音楽理論

【音楽理論】対位法の使い方・作り方を初心者向けに解説

How to Write Counterpoint - Music Composition

今回は、Music Matterが解説する「対位法の書き方」をまとめました。

対位法は、特に16世紀の西洋音楽や「バロック音楽」と呼ばれる音楽によく使われているテクニックです。

音楽理論のお話なので「難しそう」と思うかもしれませんが、ここでは初心者向けにやさしく解説していきますのでご安心ください。

対位法の使い方1.1オクターブ下げてそのままマネをする

まずは、こちらの楽譜をご覧ください。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

「ファ・ソ・ラ・シ♭・ド」の5つが並んでいます。

この5音を使ったメロディーに対位法を使う方法として、まず挙げられるのが「同じメロディーをそのまま使ってみる」です。

例えば右手で「ファ・ソ・ラ・シ♭・ド」と弾いた後、左手を使って1オクターブ下で「ファ・ソ・ラ・シ♭・ド」と弾いてみましょう。

1:40~1:45

How to Write Counterpoint - Music Composition

素敵なメロディーラインになりました。

この例の「ファ・ソ・ラ・シ♭・ド」のように、ある1つのメロディーのアイデアのことを「ポイント」と言います。

あるポイントに対するメロディー(Counter)をもう1つ作るということで、英語で対位法のことを「Counterpoint」と言います。

対位法の使い方2.リズムは同じで音程だけ変える

もう1つの方法として、「ポイントとリズムは全く同じで音程だけ変える」という方法があります。

例えば、「ファ・ソ・ラ・シ♭・ド」の後に「ド・レ・ミ・ファ・ソ」と弾いてみましょう。

2:03~2:08

How to Write Counterpoint - Music Composition

こちらも、自然でスムーズなメロディーラインになりました。

最後の2音だけ音程の上下の仕方を変えてみると、このようになります。

2:17~2:21

How to Write Counterpoint - Music Composition

1音ずつまっすぐ上がっていくのではなく、「ド・レ・ミ・ド・ファ」と、少し音を上下させながら弾いてみました。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

こちらもスムーズなメロディーラインになりました。

対位法の使い方3.コードを意識してみる

右手と左手で似たようなメロディーを交互に演奏することにより、まるで右手と左手のメロディーが会話をしているような形になります。

それではもう少し、会話を進めてみましょう。

右手の新しいメロディーラインを考えていきます。

ここで、コード進行について考えてみます。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

今回はFメジャースケール(シに♭が付く)を使っています。

そして、今まで作ったメロディーラインを考えると以下のコード進行が合いそうです。

F - C7 - F

ディグリーネームにすると...

I - V - I

左手のメロディーがある2小節目はV(C7)です。
(Vコードは「ドミナントセブンスコード」が使われることが多いです)

C7の構成音は「ド・ミ・ソ・シ♭」ですが、特にシ♭の音がセブンスコードらしい雰囲気を出すことができ、とても特徴的です。

つまり、シ♭の音を使えばC7らしい雰囲気にしやすくなります。

そのため、次の右手のメロディーはシ♭から始めてみましょう。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii


そして次の小節のはじめの音は、Fメジャーコード(I)に入っている音で、シ♭の1つ下の音であるラにすると、スムーズにつながります。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

6:03~6:09

How to Write Counterpoint - Music Composition

左手との相性もバツグンです。

対位法の使い方4.新しい要素を追加する

次は、リズムや基本的なアイデアを使いながら、少し違ったメロディーを作ってみます。

音程が上に跳躍するような動きをつけてみましょう。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

右手は新しくこのようなメロディーを作ってみました。

7:04~7:08

How to Write Counterpoint - Music Composition

さらに、右手のメロディーをもう少し長く続けてみます。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

16分音符で「レ・ド・シ♭・ラ」と細かく下がっていくフレーズを追加しました。

7:43~7:48

How to Write Counterpoint - Music Composition

このように、はじめに作ったポイントをベースにして新しい要素を追加すると、「同じフレーズを使った単調でつまらないフレーズ」にならずに済みます。

同じフレーズを使いすぎると次の展開が簡単に予測できてしまうので、このように少しずつ新しい要素を取り入れていくとよいでしょう。

対位法の使い方5.ハーモニーを作る

ここで、ここまでの楽譜をおさらいしましょう。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

右手からはじまり、右手が終わると次は左手がはじまり、また右手がはじまる…という形で、右手と左手でそれぞれ主役が交代するようなフレーズになりました。

右手と左手が同時に演奏されているところがほとんどありません。

そのため、次はメロディーを交代するのではなく、一緒に演奏してハーモニーを作ってみましょう。

両手で同時に演奏してハーモニーを作るので、まずはコード進行を考えてみます。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

今回は、I(Fメジャーコード)の後にI6(Iコードの第一展開形)を、その次にIV(B♭メジャーコード)を使うことにしました。
※Iコードの第一展開形は、下から順に「ラ・ド・ファ」
※「I」の横に通常の数字「6」が書いてあると6コードになりますが、右上に小さく「6」と書いてあると第一展開形という意味になります。右下に小さく4、右上に小さく6と書いてあると第二展開形という意味になります。

そのため、左手ではそれぞれのコードの構成音として使われているラとシ♭を弾きます。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

そして、さらにメロディーを追加しました。

右手は16分音符で音がどんどん下がっていくようにしました。

左手はシンプルな4分音符を刻み、右手と合わせるとハーモニーが生まれるようにしています。

https://youtu.be/MdRLQlekbd8?si=R-HDEm2-fd676kii

最後から2小節目の途中で、Cメジャーキーに変更します。

右手がメインのフレーズが2小節続いたので、今度は左手にバトンタッチします。

ここでは、最初に作ったポイントと似たようなリズムを使いながら、右手から左手への流れをスムーズにした点です。

右手から音をどんどん下り、左手へそのまま繋いでいくようなフレーズにしました。

それでは、通して弾いてみましょう。

11:33~11:44

How to Write Counterpoint - Music Composition

はじめのシンプルな「ファ・ソ・ラ・シ♭・ド」のフレーズから発展し、このようなメロディーラインを作ることができました。

縦のハーモニーだけを意識しすぎないようにしよう

対位法を学んでいると、2つのメロディーが合体して作られるハーモニーに気を取られやすくなります。

確かに、楽譜を縦に見てコード進行やハーモニーについて考えることも大切なのですが、対位法はそれだけではありません。

右手と左手が主役を交代したり、流れをスムーズに繋げたりと、横の流れも意識することが大切です。


以上で「対位法の使い方・作り方」の解説は終了です。

当サイトでは他にも対位法の使い方についてまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてください。


人気記事

1

今回は、MIX師やMIX初心者の方が持っておくと便利なおすすめのプラグインを3つご紹介します。プリセットを選ぶだけでプロレベルのサウンドにできる、まさに「5秒でMIXが終わるプラグイン」をご紹介します。

2

この記事では、MIX(ミックス)でボーカルの抜けが悪い・埋もれてしまうときの対処法をまとめています。どれも実際に世界中のプロが実践している内容ですので、ぜひお試しください。

3

今回は、世界中のプロに愛用されているoeksound社「soothe3」の使い方をまとめました。とても使いやすく、初心者でもプロ並みのミックスができるようになるこのプラグインについて、その魅力や使い方を解説していきます。

4

今回は「DTMにサブウーファーは必要なのか?」をまとめました。サブウーファーは、低音域のみを再生することに特化したスピーカーです。「低音域は普通のスピーカーでも出せるから必要ないのではないか?」「何でわざわざ低音域しか出せないスピーカーを買う必要があるのか?」「サブウーファーを買えばDTMが上達するのか?」このような疑問に回答します。

5

今回は、DTMでおすすめの民族楽器系音源・プラグインをまとめました。通常のポップスやオーケストラではあまり使われない楽器や、非常にニッチな国・地域特有の楽器が使える製品もまとめています。インド・中国・北欧・ケルト系・アラブ・ガムラン系など幅広くご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

6

今回は、BeatsbyVinityTVが解説する「Skrillexのようにリミッターとクリッパーを使って音圧を上げる方法」をまとめました。Skrillexと言えば、激しい音楽と爆発的な音圧が特徴的です。今回は、彼のように音圧を爆上げするにはどうしたらいいのか、その方法を解説していきます。

7

今回は、イギリスの音楽プロデューサーOceanが解説する「プロになるためにやってはいけないこと」をまとめました。音楽プロデュース歴10年、ヒップホップを中心にこれまで数多くの楽曲提供を行なっているOceanが正直に解説します。

8

今回は、DTMでおすすめの和楽器プラグイン・音源をまとめました。それぞれ特有の音色・アーティキュレーション・奏法が使えるため、なるべくたくさん持っておくと目的に合ったサウンドを作りやすくなります。まだお持ちでない方は、ぜひチェックしてみてください。

9

今回は、これからDTMをはじめたいという方向けに「Amazonで買えるDTM初心者セット」を3つご紹介します。「これからDTMをはじめたいけど、何を買ったらいいかわからない」「とりあえずこれさえ買っておけばOKみたいなセットはない?」このような方のための記事ですので、ぜひ参考にしてください。

10

今回はIK Multimedia社「ReSing」の魅力と使い方をまとめました。ReSingは最新のAI技術を使い、さまざまなボーカリストや楽器の音を生成するプラグインです。女性の声を男性の声に変換したり、鼻歌をギターの音に変換することができます。音楽制作をしている方やボーカリストの方に非常におすすめのプラグインです!

-音楽理論