作曲全般

テイラー・スウィフトの音楽プロデューサーの作曲方法3つ

3 Habits To Instantly Stop Making Amateur Music

今回は、Melvin Darrellが解説する「今すぐアマチュアのような音楽から脱却するための3つの習慣」をまとめました。

この記事では、テイラー・スウィフトの音楽プロデューサーとして有名なジャック・アントノフが実践している作曲方法を3つご紹介します。

はじめに:ジャック・アントノフはどんな人?

アメリカの音楽プロデューサー・ジャック・アントノフ(Jack Antonoff)は、テイラー・スフィフトの「1989」などを手がけた作曲家です。

多くの人が思いつかないようなユニークなサウンドデザインが特徴的で、数々のヒット作品を生み出しています。

Taylor Swift - Anti-Hero (feat. Bleachers)
Taylor Swift - Fortnight (feat. Post Malone) (Official Music Video)
Taylor Swift - Look What You Made Me Do
ZAYN, Taylor Swift - I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker)
Taylor Swift - Cruel Summer (Official Audio)
Kendrick Lamar - luther (Official Audio)

それではここからは、そんな彼の作曲テクニックを3つご紹介します。

プロの作曲方法1.音作りを研究する

ジャック・アントノフの作曲方法1つ目は「音作りを研究すること」です。

彼の音楽制作現場を見ると、それはさまざまな研究方法を試している科学者のようです。

ただシンセサイザーのプリセットを選んでそれを使うのではなく、あらゆる方法でさまざまな音を作り出しています。

「そんなこと、普通やらないよ」と思われるような方法でも躊躇なく試し、ユニークなサウンドを作っています。

マスターアウトにベーシックなディレイプラグインを使う例 1:53~2:18

3 Habits To Instantly Stop Making Amateur Music

まさに、作曲やミキシングのルールをぶち破るような制作をしています。

サウンドデザインをやってみよう

このようなユニークなサウンドデザインは、誰でもカンタンにできます。

・自分の身の回りの音(生活音)をスマホで録音してみる
XLN Audio社「Life」などを使うと非常に便利です。

・普段は使わないようなエフェクトやツールを使う
ギターに使うWahエフェクトをドラムに使ってみるなど、特定の楽器にしか使わないようなエフェクト・ツールを別の楽器に使ってみる

XLN Audio社「Life」

Introducing Life by XLN Audio

プロの作曲方法2.コンセプトから作り始める

ジャック・アントノフの作曲方法2つ目は「コンセプトから作り始める」です。

彼はただ単に楽器を触って楽曲を作り始めるのではなく、楽曲のストーリーや背景を考えてから作曲をすることが多いです。

このようにコンセプトから先に固めておくと「何を表現したいのか」が最初からはっきりわかっているので、「そのためにはどんな音が必要なのか」をすぐに考えることができます。

・自分の個人的な経験
友達と仲直りした時の話、失恋した時の苦しみなど

・哲学的な質問
「愛とは何か?」「いまの社会に最も必要なものは何か?」

・理想のコラボや楽曲
「もし自分がテイラー・スウィフトとコラボしたら、どんな曲になるだろう?」
「ケンドリック・ラマーに楽曲提供するとしたら、どんな曲がいいだろう?」
「もしマイケル・ジャクソンがいま新曲を出すとしたら、どんな曲になるだろう?」

・音楽的な要素
同音連打を多用したメロディーを使う、5歳児でも歌える歌詞を使う、ボーカルに一切修正を加えない
※「ボーカルに修正を加えない」は、実際にビリー・アイリッシュが実践しています

「童謡のようなわかりやすさ」の応用方法はこちらの記事で解説しています↓

関連記事

同音連打を多用したメロディーについてはこちらの記事で解説しています↓

関連記事

もし楽曲制作がなかなか進まない場合は、ぜひコンセプトから作り始めてみてください。

プロの作曲方法3.完璧でないことを利用する

ジャック・アントノフの作曲方法3つ目は「完璧でないことを利用する」です。

人間はコンピューターのように完璧な演奏はできないことを理解し、逆にそれを利用して「人間らしい音楽」を作っています。

実際に彼の楽曲を聴くと、1970~1980年ぐらいによく見られた「少しガタついたドラム」や「少し走っているアルペジオのフレーズ」などが見受けられます。

一方で、音自体は現代のポップスらしいバシっとキマるようなサウンドを使うことが多いです。

つまり、やろうと思えば全てが完璧できる時代だからこそ、完璧でない要素と完璧な要素を上手くブレンドしているのです。

特に打ち込みやシンセサイザーを使って作曲をするときは、クオンタイズ機能などを使ってついつい「完璧」にしてしまいがちです。

しかし「最新だけど人間らしい音楽」を作るためには、完璧を目指さず、むしろ不完全さを利用するとよいでしょう。

テイラー・スウィフトの音楽プロデューサーの作曲方法3つまとめ

以上が「テイラー・スウィフトの音楽プロデューサーの作曲方法3つ」でした。

ポイント

1.音作りを研究する
「普通はやらない」をやってみる

2.コンセプトから作り始める
「どんな音が必要か?」がすぐわかる

3.完璧でないことを利用する
最新だけど人間らしく

当サイトではテイラー・スウィフトの作曲方法や作曲習慣についてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

この記事では、ヒット曲を作曲するための方法を解説した記事をまとめています。作曲・編曲・ミキシング・マスタリングなど、音楽制作の工程ごとに分けてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

2

今回は、Doctor Mixが解説する「歴代のシンセサイザーTOP10」をご紹介します。みなさんがよく耳にする「あの音」は、実はこれらのシンセサイザーの音かも…!?「聞いたことある!」「あの音って、このシンセの音だったんだ!」と驚くこと間違いなしです!

3

CメジャーキーとAマイナーキーって、どう違うの? 聞き分け方はある? 今回はこのような疑問にお答えする内容です。 https://www.youtube.com/watch?v=lPDVo-7Ua28 ...

4

今回はバークリー音大卒業生のBasiaによる「バークリーQ&A バークリーに行く前に知っておくべきこと」をまとめました。Basiaはバークリー音大の作曲専攻を卒業しており、現在はシンガーソングライターとして活動しています。そんな彼女が、バークリー音大に憧れている人や受験を真剣に考えている人のために15の質問に答えます。

5

今回は、オーディオエンジニアのSean Divineが教える「複数楽曲のLUFS(ラウドネス)を統一する方法」をまとめました。曲のアルバムには複数の楽曲が入っており、「1曲目から最後の曲まで通して聴く」というリスナーもいます。そんなリスナーのために、LUFS(ラウドネス)を統一する方法をご紹介します。

ミクソリディアンモードを使ったゲーム音楽 6

今回は、8-bit Music Theoryが解説する「ミクソリディアンモードを使ったゲーム音楽」をまとめました。ゼルダ、FF、ポケモン、マリオなど、ゲーム音楽にはミクソリディアンモードを使った楽曲が数多くあります。「モードを使った作曲にチャレンジしたい!」という方には必見の内容です!

大きいスピーカーを買った方がいいミックスができるのか?おすすめのスピーカーは? 7

今回は「大きいスピーカーを買えばいいミックスができるのか?」をまとめました。一般家庭の部屋に置くには大きすぎるサイズのものもありますが、プロになるのであれば大きいスピーカーを買わなければならないのでしょうか?言い換えれば、大きいスピーカーを買えば、いいミックスやマスタリングができるようになるのでしょうか?

8

今回は、人気音楽プロデューサーのVirtual Riotが解説する「Serum 2の全新機能の解説」をまとめました。Xfer Records社「Serum2」で新しく追加されたプリセットの制作にも携わったVirtual Riotが、新機能17項目を徹底解説します。

9

今回は「カリッとしたボーカルにするためのMIXテクニック」をまとめました。全部で9個あり、組み合わせて使うことで非常に魅力的な音にすることもできます。初心者の方から上級者の方までお試しいただける内容ですので、ぜひご覧ください。

クロマティック・ミディアント(Chromatic Mediant)とは 10

今回は、イギリスの作曲家・Guy Michaelmoreが教える「クロマティック・ミディアント(Chromatic Mediant)とは?」をまとめました。映画音楽界で活躍する本人が、映画音楽でよく使われるクロマティック・ミディアントについて解説します!

-作曲全般