ボーカル・楽器演奏

【夏曲の作り方】サーフロック(Surf Rock)ギターの弾き方・エフェクトのかけ方

今回は、「サーフロックギターの弾き方・ギター音の作り方」をまとめました。

「サーフロック」と言えば、ディック・デールの楽曲「MISIRLOU」を思い出す方も多いのではないでしょうか?

まさに「サーフィン」「海の男」を感じさせるような音楽です。

MISIRLOU - Dick Dale

今回はこのディック・デール風のサーフロックギターを弾く方法を、リズムやエフェクトのかけ方からご紹介していきます。

「夏っぽい曲」を作りたいという方にも必見の内容です!

サーフロック(Surf Rock)とは?

そもそもサーフロック(Surf Rock)とは、1960年頃のアメリカ・南カルフォルニアで人気となったジャンルです。
※「サーフミュージック」「サーフポップ」「サーフギター」などとも呼ばれます

冒頭でご紹介したアメリカのギタリスト「ディック・デール」が、1950年の終わり頃にその特徴的なギターサウンドを誕生させ、今では日本でも知られるようになりました。

ディック・デール「MISIRLOU」

MISIRLOU - Dick Dale

サーフロックのギターサウンドの作り方・特徴

サーフロックのギターには、以下の特徴があります。

ギターサウンドに関する特徴2つ

・明るいクリーンギターサウンド(シングルコイルが望ましい)
・強いスプリングリバーブ

演奏方法に関する特徴

・トレモロピッキングを使う
・フィンガースライドを使う
・オープンポジションで弾く
・トレモロアームを使う
・パームミュート(ブリッジミュート)を使う

サーフロックのギターサウンドに関する特徴2つ

サーフロックのギターサウンドを作る方法は、主に2つあります。

実際にやってみると、このようなサウンドになります(リバーブのかかり方やギターの音色の参考にしてみてください)。

0:57~1:01

How To Play Surf Guitar Easy | Guitar Tricks

明るいクリーンギターサウンド(シングルコイルが望ましい)

サーフロックのギターの特徴の一つが、「ピーンと張ったような明るいクリーンギターのサウンド」です。

ディストーションやオーバードライブは基本的に使いません。

フェンダーのシングルコイルのギター+フェンダーのチューブアンプを使うと、より当時のサーフロックサウンドを再現しやすくなります。

サーフロック風クリーンギターの例(1:11~1:45)

How To Get The Surf Sound

強いスプリングリバーブ

サーフロックでは、スプリングリバーブが非常に強くかけて使われています。

スプリングリバーブの例①

How To Get The Surf Sound

スプリングリバーブの例②

Surf Guitar: Tips & Techniques

「スプリングリバーブ」については、こちらの記事で詳しく解説しています↓

関連記事

サーフロックの演奏方法に関する特徴

サーフロックの演奏方法に関する特徴は、主に3つあります。

トレモロピッキングを使う

トレモロピッキングとは、同じ音を素早くピッキングすることでトレモロのように聞かせる奏法です。

サーフロックでは特によく使われています。

サーフロック風トレモロピッキングの例(5:55~6:00)

Surf Guitar: Tips & Techniques

フィンガースライドを使う

右手で前述のトレモロピッキングをしながら左手でスライドさせると、サーフロックらしいフレージングになります。

ピッキングの速さは速くても遅くても良いのですが、基本的には曲のテンポに合わせることが多いです。

1:33~1:37

How To Play Surf Guitar Easy | Guitar Tricks

1:54~1:58

How To Play Surf Guitar Easy | Guitar Tricks

オープンポジションで弾く

ギターにおける「オープンポジション」とは、人差し指が1フレットを抑えた状態で、開放弦から4フレットまでの間で演奏することを指します(よりヘッドに近い場所で演奏することになります)。

開放弦を使うことから「オープン」という言葉がついています。

サーフロックでは、前述のトレモロピッキングのような「同じ1音を何度も弾くメロディー」が多用されますが、オープンポジションで演奏する方が音がリッチになるため、オープンポジションが好まれやすいです。

オープンポジションでメロディーを弾いた例(2:29~2:39)

How To Play Surf Guitar Easy | Guitar Tricks

トレモロアームを使う

音を伸ばしているとき、トレモロさせるのもサーフロックの特徴の一つです。

例えばAmコードをジャーンと弾くとき、トレモロアームを使ってトレモロさせるだけでもサーフロックの雰囲気を出すことができます。

3:16~3:20

How To Play Surf Guitar Easy | Guitar Tricks

ギターでトレモロアームを使うときの上級テクニック

サーフロックでは、少しゆっくり時間をかけてピッチを上げ下げするのも良いですし、細かくトレモロさせるのもいいでしょう。

また「コードが変わる直前にトレモロアームを使って少しピッチを下げておき、次のコードを弾くと同時にピッチを徐々に戻す」というテクニックも多用されています。

サーフロック風トレモロアームの使用例①

3:44~3:53

How To Play Surf Guitar Easy | Guitar Tricks

サーフロック風トレモロアームの使用例②

4:33~4:47

Surf Guitar: Tips & Techniques

パームミュート(ブリッジミュート)を使う

サーフロックでは、パームミュート(ブリッジミュート)を使ったフレーズが多用されています。

これまでご紹介したスプリングリバーブなどと合わせると、非常にサーフロックらしさを出すことができます。

3:34~3:40

Surf Guitar: Tips & Techniques

以上が「サーフロックのギターの弾き方・エフェクトのかけ方」でした。

当サイトでは他にもギターに関するさまざまな記事をご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

もっとミキシングがうまくできるようになるには、どうすればいいの?いいエンジニアになるための習慣ってあるの? 今回は、このようなお悩み・疑問にお答えする内容です。 世界的に有名なプラグイン・ソフトウェアを開発するiZotope社が解説する「ミキシング(MIX)を上達させるための7つのトレーニング」をまとめました。

2

世界中でヒットするキャッチーな曲って、どうやったら作れるの?今回はこのような疑問にお答えする内容です。テイラー・スウィフトやアリアナ・グランデ、The Weekndなどを手がける天才プロデューサー・Max Martinが使っている「Max式作曲法」をご紹介します。

3

今回は、「Sonarworks SoundID Referenceの使い方」をまとめました。

DTMをするなら絶対に持っておきたいこの製品について、なぜこの製品がおすすめなのか、どの種類を買うべきなのか、具体的な使い方と測定方法をご紹介します。

4

今はネットでいろいろな音楽制作の情報を手に入れられる便利な時代ですが、中には間違った情報もあります。日頃からYouTubeでミックス勉強してるぜ!という方にご覧いただきたい内容です。海外プロが解説する「YouTubeで見つけた、よくないミキシングのTips10選」をまとめています。

5

今回は、音楽プロデューサーのIZZYが解説する「プロのようなボーカルミックスをする秘密の公式」をまとめました。作曲においてプロとアマチュアを分けるポイントの1つが、ボーカルミックスのクオリティです。この記事では、どのようにすればプロのようなボーカルMIXができるのかを解説していきます。

6

今回は、「サーフロックギターの弾き方・ギター音の作り方」をまとめました。 「サーフロック」と言えば、ディック・デールの楽曲「MISIRLOU」を思い出す方も多いのではないでしょうか?まさに「サーフィン」「海の男」を感じさせるような音楽です。今回はこのディック・デール風のサーフロックギターを弾く方法を、リズムやエフェクトのかけ方からご紹介していきます。

7

今回は音楽プロデューサーのBthelickが解説する「なぜあなたのテックハウスはプロのように聞こえないのか?」をまとめました。テックハウスを自分で作ってみると、プロのようなサウンドにならず悩む方も多いでしょう。そこでこの記事では、どうすればプロのようなテックハウスを作ることができるのか、そのコツを4つご紹介します。

ボーカルレコーディングを劇的にキレイにする2つのコツ【海外プロ解説】 8

ボーカルのレコーディングがうまくできない…どれぐらいの音量で録音すればいいの?という方のための記事です。海外エンジニアが教える「ボーカルをプロのクオリティで録音するためのコツ」をご紹介!コツはたったの2つ、今日からすぐ実践できます!

9

今回は「カリッとしたボーカルにするためのMIXテクニック」をまとめました。全部で9個あり、組み合わせて使うことで非常に魅力的な音にすることもできます。初心者の方から上級者の方までお試しいただける内容ですので、ぜひご覧ください。

10

今回は、バークリー音楽大学卒業生のStuart Lehman-Brownが解説する「あなたは音楽学校に行くべきか?」をまとめました。自身が世界で最も有名な音楽大学を卒業した経験をもとに、音楽大学に行くべきかどうかを徹底的に解説します。かなり現実的な話になっていますので、音大に行くかどうか迷っている方の参考になります。

-ボーカル・楽器演奏