プロになる方法・音大進学

【音楽のプロになるには】DTMで音楽制作するときの7つの心構え

DTMをしているけど、曲作りで行き詰まる…
作曲のプロになりたいけど、なかなか上達しない…

今回はこのようなお悩みにお答えします。

数々のプラグインを販売するSpliceが解説「DTMで音楽制作するときの7つの心構え」をまとめました。

DTMを上達するために必要なマインドセットや、どんどん作曲のアイデアが浮かぶコツなどをお伝えしていきます。

実は多くの人がハマってしまっている「ワナ」もご紹介しますので、ぜひ今の自分と照らし合わせながらお読みください。

はじめに

特にDTMを始めたばかりの初心者の方は、「どんな曲を作っていきたいか」など、音楽制作に関するアプローチの方法を決めるのはとても大変だと思います。

逆にベテランのプロデューサーであれば、細部に気を取られ、全体像を見失ってしまうことがあります。

そのため、今回はみなさんの音楽制作レベルに関係なく使える「全ミュージシャンが心得ておくべき7つのこと」をご紹介していきます!

DTMの心構え1:「引き寄せられたDAW」を1つ選び、それを使う

ネットでは「○○は最高のDAW」などの言葉も見受けられますが、実のところ、どのDAWでもプロレベルの音楽を作ることは可能です。

「あの人はこのDAWが一番いいと言っていた。自分はこっちのDAWがいいと思うんだけど…とりあえず、あの人が使っていたDAWを使ってみよう」

このように、他の人が何か言っていたからと言って、自分がいいと思ったDAWを「2番手」に見る必要はありません。

前述の通り、どのDAWを使ってもプロレベルの作品は作れますので、自分が自然に引き寄せられたDAWを選び、それを使うのがベストです。

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DTMの心構え2:インスピレーション用のプレイリストを作る

自分がいいと思ったアーティストや楽曲から学ぶため、ここ最近でいいと思った楽曲をいくつか含んだプレイリストを作ってみましょう。

そのプレイリストに入った曲を聴けば、いくつか学ぶことが出てくるはずですので、あとはそれらを自分のモノにしてしまいましょう。

「これは完全にオリジナルのアイデアだ!」と思うアイデアであっても、実際はみなさんがこれまで聞いてきた・やってきたことからインスパイアされて生まれているものです。

自分の理想像をマネすることで、すでにみなさんが持っているアイデアとブレンドし、「自分だけのサウンド」を作ることができます。

DTMの心構え3:ミニマルに作る

DTMでは、新しいトラックを足すのはとてもカンタンです。

しかし、もしこのように「新しいトラックを足す状況」になったら、できるだけ何かを減らし、ミニマルなプロジェクトを維持することを心がけてみてください。

少ないサウンドが効果的な理由

例えばDrakeの「Mob Ties」を手がけたプロデューサー「Boi-1da」のトラックは、比較的少ないトラック数で構成されています。

Mob Ties

しかし、このトラック数の少なさがとても効果的であることがお分かりいただけると思います。

サウンド数が少ないということは、それぞれの要素やボーカルなどに与えられているスペースが多い、一つ一つの音がいきいきするということです。

音をミュートしたり、いらないレイヤーや細かい音を削除するのはためらわないようにしましょう。

こうすれば、曲中でキーとなるパートがよりはっきり聞こえ、輝くでしょう。

DTMの心構え4:MIDI Kitsを学ぼう

MIDI Kitsとは、すでにMIDIノートが打ち込まれているMIDIデータのことです。

拡張子は「.midi」で、このファイルだけを開いても音は鳴りません。

DAWで音源を立ち上げ、そこにこのMIDIデータをインポートすることで、そのMIDIデータを鳴らすことができます。

「MIDI Pack」という名前で販売されていることもあります。

市販のMIDI Kitsから学べることはたくさんある

このMIDI Kitsを実際に自分の曲で使うかどうかに限らず、MIDI Kitsから効果的なメロディーやコード進行を学ぶというのは、とても重要です。

MIDI Kitsを手に入れたら、DAWに取り込んで、その構造を分析してみましょう。

例えばメロディーのMIDI Kitsだった場合は「なぜいいメロディーに聞こえるのか?」、ドラムのMIDI Kitsだった場合は「なぜこのグルーヴ感になるのか?」などを考えてみます。

最終的にそのMIDI Kitsのまま使うことになっても、自分で全然違うように編集したとしても、ここで得たアイデアやテクニックは、今後一生使えます。

DTMの心構え5:サンプルパックを探そう

もしみなさんが「特定の楽器に精通しているわけではないけど、その音を使いたい…」という場合は、ロイヤリティーフリーのサンプルを使ってみましょう。

例えば、プロレベルのギタリストが弾いたギターの音を、みなさんの楽曲にそのまま使うことができます。

サンプルは編集してもOK

もちろん、先ほどのMIDI Kitsの時と同様、元の素材をそのまま使ってもいいですし、自分で編集して使ってもOKです。

例えば、サンプルをチョップしたり(切り刻んだり)、エフェクトを使ったり…

また、そのサンプルで使われているコード進行やグルーヴなどからインスパイアされ、新しく自分でアイデアを作ってもOKです。

DTMの心構え6:「YouTubeブラックホール」に飲まれない

最近では、YouTubeや他のプラットフォームが「学びのツール」として非常に強力になっています。

そのため、自分の楽曲制作を進めず、他人の動画を見ることに多く時間を使ってしまうこともあるでしょう。

もしこれに心当たりのある方は、「時間管理」を徹底しましょう。

学ぶ時間・YouTubeを見る時間が普段どれぐらいになっているか計算し、はしっかり制限し、自分の曲作りの障害を減らしましょう。

DTMの心構え7:曲作りを止めない

特に最初の頃は、他の人と自分を比べ、音楽制作をやめたくなることも多いでしょう。

しかし、「曲作りをする」ということは「他のものを学ぶ」ということと同義なのです。

もっと頑張れば、もっと良い曲作りができるようになります。

「学びの旅」を楽しもう

一夜でプロになることはできませんが、その分「学びの旅」を楽しみましょう。

もし自分がベストだと思う作品が作れなくても、落ち込まないでください。

プロでさえも、日の目を見ない無数のデモを作っているのですから…


以上が「DTMで音楽制作するときの7つの心構え」でした。

ちなみにこちらの書籍は「作曲家のリアル」が書かれており、大変タメになりますので、プロを目指している方は、ぜひチェックしてみてください。


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