今回は、8-bit Music Theoryが解説する「セカンダリードミナントの使い方」をまとめました。
この記事では「基礎編」として、セカンダリードミナントとは何か、セカンダリードミナントの使い方について解説していきます。
ゲーム音楽のセカンダリードミナント解説シリーズ
そもそも「セカンダリードミナント」とは?
そもそもセカンダリードミナント(Secondary Dominants)とは、特定のコードを一時的なトニックとして考え、そのドミナントを使うことで、強い進行感を作るコードのことです。
楽譜では「V/V」「V/IV」などと表記されることがあります。
(「どの度数に対してのドミナントコードか」を表すため、V/⚪︎という形になることが多いです)

例えばFメジャーキーの楽曲では、FがIコード、C7がVコード(ドミナントコード)になります。
そのため、「C7→F」というコード進行はドミナントモーションになり、とてもすっきり解決した印象になります。
Vコードに含まれるメジャー3rdと♭7thの音のおかげで、より「Iコードに行きたい」という気持ちになれるのが大きなポイントです。
(例えばC7コードの場合は、EとB♭にあたります)
このドミナントモーションを、どんなコードに対しても行えるようにしたのがセカンダリードミナントです。
どんなコードが次に来ても使用することができます。
セカンダリードミナントの作り方・使い方
セカンダリードミナントの作り方はとてもシンプルです。
手順
- ターゲット(目的地)となるコードを1つ選ぶ
- そのコードの基音から始まるスケールを探す
- そのスケールのダイアトニックコードのVコードを探す
例えば、次の楽譜はFメジャースケールのコード進行が使われています。

ここで、FとGmの間にセカンダリードミナントを置いてみます。
この場合は、ターゲットのコードをGmになります。
そのため、まず一時的に「今はGmキーで演奏している」と仮定します。
そして、次はGmキーのダイアトニックコードのVコードを探します。
GmキーのVドミナントコードはD7ですので、FとGmの間にD7を置きます。

セカンダリードミナントを使うと面白く聞こえる理由

セカンダリードミナントを使うと曲が少し面白く聞こえるようになる理由は、その曲のスケールやダイアトニックコードに含まれていない音が使えるからです。
例えば先ほどの例だと、Fメジャーキーの曲でD7コードを使用しています。
Fメジャースケールには、D7コードに含まれるF#の音が含まれていません。
それにも関わらず、コード進行は非常に自然でオシャレになっています。
そのため、「ちょっと雰囲気を変えたいな」という時にセカンダリードミナントを使ってみてもよいでしょう。

ちなみにセカンダリードミナントは、クラシック音楽でもジャズでも使われています。
例えばVコードの前にセカンダリードミナントを置いたり、iiiコードの代わりにセカンダリードミナント(III7コード)を使ったりします。
「どのコードに対してセカンダリードミナントを使うか」が重要
セカンダリードミナントはあらゆるコードに対しても使えますが、「どのコードに対してセカンダリードミナントを使うか」で楽曲の印象が大きく変わります。
例えばiiコードに対して使った時と、viコードに対して使った時では、以下のような違いがあります。
セカンダリードミナントを効果的に使える5つのシーン
セカンダリードミナントを効果的に使えるシーンは、大きく分けて5つあります。

- iiコードに対して
- iiiコードに対して
- IVコードに対して
- Vコードに対して
- viコードに対して
※Iコードに対して使うと単純なドミナントモーション(V→I)になり、vii⚪︎7thコードに解決することはありませんので、Iコードとvii⚪︎コードは除外します
そこで次回からは、これら5つのシーン別にセカンダリードミナントの効果的な使い方について解説してきます!
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