コード進行

コード進行のバリエーションを増やす「ユニークなコードの作り方」

海外の音楽プロデューサーが実際に使っているテクニックを知りたい!
誰にも作れない、ユニークなサウンドを作るためにはどうすればいい?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

カナダの有名プロデューサーAndrew Huangが教える「おもしろいコードサウンドの作り方」をまとめました。

今日からすぐ使えるテクニックですので、ぜひお試しください!

Here's a weird way to make interesting chords!

コード系の楽器で「トリル」してみよう

コード系の楽器といえばピアノやギターですが、普通は「ジャーン」と、シンプルに一発鳴らすことが多いでしょう。

しかしここで「トリル」を使ってみると、おもしろいサウンドにすることができます。

トリルとは?

トリルとは、2つの音を行ったり来たりする奏法のことです。

メインの音がC(ド)なら、Cから半音上のC#や半音下のB、または全音上のDや全音下のBbなどを行き来します。

C C# C C#
C B C B
C D C D
C Bb C B

ギターで弾くと、このようになります↓(0:12~0:17)

Here's a weird way to make interesting chords!

いろいろなトリルを混ぜてみる

さてここで、さらにいろいろなトリルを混ぜてみましょう。

たとえば、ギターのフレットのうち適当な場所を選んで、そこでトリルを演奏してみます。

ランダムな場所で行なったトリルを3つレコーディングして、その3つを重ねてみましょう。

半音トリル・全音トリルなど、トリルの種類もバラバラです↓(0:35~0:37)

Here's a weird way to make interesting chords!

エフェクトを使って曲にフィットさせる

トリルを使ってフレーズを作りましたが、このままでは音がマッチしません。

そこで、エフェクトを加えたり、いらない部分はカットしたりしてみましょう。

例えばXfer Records社の「OTT」を使って、音が小さくなっている語尾の部分の音量を持ち上げてみたり、ディレイを使ってみましょう↓(0:59~1:05)

Here's a weird way to make interesting chords!

また、ピッチ自体を変えてみたり、3つのうち「1個目と2個目だけ」「1個目と3個目だけ」など、組み合わせを変えてみたりします↓(1:27~1:50)

Here's a weird way to make interesting chords!

派生系のフレーズを作る

さて、ここでいい感じのコードが出来上がったら、今度はこのコードをもとに、「派生系」を作ってみます。

先ほど作った3つのパターンをコピペし、ピッチを変えてみたり、逆再生させてみたバージョンを作ってみましょう。

作った音をバウンスする

次は、使いやすいように、今まで作ったサウンドをバウンスしましょう。

この時点で2トラック以上を使っていると思いますが、バウンスすることで1つのオーディオファイルにすることができます。


画像:動画より

リバーブ部分だけ使う

バウンスしたオーディオをさらにエディットしたバージョンも作ってみましょう。

たとえば語尾のリバーブ成分だけを残し、OTTで少し音を持ち上げてみます。


画像:動画より

すると、このようなサウンドになります↓(2:34~2:43)

Here's a weird way to make interesting chords!

他の楽器と一緒に鳴らしてみよう

さて、ここまででコードパートとして使えそうな要素をいくつか作りました。

次は、ベースやドラムパートと合わせてみましょう↓(3:00~3:08)

Here's a weird way to make interesting chords!

いろいろ試してみよう

最初はいいサウンドが見つかるまで大変かもしれませんが、慣れてくると「この音ならこの音と相性がいいだろうな」「こう直せばうまくいくだろうな」と、ある程度予測できるようになります。

またトリルの速度やリバーブの具合などによっては、半音トリルだと不協和音のように聞こえたり、2つの音のちょうど間ぐらいの音程で聞こえたり、しっかり2つの音が行き来しているように聞こえたりと、聞こえ方が異なる場合もあります。

トライ&エラーで、いろいろ試してみましょう!


以上で解説は終了です。

当サイトでは他にもユニークなコードやサウンドを作るためのテクニックをまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

この記事では、ヒット曲を作曲するための方法を解説した記事をまとめています。作曲・編曲・ミキシング・マスタリングなど、音楽制作の工程ごとに分けてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

2

今回は、Doctor Mixが解説する「歴代のシンセサイザーTOP10」をご紹介します。みなさんがよく耳にする「あの音」は、実はこれらのシンセサイザーの音かも…!?「聞いたことある!」「あの音って、このシンセの音だったんだ!」と驚くこと間違いなしです!

3

CメジャーキーとAマイナーキーって、どう違うの? 聞き分け方はある? 今回はこのような疑問にお答えする内容です。 https://www.youtube.com/watch?v=lPDVo-7Ua28 ...

4

今回はバークリー音大卒業生のBasiaによる「バークリーQ&A バークリーに行く前に知っておくべきこと」をまとめました。Basiaはバークリー音大の作曲専攻を卒業しており、現在はシンガーソングライターとして活動しています。そんな彼女が、バークリー音大に憧れている人や受験を真剣に考えている人のために15の質問に答えます。

5

今回は、オーディオエンジニアのSean Divineが教える「複数楽曲のLUFS(ラウドネス)を統一する方法」をまとめました。曲のアルバムには複数の楽曲が入っており、「1曲目から最後の曲まで通して聴く」というリスナーもいます。そんなリスナーのために、LUFS(ラウドネス)を統一する方法をご紹介します。

ミクソリディアンモードを使ったゲーム音楽 6

今回は、8-bit Music Theoryが解説する「ミクソリディアンモードを使ったゲーム音楽」をまとめました。ゼルダ、FF、ポケモン、マリオなど、ゲーム音楽にはミクソリディアンモードを使った楽曲が数多くあります。「モードを使った作曲にチャレンジしたい!」という方には必見の内容です!

大きいスピーカーを買った方がいいミックスができるのか?おすすめのスピーカーは? 7

今回は「大きいスピーカーを買えばいいミックスができるのか?」をまとめました。一般家庭の部屋に置くには大きすぎるサイズのものもありますが、プロになるのであれば大きいスピーカーを買わなければならないのでしょうか?言い換えれば、大きいスピーカーを買えば、いいミックスやマスタリングができるようになるのでしょうか?

8

今回は、人気音楽プロデューサーのVirtual Riotが解説する「Serum 2の全新機能の解説」をまとめました。Xfer Records社「Serum2」で新しく追加されたプリセットの制作にも携わったVirtual Riotが、新機能17項目を徹底解説します。

9

今回は「カリッとしたボーカルにするためのMIXテクニック」をまとめました。全部で9個あり、組み合わせて使うことで非常に魅力的な音にすることもできます。初心者の方から上級者の方までお試しいただける内容ですので、ぜひご覧ください。

クロマティック・ミディアント(Chromatic Mediant)とは 10

今回は、イギリスの作曲家・Guy Michaelmoreが教える「クロマティック・ミディアント(Chromatic Mediant)とは?」をまとめました。映画音楽界で活躍する本人が、映画音楽でよく使われるクロマティック・ミディアントについて解説します!

-コード進行
-