アレンジ・打ち込み

カッコイイFuture Bass(フューチャーベース)の作り方〜応用編〜

Future Bass(フューチャーベース)を作りたいけど、作り方がわからない...

今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。

数々のサンプルやプラグインを販売するADSRが解説する「Future Bassの打ち込みに使えるアドバンスなコツ」をまとめました。

前回・前々回に引き続き、Future Bassの打ち込みに使える応用テクニックを3つご紹介します。

Part1:Future Bassのドラムの打ち込みのコツ
Part2:Future Bassのパーカッションの打ち込みのコツ

Drum Programming - Future Bass Quick Tip - Part 1

カッコイイFuture Bassを作るコツ1.MIDIをバウンスする

カッコイイFuture Bass(フューチャーベース)の作り方

カッコイイFuture Bassを作る1つ目のコツは「MIDIをオーディオにバウンスする」です。

オーディオにすることで、コントロールしやすくなる部分が増えます。

例えばコードパッドを「ジャーン」と長く鳴らす場合、アタックを少し遅めにしたいときやリリースをバッツリ切りたいとき、MIDIだとエンベロープを調整する必要があります。

しかしバウンスしてオーディオにしてしまえば、単純にフェードインさせたりハサミツールなどで切ればOKです。

またオーディオにすれば、逆再生(リバース)もワンクリックでできます。

カッコイイFuture Bassを作るコツ2.サンプラーに入れる

カッコイイFuture Bass(フューチャーベース)の作り方

カッコイイFuture Bassを作る2つ目のコツは、「バウンスしたオーディオをサンプラーに取り込んで使う」です。

オーデイオをサンプラーに取り込むことで、各オーディオを細かくエディットすることが容易になります。

たとえば、エンベロープを変えたり、ピッチの上げ下げをしたり、ある音だけGlideを適用したり...

ある音はスタッカートのように短くし、ある音はSustainを保って伸ばしたような音にすることも可能です。

これをソフトウェア(シンセ単体)でやろうとすると少し時間がかかるので、サンプラーに取り込んだ方が楽でしょう。

このサンプラーに取り込んで使うテクニックは、特にFuture BassやFuture Bounce、HipHopなどでも大活躍します。

カッコイイFuture Bassを作るコツ3.ピッチベンド・テープストップ効果を使う

https://www.vengeance-sound.com/plugins.php?sub=Vengeance%20Producer%20Suite%20Tape%20Stop

3つ目のコツは、コードを鳴らしているパートに対して「ピッチベンド・テープストップ効果を使う」です。

これはFuture Bassでよく使われている方法ですが、やり方はさまざまで、どれが正しい・間違っているといったことはありません。

ここでは一例をご紹介します。

ピッチベンドを使う方法

これをMIDIを行う場合は、ピッチベンドやキーボードコントローラーを使って行うことが多いでしょう。

しかしオーディオにバウンスした方が、エディットが楽です。

DAWによってやり方は異なりますが、だいたいの場合、フェードイン/フェードアウトと同じように、スピードアップ/スピードダウンをオーディオに施すことができます。

テープストップ効果を使う

今回は、「Vengeance VPS Tape Stop」を使ってテープストップサウンドを作っていきます。

https://www.vengeance-sound.com/plugins.php?sub=Vengeance%20Producer%20Suite%20Tape%20Stop

このプラグインをシンセ系のBusに適用すると、効果を適用したいトラックにまとめてテープストップがかけられるので便利です。

あとはこのプラグインの操作情報(ON/OFF)をオートメーションに書くだけでOKです。

特にダウンビートの部分でテープストップを使うとかっこいいので、ぜひお試しください。

関連記事:ダウンビートとは?

Vengeance VPS Tape Stopの購入はこちらから

「空間」を利用しよう

Part1「ドラム編」では、「キックなどの音を一部減らし、空間を作る」というテクニックをご紹介しました。

実は、これは先ほど紹介したピッチベンドやテープストップ効果をより引き立たせるのに絶大な効果があります。

たとえば、1拍目にキックを入れず、コードパット(Chord Pads)はピッチをだんだん上げるようにしてみましょう。

すると、キックがない分このコードパットが聞こえやすくなります。

加えてコードパットはピッチに動きがあり、かなり特徴的になるので、よりリスナーの耳を引きつけることができます。

「ピッチベンド・テープストップを使う箇所はキックがいない場所にする」とするだけでも、かなりかっこよく聞こえます。

リバーブもオートメーションしよう

先ほど「テープストップをオートメーションで書こう」という話をしましたが、リバーブもオートメーション化すると、よりかっこいいサウンドになります

たとえば、リバーブをテープストップがかかっているときに強めにかけてみましょう。

リバーブをかけないままテープストップをかけると、かなり目立ちますよね。

Dryの状態だと、逆に目立ちすぎて曲になじみづらいこともあります。

しかしここでリバーブを強めにかけると、テープストップが少しだけ薄まったかんじになり、やりすぎ感を減らせます。

カッコイイFuture Bass(フューチャーベース)の作り方まとめ

今回は、カッコイイFuture Bass(フューチャーベース)を作る上での応用テクニックを3つをご紹介しました。

1.エンベロープを変更する
2.サンプラーに入れて使う
3.ピッチベンド・テープストップ効果を使う
(空白に入れる、リバーブを一緒に使うとベター)

Future Bassはダンスミュージックですので、EDMやTropical Houseなど、別のダンスミュージックにも応用できます。

ぜひおためしください。

当サイトでは、他にもダンスミュージックを作るコツを多数ご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください↓


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