メロディー・構成

ヒット曲の作り方 スパイス編【メロディーをユニークに】

Martin Garrix & Bebe Rexha - In The Name Of Love | Theory & Arrangement Breakdown

今回は、Pyramindが解説する「Martin Garrix & Bebe Rexha "In The Name Of Love"で使われているアレンジ術・音楽理論」をまとめました。

今回はそのうち、"曲のスパイスとなる音"に関するテクニックをご紹介します。

In The Name Of Love 徹底解剖シリーズ

原曲はコチラ

まずは、原曲をチェックしてみましょう。

かっこいいフューチャーベースサウンドが特徴で、Emキー(Eエオリアンキー)です。

Martin Garrix & Bebe Rexha - In The Name Of Love (Official Video)

ヒット曲の作り方「メロディーに9thなどのテンション音を入れる」

この曲のポイントは「メロディーに9thなどのテンション音を入れている」という点です。

例えばこの曲におけるD(レ)の音は、とてもユニークに使われています。

Dという音自体には何の特別感もないのですが、0:54からはじまるChorus(ボーカルなし)部分を聞くと、そのおもしろさがわかります。

Martin Garrix & Bebe Rexha - In The Name Of Love (Official Video)

この部分の最初のコードはCメジャーコードです。

それなのに、メロディーはDから始まっています。

ここで、Cメジャーの構成音とDを合わせてみると、どのような音の並びになるのかを見てみましょう。

C D E G

番号にすると、このようになります。

1st 2nd 3rd 5th

ここでD(2nd)を使うと、Cコードはどうおもしろくなるのでしょうか?

9thを入れて美しい響きに聞かせる

Dは、Cメジャーコードで言うと9thの音にあたります。

9thの音が入ることで、おもしろい・美しいサウンドになります。

また「C9」の音に聞かせることもできるだけでなく、「Csus2」に聞かせることも可能です。

まさに曲の「スパイス」と言えるでしょう。

7thコードにもできる

2小節目のコードはEマイナーコード(E,G,B)です。

ここでもメロディーにはDがあります。

こうすると、Eマイナーコード+D = Em7にすることができます。

このように、ある1つの音がどのコードに対して使っても素敵な響きになることがあります。

ただし、何に対しても同じやり方使うのはNGなので、それぞれの楽器・パートにある「ベストなやり方」を見つけましょう。


以上でヒット曲 "In The Name Of Love"徹底解剖シリーズは終了です!

当サイトでは他にもメロディー・構成に関するコツをまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓

これまでのシリーズはこちら↓

In The Name Of Love 徹底解剖シリーズ


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