プロになる方法・音大進学

プロの作曲家になるためにやってはいけない5つの習慣【ボカロPも必見】

5 Habits I Had To UNLEARN To Become A Better Music Producer

今回は「You Such at Producing」が教える「よりよい音楽プロデューサーになるために僕が学ぶべきでなかった5つの習慣」をまとめました。

彼自身が音楽プロデュースの経験を通して、「これをもっと早く知っておけばよかった」と後悔したという5つのことについてお話していきます。

やってはいけない習慣1:常にクリッピング(音割れ)させている

プロになるためにやってはいけない1つ目の習慣は、「常にクリッピングさせている」です。

「クリッピング」とは、0dBを超えて音量メーターが赤になっている状態、つまり音量を超過して音割れしている状態です。

例えばとてもベーシックなサイン波の音は、通常このような形をしています。

プロの作曲家になるためにやってはいけない5つの習慣【ボカロPも必見】
https://youtu.be/wTugkLmMSCM?si=_T7g6p4SdrNuZRuZ

とてもキレイでなめらかな曲線を描いている波形です。

しかし、ここでクリッピングさせてしまうと、下のような形になってしまいます。

プロの作曲家になるためにやってはいけない5つの習慣【ボカロPも必見】
https://youtu.be/wTugkLmMSCM?si=_T7g6p4SdrNuZRuZ

先ほどはキレイな放物線を描いていたのに、カクカクになってしまいました。

これと同じようなことがあなたの楽曲にも起こってしまうと、せっかくキレイに作った音も壊れてしまうのです。

過度なピークを避けることも大切

クリッピングを避けるには、過度なピークを避けることも大切です。

「ピーク」とは、最も大きな音が出ている部分のことです。

例えばベーシックなドラムのパターンも、サチュレーションをかけると倍音が足され、ピークの部分が完全に音割れしてぐちゃぐちゃになってしまいます。

2:17~2:25

5 Habits I Had To UNLEARN To Become A Better Music Producer

クリッピング(音割れ)を避けるために重要なこと

クリッピング(音割れ)を避けるためには、まずコンプレッサーやリミッターなどを使って、できるだけピークを抑えましょう。

一旦音量をならす(ある程度平坦にする)ことができれば、「スネアが鳴っている時だけ音割れしている」のような問題が起こりづらくなります。

理想的な音楽を作るためにも、クリッピングは避けるようにしましょう。

やってはいけない習慣2:ドラムを加工しすぎる

プロになるためにやってはいけない2つ目の習慣は、「ドラムを加工しすぎる」です。

EQを何個も、コンプレッサーを何個も重ねて重ねて…を繰り返しても、自分の理想の音にならないということはありませんか?

いくつものプラグインを重ねて使うのではなく、そもそも「いい音(サンプル)」を1回選べば解決!なんていうこともあります。

加工してどうにかしようとするのではなく、まず「音選び」に注意しましょう。

やってはいけない習慣3:1曲を完成させられない

プロになるためにやってはいけない3つ目の習慣は、「1曲を完成させられない」です。

言い換えると、「8小節だけ作って、それ以外は何も作らない(作れない)」など、一部だけ作って終わってしまう習慣です。

よくあるのが、「サビだけ作れているが、それ以外は作れない」という状態です。

ここから脱却するには、他の曲を聞いて「どう始まっているか」「エネルギーやテンションはどう変化しているか」を分析してみましょう。

また、ここでも先ほどの「やってはいけない習慣2」でご紹介した「加工し過ぎ」には注意です。

はじめから細かいところにこだわるのではなく、まず曲の構成(全体)を決めてから、細かい部分に注力するようにしましょう。

やってはいけない習慣4:リファレンス曲(参考曲)を用意しない

プロになるためにやってはいけない4つ目の習慣は、「リファレンス曲を用意しない」です。

リファレンス曲(参考曲)とは、自分がいま作っている曲と似ている曲調の曲や、自分が目指したい音・参考にしたい音がある曲のことです。

「音圧をこの曲と同じぐらいにしたい!」などの目標設定も、このリファレンス曲を使って行います。

プロの作曲家になるためにやってはいけない5つの習慣【ボカロPも必見】
https://youtu.be/wTugkLmMSCM?si=_T7g6p4SdrNuZRuZ

やってはいけない習慣5:一部の環境ではひどく聞こえるミックスをする

プロになるためにやってはいけない5つ目の習慣は、「一部の環境ではひどく聞こえるミックスをする」です。

例えば、「自宅のパソコンとつなげているヘッドホンで上手くミキシングできていたとしても、車のカーステレオで鳴らしたらベースが全く聞こえない」ということがあります。

他にも、「このイヤホンではボーカルがうるさい」「このスピーカーだとスカスカに聞こえる」など、音を聴く環境によって聞こえ方が違いすぎることがあります。

しかし上手にミックスをすると、環境によって多少の差はあれど「必要な音はしっかり聞こえる」という状態になります。

もちろん、高価で性能のいいスピーカーなどがあればベストですが、必ずしもそれらを用意しなければいけないというわけではありません。

自分が持っている製品の中で、違うタイプのイヤホン・ヘッドホン・スピーカーを使ってみたり、車のカーステレオで聞いてみたり、パソコンの内蔵スピーカー(あまり音質がよくない)を使ってみたりしてみましょう。

違う環境で聞いてみると、自分の曲に何が足りないのかがわかりやすくなります。


以上が「プロの作曲家になるためにやってはいけない5つの習慣」でした。

当サイトでは他にも「プロになる方法」についてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

今回は、主にポップスやダンスミュージックで使えるシンセサイザープラグインをご紹介します。いずれも世界的プロも愛用する人気プラグインですが、それぞれ特色が異なりますので、できるだけたくさん持っておくと目的に合った音作りがしやすくなります。まだ持っていないプラグインがあれば、ぜひチェックしてみてください!

2

https://youtu.be/bjqArFjaZLI 今回は、ジャズのスペシャリスト・Kevin Castroが解説する「ジャズの基本コード進行3つ」をまとめました。 ここでご紹介する3つのコード ...

3

今回は、大人気プラグインメーカーのCableguysが解説する「音にまとまりを出す方法4選」をまとめました。ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラム...どれも1つ1つしっかり作っているのに、全体で聞くとなんとなくまとまりがなく、バラバラに聞こえる…こんなお悩みにお答えする「音にまとまりを出す方法」を4つご紹介します!

4

今回はChris Selimが解説する「1176コンプレッサーの使い方」をまとめました。 「有名なコンプレッサー」としてよく名前が挙げられる製品の1つが「1176コンプレッサー」です。この記事では、なぜこのコンプレッサーは世界中のDTMerに愛されているのか、その魅力と使い方を解説していきます。

5

今回は、Jonah Matthewsが解説する「サラウンドサウンドチャンネルの数字の意味とは?」をまとめました。映画を見るときや音楽を聞くとき、「5.1サラウンド」など「小数点の付いた数字+サラウンド」の文字を目にすることがあります。一体これは何を意味しているのでしょうか?

ファンクとは? 6

今回は、Antoine Michaudが解説する「Add9コードとMaj9コードの違い」をまとめました。どちらもコードネームに「9」が付いていますが、一体何が違うのでしょうか?「Add11とMaj11」「Add13とMaj13」の違いなども同様の考え方で見分けられます!

7

世界的にヒットしている曲の構成はどうなってる?ヒット曲の公式はある?今回はこのような疑問にお答えします。「曲を作るときはこれを使え!」と言うほど、多くの世界的ヒット曲に使われている楽曲構成をご紹介します。主に洋楽に使われている構成ですので、特に「世界中で自分の曲を聞いてもらいたい」という方はぜひ実践してみてください。

8

今回は、Universal Audio社が解説する「API 2500 Bus Compressorを使うコツ」をまとめました。コンプレッサーの中でも非常に有名なこの人気製品について、同社がリリースしているプラグイン版を使用しながら、このコンプレッサーを使いこなすためのコツをご紹介します。

9

今回は、Tim Heinrichが解説する「リバーブを削除する方法 ~5つのプラグイン~」をまとめました。前回はリバーブを除去する方法を4つご紹介しましたが、今回は「リバーブ除去専用プラグイン」をまとめています。機能も値段もプラグインによってさまざまですので、ぜひご自身に合ったプラグインを見つけてみてください。

大きいスピーカーを買った方がいいミックスができるのか?おすすめのスピーカーは? 10

今回は「大きいスピーカーを買えばいいミックスができるのか?」をまとめました。一般家庭の部屋に置くには大きすぎるサイズのものもありますが、プロになるのであれば大きいスピーカーを買わなければならないのでしょうか?言い換えれば、大きいスピーカーを買えば、いいミックスやマスタリングができるようになるのでしょうか?

-プロになる方法・音大進学