作曲全般

【DTM】K-POPの作り方・作曲法【コード進行編】

K-POPっぽい曲って、どうやったら作れる?
どんなコード進行がよく使われているの?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

音楽プロデューサーDylan Tallchiefが解説する「K-POPの作り方」をまとめました。

Part2の今回は、このうち「コード進行」に関する内容をまとめています。

音楽理論をあまりよく知らない人でも今日から使えるテクニック満載ですので、ぜひ最後までご覧ください!

HOW TO K-POP

洋楽と違うのは「コード進行」

Part1では、「K-POPは洋楽のプロデューサーが手がけていることが多い」という話をしました。

ではK-POPは洋楽と何が違うのかというと、この答えの一つに「コード進行」があります。

洋楽はいわゆる「4コード」がよく使われ、4つのコードを曲中ずっと使い続ける傾向があります。

対してK-POPは、サウンドは洋楽っぽくても、コード進行が洋楽よりもやや複雑です。

よりかっこよさが出るテンションコードやドミナントコードなどが多用されています。

コード進行の特徴

Loonaのサブユニット「Odd Eye Circle」の楽曲である「Girl Front」の例を見てみましょう。

キーはわかりやすいように、Cメジャーに直しています。

C - C - Em - Dm G

5:00~

HOW TO K-POP

この進行に、7thを足してみると、より甘く、彩りのあるサウンドになります。

CM7 - CM7 - Em7 - Dm7 G7

5:12~

HOW TO K-POP

2-5-1の進行

最後の「Dm7 G7 - CM7」の進行は、特にジャズで多くみられる「2-5-1(ii - V7 - I)」の進行です。

「2-5」は「ツーファイブ」、「5-1」は「ドミナントモーション」「強進行」と呼ばれ、「終始感」「解決した」という感じがする進行です。

画像:動画より

転回形もよく使われます。

コード進行を考える時のポイント

次の小節のコードに移る時、直前で少しコードを変えてみると、おもしろいサウンドになります。

ここで、先ほど解説した「ドミナントモーション」の進行を応用してみましょう。

Cメジャーの場合、ドミナントモーションは「V7 - I」になります。

しかしこの場合、必ずしも曲のスケール上にあるVのコードを使わなくてもいいのです!

画像:動画より

ためしに、「CM7-Em7」の流れを少し変えてみましょう。

2小節目の最初はIIIm7(Em7)ですが、この「Em7」のドミナント=B7を間に入れてみます。

CM7 B7 - Em7

7:04~

HOW TO K-POP

B7の構成音は「B,D#,F#,A」です。

もとのCメジャーキーにD#やF#は含まれていませんが、「V - I」のドミナントモーションにしてしまえば、その音がキーに含まれているかどうかは関係なく、自然な流れになります。

B9にすると、よりかわいい感じになります。

7:22~

HOW TO K-POP

他にも、ルート音(ベース音)を変えてみたり…

7:33~

HOW TO K-POP

今のコードと次のコードのちょうど間のコードを入れるのもいいでしょう。

たとえばGからFに行くのであれば、そのちょうど中間…Gの構成音全てを1度下げたF#mを間に入れてみましょう。

7:41~

HOW TO K-POP

K-POPで使われる他のコード進行テクニック

他にも、「最初の4小節はシンプルなコード進行にし、次の4小節は、これらのコード進行にテンションを入れたものにする」などのテクニックも使われます。


つづき「K-POPでよく使われるサウンドの特徴・作り方編」はこちら↓


人気記事

1

https://youtu.be/f0FhmTvdYYA?si=voPGFHl2leoVKF1_ 今回は、数々のモニタースピーカーを販売しているAdam Audio社が解説する「自宅スタジオ~3レベル ...

2

https://www.youtube.com/watch?v=A8rvn7o33Lo 今回は、Sage Audioが教える「カリッとしたボーカルにするためのMIXテクニック」をまとめました。 全部で ...

3

音楽におけるアップビート、ダウンビート、オンビート、オフビート、バックビート… 似たような言葉だけど、何が違うの?覚えられない… 今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。 「アップビート」「オフビ ...

4

今回は、「Sonarworks SoundID Referenceの使い方」をまとめました。

DTMをするなら絶対に持っておきたいこの製品について、なぜこの製品がおすすめなのか、どの種類を買うべきなのか、具体的な使い方と測定方法をご紹介します。

5

世界的にヒットしている曲の構成ってどうなってるの? 「ヒット曲の公式」みたいなのがあるといいんだけど… 今回はこのような疑問にお答えします。 https://www.youtube.com/watch ...

6

今回は、人気音楽プロデューサーのVirtual Riotが解説する「Serum 2の全新機能の解説」をまとめました。Xfer Records社「Serum2」で新しく追加されたプリセットの制作にも携わったVirtual Riotが、新機能17項目を徹底解説します。

7

この記事では、世界中の作曲家・音楽プロデューサーが使っているおすすめのブラス(金管楽器)音源をご紹介します。同じ楽器でも音源によって音色が少し異なりますので、複数持っていると使い分けることができるほか、レイヤーしたときもリアルさと壮大さを増すことができます。

8

今回はAudio Universityが解説する「Universal Audio社 Apollo Twinのレビュー」をまとめました。他社では2万円程度の製品がある中で、Apollo Twinは約10万~20万円です。この記事では、Apollo Twinは値段相応の価値があるのかについて解説します。

9

今回はAdam Audio社とIn The Mixが解説する「スピーカーは縦置き or 横置きのどちらがいいのか?」をまとめました。 多くのスピーカーは正方形ではなく長方形であることが多いですが、縦置 ...

10

今回はChris Selimが解説する「Pultec EQの使い方」をまとめました。DTMにおいて「有名なEQ」としてよく名前が挙げられるのが「Pultec EQ」です。この記事では、なぜこのEQは世界中のDTMerに愛されているのか、その魅力と使い方を解説していきます。

-作曲全般
-