コード進行

10種類の感情を表現する10パターンのコード進行

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

今回は、Alex Romeが解説する「10個のコードパターンで10種類の違う感情を表現!」をまとめました。

自分の表現したいものを、コード進行でうまく表現できない…

そんな方に必見の内容です!

コード進行1:「上昇」「喜び」「幸せいっぱい」パターン

1つ目のコード進行は、「上昇」「喜び」「幸せいっぱい」を表現したコード進行です。

D#マイナースケールをベースに解説します。

v - VI - VII - i
(A#m - B - C# - D#m)

最もベーシックなボイシングにすると、このようになります。

0:33~0:40

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そしてここから、「上昇」「喜び」「幸せいっぱい」のイメージを足していきます。

ペダルノート足す

まずは、2つのペダルノートを足します。

「ペダルノート」とは、コード進行を通してずっと変わらずに伸ばしている音のことです。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回は、スケール上の7thの音(D#マイナースケールならC#の音)と、3rdの音(D#マイナースケールならF#の音)をペダルノートとして使います。

3rdの音を1オクターブ上げる

さらに、コードの構成音のうち、3rdの音を1オクターブ上げます。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

それでは、この状態のコード進行を聞いてみましょう。

1:00~1:05

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、ここにボーカルを重ねてみましょう。

1:08~1:18

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

マイナーキーを使っていますが、気分が上がっていき、幸せや喜びに満ちた感情が出るようになりました!

コード進行2:「ディープ」「シリアス」パターン

2つ目にご紹介するのは、「ディープ」「シリアス」なコード進行です。

よく使われるコード進行の1つでもあります。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回は、Bマイナースケールを使っていきます。

vi - VII - i - VII
Gm - A - Bm - A

最もベーシックなボイシングで演奏すると、このようなサウンドになります。

1:38~1:45

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、このコードの構成音のうち3rdの音を1オクターブ上に上げます。

2:00~2:06

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

メジャーとマイナー中間で「ニュートラル」なコード進行

このコード進行の特徴は、メジャースケールらしさとマイナースケールらしさのちょうど中間のように聞こえる、「ニュートラルなコード進行」である点です。

そのため、メロディー次第でこれらのカラーをコントロールすることが可能です。

例えば、マイナースケールをベースにしたメロディーだと、このようなサウンドになります。

2:24~2:30

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

BとF#の音だけを使ったメロディーですが、よりマイナースケールらしい、ディープでシリアスな印象になりました。

しかし、ここでメジャースケールをベースにしたメロディーにすると…

2:37~2:47

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

DとAの音だけを使ったメロディーですが、よりメジャースケールらしい、明るくハッピーな印象になりました。

同じコード進行でも、メロディー次第で全く違う印象になる良い例です。

コード進行3:「緊張」「サスペンス」パターン

3つ目にご紹介するのは、「緊張」「サスペンス」を感じさせるコード進行です。

なんと、コードを1種類しか使わないパターンです!

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回は、Gマイナーコードを使います。

ここで大切なのは、作りたいムードに合ったサウンド(音色)を使うという点です。

3:15~3:21

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

このコード進行の面白い点は、最低限のコードを使いながらベースを動かすだけで、音楽に動きをつけることができるところです。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

それでは、ベースと一緒に聞いてみましょう。

3:31~3:43

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ものすごく緊張感が溢れ、サスペンスな雰囲気になりました!

コード進行4:「ものすごく悲しい」パターン

4つ目にご紹介するのは、「ものすごい悲しさ」を感じさせるコード進行です。

今回はGマイナースケールを使います。

i - VII - iv - VI
Gm - F - Cm - D#

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

3:56~4:09

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

今回演出したいのは、ただの悲しさではなく「リアルに、ものすごく悲しい」というレベルの悲しさです。

悲しさを最大限引き出すため、まずはコードの3rdの音を全て1オクターブ上げます。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

そして、トニックのペダルトーンを足します。

トニックとはスケール上の1stの音(はじまりの音)で、GマイナースケールならGになります。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

それでは、サウンドを聞いてみましょう。

4:29~4:40

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

とても悲しい雰囲気になりました。

コード進行5:「心地いい」「幸せいっぱい」パターン

5つ目にご紹介するのは、「心地いい」「幸せいっぱい」なコード進行です。

今回はBマイナースケールを使います。

VI - III - VII - i
G - D - A - Bm

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

5:03~5:09

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

さらに明るい雰囲気にするため、まずはコードの3rdの音を1オクターブ上げ、スケール上の1stと3rdの音をペダルトーンとして追加します。

0:00~0:00

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして簡単にドラム、補強用のシンセパッド、ボーカルを入れてみると、このようになります。

5:41~5:47

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コード進行6:「心地いいけどちょっと悲しい」パターン

6つ目にご紹介するのは、「心地いいけどちょっと悲しい」コード進行です。

今回はG#マイナースケールを使います。

VI - i - VII - v
E - G#m -F# - D#

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

6:31~6:38

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

まずはコードの3rdの音を1オクターブ上げます。

先ほどまでの例でも3rdの音を1オクターブ上げる例をご紹介していますが、個人的に3rdの音をトップノートにするのもよいでしょう。

そして、さらにスケール上の3rdの音(G#マイナースケールならBの音)と7thの音(G#マイナースケールならF#の音)をペダルトーンとして足します。

7:05~7:11

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コード進行7:「ワクワク」パターン

7つ目にご紹介するのは、「ワクワク」するようなコード進行です。

暗めの音色を使っていても、曲にアグレッシブさや盛り上がりを加えることができます。

今回はGマイナースケールを使います。

i - i - VII - iv
Gm - Gm - D# - Cm

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

7:40~7:46

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

このコード進行の特徴は、マイナーコードで始まり、マイナーコードで終わっている点です。

これにより、ディープなサウンドを作ることが可能です。

そしてこれまでと同様、コードの3rdの音を1オクターブ上げます。

プラス、コードの3rdの音を別のシンセの音でも鳴らし、この3rdの音を強調させます。

8:18~8:26

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ボーカルを入れると、これから何かが起こるような、盛り上がっていく予兆を感じさせる曲になります。

8:32~8:39

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コード進行8:「ワクワク&ちょっとハッピー」パターン

8つ目にご紹介するのは、「ワクワク&ちょっとハッピー」なコード進行です。

先ほどの7つ目のコード進行のように、これから何かが起こりそうなワクワク感はありつつも、ハッピーな雰囲気が出るコード進行です。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回はGマイナースケールを使います。

i - i - III - VI
Gm - Gm - A# - D#

7つ目のコード進行と違うのは、3〜4小節目の部分です。

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

9:05~9:14

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ここで、コードの3rdの音を全て削除し、別のシンセの音でコードの5thの音を足します。

そして、先ほどの7つ目のコード進行と同じドラムとボーカルを入れてみます。

9:33~9:47

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

これからジムに行きたくなるような、明るくワクワクするような楽曲になりました!

コード進行9:「チル」「リラックス」パターン

9つ目にご紹介するのは、「チル(ゆったり)」「リラックス」なコード進行です。

使う音がやわらかい音であれば、ゆったりとした楽曲にすることが可能です。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回はやわらかいピアノの音を使い、Cマイナースケールをベースにしてみます。

VII - i - VII - i
A - Cm - B - Cm

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10:23~10:31

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そしてこれまでと同様、コードの3rdの音を1オクターブ上げます。

そして、トニックの音を連打した「ドローン」の音を足します。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

ドローンの音は、少しミステリアスなこのようなサウンドです。

10:46~10:51

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コードとドローンの音を合わせて聞いてみると、このようになります。

10:54~11:04

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

とても美しいコードです。

ドラムを入れると、このような楽曲を作ることも可能です。

11:12~11:22

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コード進行10:「ハッピー」パターン

最後にご紹介するのは、「ハッピー」なコード進行です。

よく使われるコード進行ですが、「メジャーコードしか使わない」という点がポイントです。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回はDメジャースケールを使います。

IV - V - I - I
G - A - D - D

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

11:48~11:54

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ここにさらにハッピーな雰囲気を加えるため、まずはトニックのペダルトーンを加えます。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

そしてさらに...

・コードの3rdと5thの音を全て削除
・ベースの音を1オクターブ上げる
・ベースの音を1オクターブ下に追加
・ペダルトーンの音を1オクターブ下に追加

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

すると、このようなサウンドになります。

12:19~12:24

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、ここでユニークなサウンドを作るためにOutput社「Portal」でエフェクトをかけます。

12:32~12:38

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

さらに、このエフェクトを加えた音をバウンスし、オーディオファイルを切り刻んでこのようにしました。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

12:41~12:46

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、少し神聖な雰囲気のあるボーカルとベース、ドラムを入れると、このようになります。

12:47~12:54

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

以上で「10種類の感情を表現する10パターンのコード進行」の解説は終了です。

当サイトでは他にもコード進行のバリエーションを増やすための記事を公開していますので、ぜひこちらもご覧ください↓


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