにおすすめのストリングス・弦楽器音源をまとめました。ストリングス音源は1つ1つ使える音色やアーティキュレーション、マイキング、操作性が異なります。そのため、できるだけたくさん持っておくと自分の理想のサウンドにしやすく、レイヤーしたときの充実感がUPします!

3

今回は「ShaperBox 3の使い方」をまとめました。Cableguys社のプラグイン「ShaperBox」は、作曲からミックスまで幅広く使える超万能プラグインです。この記事では、ShaperBoxの主な機能5つと、特に魅力的な機能の使い方をご紹介します。

4

今回は「UAD社「Apollo Twin X」は高いけど買うべき10の理由」をまとめました。他社では2万円程度の製品がある中で、Apollo Twinは約10万~20万円です。この記事では、Apollo Twinは値段相応の価値があるのかについて解説します。

5

今回は、DTMでおすすめの和楽器プラグイン・音源をまとめました。それぞれ特有の音色・アーティキュレーション・奏法が使えるため、なるべくたくさん持っておくと目的に合ったサウンドを作りやすくなります。まだお持ちでない方は、ぜひチェックしてみてください。

6

音楽におけるアップビート、ダウンビート、オンビート、オフビート、バックビート… 似たような言葉だけど、何が違うの?覚えられない… 今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。 「アップビート」「オフビ ...

7

今回は、主にポップスやダンスミュージックで使えるシンセサイザープラグインをご紹介します。いずれも世界的プロも愛用する人気プラグインですが、それぞれ特色が異なりますので、できるだけたくさん持っておくと目的に合った音作りがしやすくなります。まだ持っていないプラグインがあれば、ぜひチェックしてみてください!

8

今回は、DTMでおすすめのオーケストラ系楽器がすべて使える音源をまとめました。1つ購入するだけで弦楽器・金管楽器・木管楽器・打楽器すべてが揃うだけでなく、世界中のプロが愛用する高品質の製品ばかりですので、まだお持ちでない方はぜひチェックしてみてください。

9

今回は「Serum 2の全新機能の解説」をまとめました。Xfer Records社「Serum2」で新しく追加されたプリセットの制作にも携わったVirtual Riotの解説を参考に、新機能17項目を徹底解説します。

10

ここでは、AmazonのKindle Unlimitedで読めるおすすめのDTM・作曲関連書籍をご紹介します。月額1000円程度で対象本がすべて読み放題になるサービスですが、実はDTMや作曲関連の本・雑誌も対象作品が多数あるため、作曲をしている方にも非常におすすめできます!

-音楽理論
-,