用語解説

【音楽・リズムの基礎】シンコペーションとは?

シンコペーションって何?
作曲・DTMではどんな風に役立つの?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

How to Count Syncopated Rhythms for Beginners

数々の音楽レッスン動画をアップしているPiano Lesson On The Webが解説する「シンコペーションはどういう役割があるのか?」をまとめました。

リズムに関してしっかり知っておくと、作曲のマンネリを防ぐだけでなく、よりノリのいい音楽を意図的に作れるようになります!

シンコペーションとは何か、シンコペーションの種類にはどんなものがあるか、ぜひこの解説を通して理解を深めてみてください!

はじめに:シンコペーションとは?

はじめに、今回解説する内容をまとめてご紹介します。

シンコペーションとは?

表拍に音を置かず、さらにアクセントの音をズラすこと

シンコペーションかどうかを見極める基準

表拍にアクセントが来ていたらシンコペーションではない
裏拍にアクセントが来ていたらシンコペーションしている
(ただし表拍にアクセントが来ていても、通常とは異なる位置にアクセントが来ていればシンコペーションとみなされる)

シンコペーションには3種類ある

  • オフビート・シンコペーション
  • サスペンデッド・シンコペーション
  • イーブン・ノート・シンコペーション

それでは、具体的な解説に進んでいきます。

アクセントの基本を知ろう

シンコペーションの具体的な解説に入る前に、まずは基本的な「アクセント」についておさらいしておきましょう。

4/4拍子のアクセントの位置

まずは、こちらの4/4拍子の楽譜を見てみましょう。


画像:動画より

シンプルに、4分音符が4つ並んでいます。

4/4拍子なので、このように全ての表拍に音が来ている場合は、4つの音すべてにアクセントがつくことになるでしょう。

しかし、この中でもまたアクセントの大きさに順番があります。

基本的に、1個目の音が一番アクセントが強く、続いて3個目、2個目・4個目となります。

アクセントの強さ
1個目 > 3個目 > 2個目・4個目


画像:動画より

3/4拍子のアクセントの位置

次は、3拍子の楽譜を見てみましょう。


画像:動画より

3拍子の場合も4/4拍子の場合と同様、表拍にアクセントをつけることができます。

しかし、どちらかというと3拍子の方が、それぞれの音をより強調していることが多いです。

それではこれを踏まえて、シンコペーションの解説に入っていきます。

1拍目の表拍の音がズレたらどうなる?

4/4拍子の楽譜をもう一度見てみましょう。


画像:動画より

さて、ここで考えてみて欲しいのが「もし1拍目の表拍に音がなかったら?」ということです。

言い換えると、表拍にあった音が、少し後ろにズレたらどうなるでしょうか?


画像:動画より

結果は、こうなります。

この「表拍にあった音が少し後ろにズレること」を「シンコペーション」と言います。

シンコペーションとは?

つまり、シンコペーションというのは「表拍に音を置かず、さらにアクセントの音をズラすこと」を指します。


画像:動画より

上記の画像のように、もともとアクセントが来るはずだった表拍(数字の部分)ではなく、裏拍(+の部分)に音を置き、そこにアクセントを置くのです。

日本語だと「1と・2と・3と・4と」とカウントすることがありますが、この数字の部分ではなく、「と」の部分にアクセントが来たらシンコペーションだと言えます。

このようにアクセントの位置を少しズラしただけで、単純な「1,2,3,4」というリズムよりも、少しシャッフルした感じ(跳ねた感じ)がするのです。

別のシンコペーションの例も見てみよう

次は、こちらの楽譜を見てみましょう。


画像:動画より

こちらは、すべての音が裏拍に来ており、アクセントもすべて裏拍に来ている例です。

つまり、「フル・シンコペーション」のような感じです。

実際に演奏してみると、こうなります。

4:21~4:33

How to Count Syncopated Rhythms for Beginners

シンコペーションのクイズ①

では、ここでクイズです!

この楽譜は、「シンコペーションしている」と言えるでしょうか?


画像:動画より

こちらの楽譜は、まず4分音符が表拍に入るところから始まっています。

そのため、この音だけを見れば「シンコペーションしていない」と言えます。

しかし、2拍目の表拍は8分休符になっており、裏拍に4分音符が来ています。

本来は表拍にアクセント・音が来るはずですから、アクセントの位置が表拍ではなく裏拍に来ていることから、ここは「シンコペーションしている」と言えます。

同様に、3拍目・4拍目を見てみましょう。

4分音符が続いているので、一見表拍に音が来ている(アクセントがある)ように見えますが、よく計算してみると….


画像:動画より

2拍目でアクセントの位置が裏拍に来たおかげで、その後の音のアクセント位置がズレていることがわかります。

3つの音が、すべて+の部分=裏拍に来ています。

そのため、この例の場合は「1拍目はシンコペーションしていないけど、その後はずっとシンコペーションしている」と言えます。

シンコペーションのクイズ②

次は、別の例で確認してみましょう。

こちらの楽譜をご覧ください↓


画像:動画より

先ほどの楽譜と少し似ていますが、こちらは「シンコペーションしている」と言えるでしょうか?

それでは、確認してみましょう。

表拍に音があるかどうか(アクセントがあるかどうか)を確認します。


画像:動画より

表拍に音が来ており、こちらの例はシンコペーションしているとは言えないようです。

2拍目で裏拍に8分音符が来ていますが、今回はここにアクセントが来ているわけではありません。

加えて、この例はすべての表拍に音が置かれており、毎回表拍が強調されているような形ですので、シンコペーションとは言い難いです。

シンコペーションかどうかを見極める基準は?

シンコペーションかどうかを見極める基準は、簡単に言うとこのようになります。


画像:動画より

表拍(数字の位置)に音が来ていたらシンコペーションではない
裏拍(+の位置)に音が来ていたらシンコペーションしている

ほとんどの場合は、このように見極めることができます。

しかし、中には表拍にアクセントが来るタイプのシンコペーションがあります。

シンコペーションには、実はさまざまなタイプがあるのです。

シンコペーションには3種類ある

シンコペーションには、大きく分けて3つの種類があります。

  • オフビート・シンコペーション
  • サスペンデッド・シンコペーション
  • イーブン・ノート・シンコペーション

それでは、1つずつ解説していきます。

オフビート・シンコペーションとは?

オンビートではなくオフビートにアクセントが来ているシンコペーションは、「オフビート・シンコペーション」と言います。

オフビート・シンコペーションの作り方はとてもシンプルで、2つの小節の境目の音をタイでつなげるだけ。

なぜこれだけでシンコペーションになるかというと、2小節目の音が1拍前の音と繋がっており、演奏されないからです。


画像:動画より

1小節目・4拍目の音は鳴らされますが、2小節目・1拍目の音はタイでつながれているので、音は伸びていますが、新しく音が鳴らされるわけではありません。

そのため、2小節目・1拍目にアクセントが来ないのです。

実際に演奏してみると、わかりやすくなります。

8:52~9:05

How to Count Syncopated Rhythms for Beginners

サスペンデット・シンコペーションとは?


画像:動画より

とてもシンプルな楽譜ですが、気になる点が1箇所あります。
&
1小節目と2小節目のちょうど間に、タイが来ています。


画像:動画より

タイによって、音が小節をまたがっている状態です。

実はこれもシンコペーションの一種で「サスペンデッド・シンコペーション」と言います。

アクセントの大小を入れ替えるとどうなる?

次に、3拍子の例も見てみましょう。


画像:動画より

今回の解説の冒頭で、4/4拍子でも3拍子でも、アクセントには大きさに差があるというお話をしました。

特に、1拍目が一番強調されたアクセントになります。

3拍子なら、このような感じです。

10:18~10:22

How to Count Syncopated Rhythms for Beginners

1拍目が一番強く、2・3拍目は弱くなります。

では、ここでアクセントの位置を変えてみたらどうなるでしょうか?

4分音符を使うのはそのままに、アクセントの大小を入れ替えます。

試しに、1拍目と2拍目のアクセントを交換してみましょう。


画像:動画より

2拍目が最も強いアクセントにしてみました。

ただアクセントの強弱を変えただけなので、毎回表拍に音が来ており、音の位置がズレたわけではありません。

実は、これは「シンコペーションしている」と言えるのです!

専門的な名前で言うと、「イーブン・ノート・シンコペーション」といいます。

イーブン・ノート・シンコペーションとは?

イーブン・ノート・シンコペーション(Even Note Syncopation)とは、その名の通り「偶数拍にアクセント来るシンコペーション」です。

「Even Number」は英語で「偶数」という意味なので、このような名前がついています。

表拍に音があるものの、アクセントの位置が1・3拍目など一般的に最も強いアクセントが来る位置ではなく、偶数拍(2・4拍目)にアクセントが来ると、このイーブン・ノート・シンコペーションになります。

4/4拍子なら2・4拍目、3/4拍子なら2拍目に一番強いアクセントが来るとイーブン・ノート・シンコペーションになります。


画像:動画より

例えば上記画像は3拍子の楽譜ですが、3拍子では一般的に1拍目にアクセントが置かれることが多いのにも関わらず、この楽譜では2拍目にアクセントが来ているので「イーブン・ノート・シンコペーション」に当てはまります。

このようなシンコペーションを取り入れると、楽曲のノリがまた大きく変わってきます。


以上が、シンコペーションについての解説でした。

他にも、楽曲をよりおもしろくさせるための「リズム」はたくさんあります。

こちらの記事で解説していますので、ぜひリズムのレパートリーを増やしてみてください。

トレシロのリズム

人気記事

1

今回は、DTMにおすすめのコンパクトなスピーカーを5つご紹介します。いずれも小さな机で手軽に使える上に、値段もお手頃で数万円程度で購入できます。世界的なプロも愛用しているスピーカーもありますので、初心者の方も、本格的にDTMをしたい方もぜひチェックしてみてください!

2

今回は、音響関連の商品を開発しているGIK Acousticsが解説する「ステレオスピーカーの置き方」をまとめました。特にDTMなどの音楽制作では、正しく音を聞くためにスピーカーの置く位置が非常に重要になります。この記事では、ステレオモニタースピーカーとサブウーファーの正しい置き方を図を用いて解説します。

3

今回は、初心者からプロまで使えるおすすめのDTMスピーカー21選をまとめました。 この記事では、以下2つの条件を満たしているスピーカーだけをご紹介します。 ・2025年1月現在、日本の通販で誰でも新品 ...

4

ボーカルのレコーディングがうまくできない…どれぐらいの音量で録音すればいいの?という方のための記事です。海外エンジニアが教える「ボーカルをプロのクオリティで録音するためのコツ」をご紹介!コツはたったの2つ、今日からすぐ実践できます!

5

今回は、Chris Selimが解説する「マスタリング前に行うミックスの準備方法」をまとめました。マスタリングは楽曲を配信・リリースするための最終段階で、ミックスの後に行われる作業です。 ご自身でミックスとマスタリングを両方行う方も、マスタリングだけ他の人に頼む方も、ミックスの段階でやっておくべきことがわかりますのでぜひ参考にしてください。

6

今回は、MIX師やMIX初心者の方が持っておくと便利なおすすめのプラグインを3つご紹介します。プリセットを選ぶだけでプロレベルのサウンドにできる、まさに「5秒でMIXが終わるプラグイン」をご紹介します。

7

今回は、SynthHackerが解説する「2024年を制するボーカルチョップトリック」をまとめました。ボーカルチョップは、フューチャーべース(Future Bass)やEDMなどによく使われるボーカルテクニックで、とてもかっこいいアレンジ方法の1つです。この記事では、誰でも無料でイマドキのかっこいいボーカルチョップを作るコツをご紹介します。

8

今回は、「Sonarworks SoundID Referenceの使い方」をまとめました。

DTMをするなら絶対に持っておきたいこの製品について、なぜこの製品がおすすめなのか、どの種類を買うべきなのか、具体的な使い方と測定方法をご紹介します。

9

https://youtu.be/bjqArFjaZLI 今回は、ジャズのスペシャリスト・Kevin Castroが解説する「ジャズの基本コード進行3つ」をまとめました。 ここでご紹介する3つのコード ...

10

今回は、BigZが解説する「リバーブを使うときにやってみてほしいこと」をまとめました。DTMで広がりのあるサウンドにしたいとき、まず行うのがリバーブをたくさんかけることでしょう。しかしリバーブの使い方をほんの少し工夫するだけで、さらに広がりと奥行きのあるサウンドにすることができます。

-用語解説
-