作曲全般

【作曲】DTMで使える「クラーベ」のリズム解説 【クラーベとは?】

「クラーベ」「クラベス」って何?
なんでクラーベのリズムはそんなに大事なの?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

The World's Most Popular Rhythm

12toneが解説する「世界で最も人気のリズム」をまとめました。

この記事ではPart1として、このうち「クラーベの概要」について解説されている部分をご紹介します。

動画のタイトル通り、クラーベのリズムは、今やいろいろな音楽に使われているリズムです。

これを知っておくとDTM・作曲に非常に役立ちますので、ぜひ参考にしてください。

クラーベ(Clave)とは?

ラテンアメリカの音楽を聞くと、リズム感がとても強い音楽だとお気づきになると思います。

Salsa Con Coco
El Preso
Benny Moré Y Su Banda Gigante - Que Bueno Baila Usted (Son Montuno - Cuba 1940's)

たくさんの楽器が異なるパート(フレーズ)を同時に演奏し、それらが複雑に絡み合って、一つの音楽ができています。

中でも特に印象に残るのが、2つの木の棒(クラベス)を使って演奏されるこのパターン。

0:25~0:28

The World's Most Popular Rhythm

これが、この音楽で最も重要な要素となるリズム、クラーベです。

ちなみにこのクラーベのパターンを演奏するクラベス(Claves)は、2本の木の棒を打ち付けて演奏する楽器です。

CLAVE 2-3 - SALSA TIMING - CLAVE 2 3 vs 3 2 - CLASE DE SALSA

画像:動画より

クラーベはいつできたの?

実はクラーベの歴史は、とても古いです。

アフリカで生まれ、15~19世紀の間に行われた「大西洋奴隷貿易」のとき、アフリカの黒人によってアメリカに渡ってきました。

しかしこの頃は黒人に対して差別があったこともあり、学問的にこの「黒人音楽」「奴隷音楽」が研究されることは少なく、注目もされませんでした。

他の音楽でも使われている

クラーベがアフロキューバン(音楽ジャンル)と歴史的に強く関係している一方、このリズムはラテンアメリカ音楽以外でも使われています。

例えばジャズやロックです。

Bo Diddleyによる楽曲「Bo Diddley」がこれを使うようになってからは、「Bo Diddleyビート」として知られていることもあります。

Bo Diddley - Bo Diddley [stereo]

現代の音楽を聞いてみても、少し違う形でこのリズムを聞くことができます。

クラーベの派生系である「トレシーロ」は、ポップスでも多用されています。

トレシーロ関連記事

トレシーロを使ったヒット曲

Tresillo - The Rhythm of 2010s Pop Music

メトロノームとクラーベ

クラーベは「不安定なメトロノーム」のようなものでしょう。

通常のメトロノームは、4分音符で等間隔で音が鳴り、常にシンメトリーの状態です。

そのため、どこからスタートしてもOK、どこをダウンビートとしてもOKです。

関連記事

しかし、クラーベは違います。

いつも音が等間隔で鳴っているわけではなく、ダウンビートの位置をズラすと、全く違うリズムになってしまいます。


画像:動画より

アフロキューバンでは、この「均一でないメトロノーム」を使ってアレンジされているのです。

クラーベが鳴っていないところに他の楽器の音を入れてスキマを埋めたり、このクラーベのリズムを強調させたりします。

Clave = Key

実は、スペイン語で「clave」は、英語で「key」を指す言葉です。

この言葉の通り、ラテン音楽において、クラーベは非常に重要なキーなのです。

クラーベにはいろいろな種類がある!?

実は、この「クラーベ」には、いろいろなパターンがあります。

こちらについては、Part2でじっくり解説しています↓


人気記事

1

今回は、BeatsbyVinityTVが解説する「Skrillexのようにリミッターとクリッパーを使って音圧を上げる方法」をまとめました。Skrillexと言えば、激しい音楽と爆発的な音圧が特徴的です。今回は、彼のように音圧を爆上げするにはどうしたらいいのか、その方法を解説していきます。

2

今回は「SM7B vs SM58」をまとめました。ボーカルやギターのレコーディングによく使われるのが、SHURE社のSM7BとSM58です。どちらも超定番のマイクですが、一体何が違うのでしょうか?この記事ではそれぞれの特徴をじっくりご紹介しながら、どちらのマイクを選ぶべきか、その基準を解説します。

スプリングリバーブとは 3

今回は、Sweetwaterが解説するよく使われる5種類のリバーブ(Hall・Chamber・Room・Plate・Spring)の違いについてまとめました。これら5種類のリバーブの特徴や違いをそれぞれ解説しますので、読み終わる頃には、自分が今欲しいリバーブをすぐに判断できるようになります!

4

この記事では、ヒット曲を作曲するための方法を解説した記事をまとめています。作曲・編曲・ミキシング・マスタリングなど、音楽制作の工程ごとに分けてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

5

今回は、Cableguysが解説する「ShaperBox 3の紹介」をまとめました。Cableguys社のプラグイン「ShaperBox」は、作曲からミックスまで幅広く使える超万能プラグインです。この記事では、ShaperBoxの主な機能5つと、特に魅力的な機能の使い方をご紹介します。

6

今回は、数々のモニタースピーカーを販売しているAdam Audio社が解説する「自宅スタジオ~3レベル~」をまとめました。自宅の小さな寝室でDTMをしている方からプロを目指している方まで、レベル別におすすめのDTMセットをご紹介します。

Oeksound 「Soothe2」の驚くべき使い方【DTM MIX】 7

今回は、Riffs,Beards&Gearが解説する「Oeksound Soothe2の秘密」をまとめました。発売以降、「このプラグインのおかげでミックスの効率がものすごく上がった」「もうこのプラグインなしではミックスできない」というプロが世界中で続出したこのプラグインを驚くべき方法で使いこなす方法をご紹介します!

8

今回は「CPUパフォーマンスとリアルタイムパフォーマンスの違い」をまとめました。DTMをしていてよくあるのが「DAWの動作が遅くなる」というトラブルです。ここで重要なのが、この2つのパフォーマンスの違いを理解しておくことです。そこでこの記事ではこれら2つを解説し、サクサクとDAWを動かすためのコツをご紹介します。

iLokが故障・盗難・紛失したときにやるべきことと、事前にやっておくべきことまとめ 9

今回は、DTMerにはおなじみの「iLok」が故障・盗難・紛失したときにやるべきことと、故障・盗難・紛失前にやっておくと安心する5つの項目をまとめました。万が一のときにどうするべきかを知っておくだけでも安心材料になりますので、ぜひご覧ください。

ドリアンモードを使ったゲーム音楽 10

今回は、8-bit Music Theoryが解説する「ドリアンモードの使い方」をまとめました。この記事では前編として「ドリアンモードの基礎」と「ドリアンモードを使ったシリアス&ダークなゲーム音楽の例」をご紹介します。

-作曲全般
-