アレンジ・打ち込み

【作曲】楽曲の展開を盛り上げるトランジションの作り方3選

「Bメロからサビ」とか、セクションのつなぎ目ってどうやって作ればいいの?

今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。

数々の音楽制作動画をアップしているTransverse Audioによる「トランジションの作り方」をまとめました。

トランジションは、いわゆるセクションとセクションのつなぎ目に入れる「曲の展開をサポートする要素」です。
(ここでは、「Aメロ」「サビ」などの曲における大きなブロックのことを「セクション」と言います)

たとえばBメロの最後からだんだん盛り上がるような音を入れたり、サビの頭で「バーン」と広がるような音を入れたり、などです。

今回は、ユニークな方法で「自分オリジナルのトランジション」を作る方法を3つご紹介します!

How To Make Music Transitions (Music Production Tutorial)

曲を盛り上げる方法1.Sweep系エフェクト

1つ目は、Sweep系エフェクトを使う方法です。

これはリバースシンバル(通常のシンバルの音を逆再生させた音)などを入れるやり方です。

「シューッ」とした音が出ます↓(0:08~2:38)

How To Make Music Transitions (Music Production Tutorial)

「盛り上がる→だんだん下がる」が1つのオーディオにまとめられているサンプルを使うのはもちろん、こんなやり方もあります。

1.普通のシンバルのオーディオファイルを用意する

2.そのシンバルのオーディオを複製して、2つ作る

3.2つのうち、片方のシンバルのオーディオを逆再生させる

4.逆再生した方をセクションの1小節目より前に、普通のシンバルの方をセクションの1小節目に置く

画像で見ると、このようになります。


画像:動画より

きれいにつながるのであれば、1つのトラックにまとめてしまってもOKです。


画像:動画より

2つのサンプルをきれいにつなげるには?

使っている素材は同じなのに、なぜか音のつなぎ目が不自然になることがあります。
(特にクラッシュシンバルなどの場合は、最初の「ガツン」というアタック音のせいでうまく繋がらないことがあります)

こんなときは、以下のいずれかを試してみてください。

1.オートメーションで調整する


画像:動画より

だんだん上がる方は、ボリュームのオートメーションで最後にフェードアウトさせます。

だんだん下がる方は、ボリュームのオートメーションで最初にフェードインさせます。

いわゆるクロスフェードさせている状態です。

完成例(2:11~2:14)

How To Make Music Transitions (Music Production Tutorial)

2.リバーブをリバースした方にかける

リバース音(だんだん上がる音)にリバーブをかけると、つなぎ目がなめらかになることがあります。

完成例(2:24~2:28)

How To Make Music Transitions (Music Production Tutorial)

3.各トラックのボリュームを調整する

上がる音と下がる音、どちらかの音量を上げたり下げたりしてみると、うまくつながったり、よりインパクトを残せることがあります。

完成例(2:32~2:38)

How To Make Music Transitions (Music Production Tutorial)

曲を盛り上げる方法2.ドラム・パーカッションのフィルを入れる

2つ目のコツは、ドラム・パーカッションのフィルを入れる方法です。

セクションの終わりにトム(Tom)などのフィルを入れることで、よりつなぎ目が自然になります。

同じループやパターンを使っていても、これをするだけでだいぶ違いが出てくるのです。

完成例(3:02~3:24)

How To Make Music Transitions (Music Production Tutorial)

曲を盛り上げる方法3.シンセや別の楽器を入れる

最後3つ目のコツは、シンセや別の楽器を入れる方法です。

2つ目のコツと似ていますが、こちらが楽器が異なります。

どんな音を入れればいい?

ほんのちょっと、短いサウンドエフェクトを作るような感じでOKです。

リスナーの注意を引くようなサウンドが望ましいです。

完成例(3:40~3:51)

How To Make Music Transitions (Music Production Tutorial)

以上で解説は終了です。

当サイトでは他にも作曲でリスナーを飽きさせない&おもしろい変化を加えるためのテクニックをまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


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