今回は、Adam Neelyが解説する「オフビート2拍3連符」をまとめました。
複雑なリズムが書かれた楽譜を見て、「どのタイミングで演奏すればいいのかわからない」と困った経験はありませんか?
実は、難しいリズムも音符を細かく分割したり、楽譜の書き方を変えたりすることで、演奏するタイミングを理解しやすくなります。
ドラムはもちろん、ピアノやギターなど、さまざまな楽器の演奏にも応用できる方法ですので、ぜひお試しください。
難しいリズム「オフビート2拍3連符」、あなたは演奏できる?
まずは、こちらの楽譜をご覧ください。

みなさんは、このリズムを正確に演奏できますか?
ぜひここで一度、メトロノームをかけてチャレンジしてみてください。
…
それでは、正解の演奏をお聞きください。
いかがでしょうか?
正確に演奏できた方もいれば、「正解を聴いても、どこで音を鳴らしているのかわからない」という方もいるかもしれません。
ここからは、このリズムの仕組みと、正確に演奏するための考え方を解説していきます。
激ムズのリズム「オフビート3連符」とは?

今回の楽譜で使われているのは、「オフビート2拍3連符」と呼ばれるリズムです。
まず、「2拍3連符」とは、通常の4分音符2拍分の長さを3等分するリズムのことです。
通常の3連符とは音符の長さが異なり、1つの音が4分音符の3分の2の長さになります。
一方、「オフビート」とは、拍の表ではなく、拍と拍の間にあるタイミングを指す言葉です。
例えば、4/4拍子で「1と2と3と4と」と数えた場合、「と」にあたる8分音符の裏拍がオフビートになります。
今回のリズムは、この8分音符の裏拍から2拍3連符が始まるため、オフビート2拍3連符と呼ばれます。
オフビート2拍3連符が難しい理由
このリズムで特に難しいのは、2つ目の音を演奏するタイミングです。

最初の音は8分音符の裏拍から始まるため、比較的タイミングをつかみやすいでしょう。
しかし、その後に続く2拍3連符の音は、通常の拍と一致しない位置に現れます。
そのため、メトロノームを聴いていても、どのタイミングで2つ目の音を演奏すればよいのかわかりにくくなります。
こうした難解なリズムは、実際の楽曲にも登場します。
例えば、Isaac Delgadoの「La Sandunguita」では、オフビートの3連符を使ったリズムを聴くことができます。
それでは、このような複雑なリズムを正確に演奏するには、どのように考えればよいのでしょうか?
難しいリズムが読めない原因は、楽譜の見た目にある?
複雑なリズムを難しく感じる原因の一つに、楽譜の書き方があります。
例えば、こちらの2つの楽譜をご覧ください。

この2つは、どちらも同じリズムを表しています。
しかし、1つ目の楽譜の方が、どのタイミングで音を鳴らせばよいのか理解しやすいのではないでしょうか?
その理由は、音符が細かく分割されているためです。


例えば、8分音符1つで表す代わりに、タイでつながれた16分音符2つで表記すれば、発音するタイミングと拍の位置関係がわかりやすくなる場合があります。
つまり、音符の数が少ない楽譜ほど読みやすいとは限らないのです。
特に複雑なリズムでは、音符を細かく分割して拍の位置を明確にすることで、正確なタイミングを理解しやすくなります。
この考え方を、先ほどのオフビート2拍3連符にも応用してみましょう。

本題のオフビート2拍3連に戻ってみると、このリズムは2拍目に入ってからどのタイミングで2つ目の音を演奏すればいいのか、視覚的にわかりづらいです。
つまり、視覚的に演奏するタイミングがわかりやすくなれば、このような複雑なリズムも正確にわかるようになります。
難しいリズムの取り方・練習方法3つ
それでは、本題のオフビート2拍3連を正確に演奏できるよう、音符を分解してみましょう。
① 音符を細かく分割して考える
まずは、2拍3連符の音符1つ分の長さを考えてみましょう。

通常の4分音符は、8分音符2つ分の長さです。
一方、2拍3連符の音符1つ分は、8分3連符2つ分の長さに相当します。

つまり、2拍3連符全体を、8分3連符6個分の単位に分けて考えることができます。
これを利用して、タイで音符をつなぎながら表記すると、次のようになります。

ただし、これだけでは、まだ正確なタイミングがつかみにくいかもしれません。
そこで、さらに音符を細かく分割してみましょう。
② さらに音符を分割して、拍の位置を確認する
今度は、8分3連符の1つ分を、さらに細かい単位に分割します。


ここでついに、2拍ジャストから演奏される音符を見つけることができました。
音符を簡略化して書くと、このようになります。

このように書き換えることで、通常の拍とリズムの位置関係を確認しやすくなります。
はじめにご紹介した通り、記載している音符の数が少ない=リズムがわかりやすくなるとは限りません。
このような難しいリズムの場合は、逆に音符を細分化して書いてみた方が、メトロノームとの関係がわかりやすくなり、正確なタイミングをイメージしやすくなります。
まずは「1つの音を分割してみる」というところから始めるとよいでしょう。
③テンポと音符の長さを変えて練習する
テンポと音符の長さを書き換えるのも、練習方法としておすすめです。
例えば、BPM50の楽譜を、BPM300として表記する方法があります。
BPM300はBPM50の6倍の速さですが、音符の長さも6倍に書き換えれば、実際の音の長さや発音するタイミングを変えずに表現できます。

上記画像は、すべて全く同じリズムになります。
このようにテンポと音符の長さを調整することで、複雑なリズムを、よりシンプルな音符の組み合わせとして表記できる場合があります。
まとめ:難しいリズムに出会ったら必要に応じて楽譜を変えてみよう
今回は、さまざまな方法で楽譜を書き換えながら難しいリズムを解読していきました。

はじめの楽譜は、最も正確でシンプルな書き方です。
音符が少ないためスッキリしており、本来のテンポ・拍子・リズムで記載されているため、その音楽のアイデア・概要を把握するのに最適です。

音を細かく分割して記載した楽譜は、実際のパフォーマンスをイメージしやすくするために書き換えた楽譜です。
音符の数が多いですが、拍子やメトロノームとの関係がわかりやすく、一目見てリズムが取りやすいです。

BPMを変えて記載した楽譜は、シンプルな音符で記載されているため、練習用の楽譜として役立ちます。
どの書き方にも、それぞれのメリットがあります。
重要なのは、一つの楽譜の書き方にこだわらず、自分が理解しやすい形に置き換えて考えることです。
難しいリズムに出会ったら、ぜひ今回の方法を試してみてください。
複雑なリズムの練習には、多機能メトロノームがおすすめ
難しいリズムを正確に演奏できるようになるには、楽譜を理解するだけでなく、実際に音を出しながら練習することも大切です。
特に3連符や16分音符を含む複雑なリズムを練習する場合は、さまざまなリズムパターンを再生できるメトロノームが役立ちます。
例えば、BOSSの「DB-30」は、通常の4分音符に加えて、3連符や16分音符などのリズムパターンにも対応しています。
細かい音符のタイミングを確認しながら練習したい方は、ぜひチェックしてみてください!
