
今回は、DTMプラグインの中でも非常に人気のあるXfer Records社「OTT」の効果的な使い方を7つご紹介します。
OTTはマルチバンドコンプレッサーの一種で、低域・中域・高域をそれぞれ個別にコンプレッションできます。
さらにアップワードコンプレッションとダウンワードコンプレッションを組み合わせることで、通常のコンプレッサーよりも派手なサウンドを作れるのが特徴です。
マルチバンドコンプレッサープラグインは他にもたくさんありますが、ここではOTTを使用するときに知っておきたいTipsを7つ解説します。
OTTの効果的な使い方1.バイパス時と音量が変わらないようにする

1つ目の使い方は「バイパス時と音量が変わらないようにする」です。
これはOTTに限らずすべてのプラグインに言えることですが、そのプラグインを使用する前と後で音量が大きく変わらないようにすることはとても重要です。
人間は、音量が大きい音を「良い音」と感じやすい傾向があります。
そのため、「音量が大きくなったかどうか」ではなく「そのプラグインによってどんな効果が得られたか」を確認することが大切です。
特にコンプレッサーは音を抑える働きがあり、強く使うと音量が小さくなったように聞こえやすいため、バイパス時と比較して音量が大きく変わらないようにチェックしておきましょう。
OTTでは「OUT GAIN」のパラメーターを活用できます。
OTTの効果的な使い方2.TIMEでプラック系サウンドを作る
2つ目の使い方は「TIMEを調整してプラック系サウンドを作る」です。
OTTには「TIME」というパラメーターがあり、右へ回すほどアタックとリリースが遅くなります。
つまり、右に回すほどアタック成分がより残るため、プラックやパーカッションのような弾ける質感を作りやすくなります。
ドラムに使用すれば、よりアタックが目立ちパンチのある音にすることも可能です。
OTTの効果的な使い方3.マスキングを解消する
3つ目の使い方は「マスキングを解消する」です。
OTTはマルチバンドコンプレッサーのため、特定の音域だけを必要な分だけ抑えることができます。
例えばボーカルと音域が被ってしまっているギターの音を整えたいときは、以下のような処理をすることができます。
1.中音域以外のバンドを無効化する
2.中音域だけコンプレッションをかける
3.DEPTHでOTTに通す音の量を調整する
OTTの効果的な使い方4. DEPTHでやりすぎを防ぐ&音抜けを調整する
4つ目の使い方は「DEPTHでやりすぎを防ぐ&音抜けを調整する」です。
OTTは「Over The Top(限界を越える)」という名前の通り、非常にアグレッシブで極端な設定を使うことができます。
それゆえに、コンプレッションしすぎて原型がほぼなくなってしまうようなサウンドになることもあります。
このとき、まだOTTに使い慣れていない場合は、ぜひDEPTHを調整するところから始めてみてください。
DEPTHは、OTTの処理量を調整するパラメーターです。
※DEPTHをゼロ(左に振り切る)と、OTTの効果が全くない状態になります
そのため、DEPTHをゼロから少しずつ上げていき、「ちょうどいいな」と思うラインで止めるだけでもOKです。
楽曲全体で聴いたときに音が埋もれてしまう場合は、OTTでコンプレッションをした後、DEPTHで聞こえ具合を調整するのもよいでしょう。
OTTの効果的な使い方5. 「Over The Top」でやりすぎを活用する
5つ目の使い方は「Over The Topでやりすぎを活用する」です。
先ほどは「やりすぎを防ぐ方法」をご紹介しましたが、逆にOTTのOver The Top=限界を越えるアグレッシブな機能を活用する方法もあります。
例えば、OTTではアップワードコンプレッションとダウンワードコンプレッションを使用することができます。
前者は「基準値を下回った音の音量を上げる」、後者は「基準値を上回った音の音量を下げる」という仕組みです。
これらを極端に使用することで、今まで聞こえていなかった音を細部まで聞き取れるレベルまで持ち上げ、全く新しいサウンドにすることができます。
例えば、ちょっとしたパーカッションの音もこのように変身させることができます。
OTTを使うだけで、原音とは別物と言えるほど大胆に音色を変化させることもできます。
OTTはパラメーター数が少なく直感的に操作できるため、コンプレッサーに慣れていない方でも試しやすいプラグインです。
まずは1つのパラメーターだけをいじってみるだけでも、新しいサウンドメイクのアイデアが見つかるでしょう。
OTTの効果的な使い方6. ボーカルの音抜けをよくする
パラレルコンプレッションを使い、OTTで高音域を思い切りコンプレッションした音をボーカルに混ぜると、ボーカルの音抜けを良くすることができます。
こちらのやり方は下記の記事で解説しています🔻
OTTの効果的な使い方7. 隠しパラメーター「Clean XOV」を使う
実はOTTには「Clean XOV」という隠しパラメーターがあります。
このパラメーターをONにすると、わずかですがノイズが軽減されるメリットがあります。
Logic ProとAbleton Liveをお使いの方は、次の手順で使用できます。



OTTでおすすめの用途と使える楽器
OTTは、特に音抜けがよく存在感をUPさせたいときに大活躍するプラグインです。
そのため、以下のようなシーンで使うと大きな助けになります。
ダンス系ジャンル:EDM、ダブステップ、フューチャーベースなど、明るさとパンチが鍵になるジャンル
ボーカル:パラレルコンプレッションで音抜け+明るさと空気感UP
SuperSawやプラック:明るさと存在感UP
ドラム:パンチ感と音抜けUP
ベース:しっかり前に出て存在感のあるサウンドにする
ピアノ:存在感やアタック感を強調する
効果音:原型からは考えられないようなユニークなサウンドにする
OTTが大活躍するおすすめプラグインや機材は?
OTTは特にポップスやダンスミュージックで使われることが多いプラグインです。
そのため、下記のシンセサイザーやモニタースピーカーと組み合わせることで、OTTの効果をさらに活かしやすくなります🔻
ダンスミュージック制作に使えるスピーカーのまとめはこちら🔻
音抜けの悪さで悩んでいる方におすすめの方法
今回はOTTを使って音抜けをよくする方法をご紹介しましたが、他にもさまざまな方法があります!
詳しくはこちらにまとめています🔻




