音楽ジャンル解説

【音楽ジャンル】ラグタイムとは?【音楽的特徴編】

今回は英語版wikipediaの「ラグタイム」をまとめました。

この記事ではPart2として、ラグタイムで使われるコード進行や楽曲構成など、音楽的な特徴について解説していきます。

ラグタイムの音楽的特徴

ラグタイムは、John Philip Sousaによって作られたマーチを変化させたスタイルで、アフリカ音楽のポリリズムを取り入れています。

基本的には2/4や4/4で書かれており、1・3拍目に強拍を置いた左手のベースラインが特徴的です。

右手では、2・4拍目にシンコペーションを伴ったコードを弾きます。

4/4拍子のラグタイム

The Entertainer

2/4拍子のラグタイム

Maple Leaf Rag (Remastered 2014)

ちなみに3/4拍子で書かれたラグタイムの曲は「ラグタイム・ワルツ」と呼ばれています。

3/4拍子のラグタイム

Pleasant Moments

ラグタイムには決まった拍子がない

「ワルツは3拍子」「マーチは2拍子」というように、ラグタイムは特定の拍子が決まっているわけではありません。

むしろ、ラグタイムの音楽スタイルはどんな拍子にも使えるようになっています。

ラグタイムでは「シンコペーション」がよく使われる

ラグタイムの大きな特徴の一つとして、「拍節の間にメロディーのアクセントを入れるシンコペーション」があります。

例えばメトロノームを鳴らして演奏したときに、メトロノームと被らない位置で(メトロノームが鳴る少し前に)メロディーにアクセントが来ることが多いです。

まるで、メロディーが伴奏が弾いている拍を避けているように聞かせることができます。

例えば、ラグタイムで最も有名な楽曲の1つ「The Entertainer」の楽譜を見てみましょう。


画像:ラグタイム「The Entertainer」の譜面例(https://www.perfessorbill.com/misc/ex02.gif))

実際の楽曲はこちら

The Entertainer

シンコペーションを使うととてもリズミカルに聞こえるので、よりノリやすくなります。

ちなみにシンコペーションについてはこちらの記事で詳しく解説しています↓

ラグタイムでは「スイング」がよく使われる

ラグタイムにおける著名な作曲家・ピアニストのScott Joplinは、ラグタイムの音楽スタイルに関して「”スイング”を掴むまで、ゆっくり演奏する」と発言しています。

この「スイング」という名前は、のちにラグタイムから発展したジャズに使われることとなります。

ラグタイムではない音楽をラグタイムにするには、メロディーの時間値(長さ)を変えて「ラギング(ラグする)」させることにより実現できます。

ラグタイムの楽曲の構成

ラグタイムの楽曲ではいくつかの「テーマ」を使うことが基本で、多くは4つのテーマを用いて作曲されます。

各テーマは16小節分あり、それぞれのテーマは4小節x4のフレーズに分けられています。

主なパターンはこちらの3つです。

AABBACCC

AABBACCDD

AABBCCA

場合によっては、4~24小節の間、テーマとテーマの合間に4小節のイントロかブリッジが使われることもあります。

ラグタイムのコード進行

ラグタイムでよく使われるコード進行として、セカンダリードミナントを使った「ラグタイムプログレッション」があります。

これはセカンダリードミナントをひたすら繋げていく、つまり五度圏(サークルオブフィフス)に従ってコードを繋げていく奏法です。

ディグリーネームで表すと..

(V7/V/V/V) - V7/V/V - V7/V - V7 - I

III7 - VI7 - II7 - V7 - I

たとえばCメジャーキーなら、このようになります。

E7 - A7 - D7 - G7 - C

ラグタイムでは「ストライドピアノ」がよく使われる

ラグタイムは、ストライドピアノのルーツも持っています。

これは1920年代から1930年代に人気となったスタイルで、より即興的なピアノスタイルが特徴です。

ラグタイムでは、このストライドピアノも多く使われています。

ストライドピアノ(ストライドは「またぐ」という意味)

How to Play Stride Piano
Stride Piano Exercises, Jazz Piano Tutorial

つづき「ラグタイムの歴史」↓


人気記事

1

今回は、主にポップスやダンスミュージックで使えるシンセサイザープラグインをご紹介します。いずれも世界的プロも愛用する人気プラグインですが、それぞれ特色が異なりますので、できるだけたくさん持っておくと目的に合った音作りがしやすくなります。まだ持っていないプラグインがあれば、ぜひチェックしてみてください!

2

https://youtu.be/bjqArFjaZLI 今回は、ジャズのスペシャリスト・Kevin Castroが解説する「ジャズの基本コード進行3つ」をまとめました。 ここでご紹介する3つのコード ...

3

今回は、大人気プラグインメーカーのCableguysが解説する「音にまとまりを出す方法4選」をまとめました。ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラム...どれも1つ1つしっかり作っているのに、全体で聞くとなんとなくまとまりがなく、バラバラに聞こえる…こんなお悩みにお答えする「音にまとまりを出す方法」を4つご紹介します!

4

今回はChris Selimが解説する「1176コンプレッサーの使い方」をまとめました。 「有名なコンプレッサー」としてよく名前が挙げられる製品の1つが「1176コンプレッサー」です。この記事では、なぜこのコンプレッサーは世界中のDTMerに愛されているのか、その魅力と使い方を解説していきます。

5

今回は、Jonah Matthewsが解説する「サラウンドサウンドチャンネルの数字の意味とは?」をまとめました。映画を見るときや音楽を聞くとき、「5.1サラウンド」など「小数点の付いた数字+サラウンド」の文字を目にすることがあります。一体これは何を意味しているのでしょうか?

ファンクとは? 6

今回は、Antoine Michaudが解説する「Add9コードとMaj9コードの違い」をまとめました。どちらもコードネームに「9」が付いていますが、一体何が違うのでしょうか?「Add11とMaj11」「Add13とMaj13」の違いなども同様の考え方で見分けられます!

7

世界的にヒットしている曲の構成はどうなってる?ヒット曲の公式はある?今回はこのような疑問にお答えします。「曲を作るときはこれを使え!」と言うほど、多くの世界的ヒット曲に使われている楽曲構成をご紹介します。主に洋楽に使われている構成ですので、特に「世界中で自分の曲を聞いてもらいたい」という方はぜひ実践してみてください。

8

今回は、Universal Audio社が解説する「API 2500 Bus Compressorを使うコツ」をまとめました。コンプレッサーの中でも非常に有名なこの人気製品について、同社がリリースしているプラグイン版を使用しながら、このコンプレッサーを使いこなすためのコツをご紹介します。

9

今回は、Tim Heinrichが解説する「リバーブを削除する方法 ~5つのプラグイン~」をまとめました。前回はリバーブを除去する方法を4つご紹介しましたが、今回は「リバーブ除去専用プラグイン」をまとめています。機能も値段もプラグインによってさまざまですので、ぜひご自身に合ったプラグインを見つけてみてください。

大きいスピーカーを買った方がいいミックスができるのか?おすすめのスピーカーは? 10

今回は「大きいスピーカーを買えばいいミックスができるのか?」をまとめました。一般家庭の部屋に置くには大きすぎるサイズのものもありますが、プロになるのであれば大きいスピーカーを買わなければならないのでしょうか?言い換えれば、大きいスピーカーを買えば、いいミックスやマスタリングができるようになるのでしょうか?

-音楽ジャンル解説
-,