今回は、8-bit Music Theoryが解説する「セカンダリードミナントの使い方」をまとめました。
この記事では「iiコード編」として、セカンダリードミナントをiiコードに対して使う時のポイントと例をまとめています。
ゲーム音楽のセカンダリードミナント解説シリーズ
iiコードに対してセカンダリードミナントを使う時のポイント

iiコードは「2-5-1進行」のように、助走や準備段階として使われることが多いコードです。
バレーボールで言えば「レシーブ・トス・アタック」のうち「レシーブ」にあたることが多いでしょう。
そのため、iiコードに対してセカンダリードミナントを使う時は、この準備段階をより充実・延長させるために使うことが多いです。
それではここからは、ゲーム音楽で使われているiiコードに対するセカンダリードミナントの例をご紹介します。
iiコードに対するセカンダリードミナントの例:ヨッシーアイランドのテーマ
ゲーム音楽では「ヨッシーアイランド」のテーマが良い例です。

この楽曲では、ii(Gm)に対してセカンダリードミナント(VI7)が使われています。
メロディーもセカンダリードミナントに合わせた下降のアルペジオが使われています。
単純な「I-ii-V」ではなく「I - セカンダリードミナント VI7 - ii - V」になっている点が面白いポイントです。
iiコードに対するセカンダリードミナントの例:あつまれ どうぶつの森「朝7時のBGM」
「あつまれ どうぶつの森」の「朝7時のBGM」でも、iiコードに対するセカンダリードミナントが使われています。

この曲では、コード進行がE♭maj7→Fm7→Gm7と1つずつ順番に上がっていきます。
Gm7の後はFm7に戻ったり、さらに1つ上のA♭に上がるのがよくあるパターンですが、この曲ではC9に行っているのがポイントです。
C9に含まれるEの音はスケール上にない音ですので、とても耳を引く音になります。
またC9の後はFm7に行きますので、ここでもまた大きな移動があり、面白い展開になっています。
作品のおだやかな雰囲気を壊さない形で、程よい展開を作っているのが素晴らしい点です。
iiコードに対するセカンダリードミナントの例:スーパーマリオギャラクシー2「Freezy Flake Galaxy」
スーパーマリオギャラクシー2「Freezy Flake Galaxy」も、先ほどの「朝7時のBGM」と全く同じ動きをしています。

コード進行は「A-G/A-Bm7-C# m7」と1つずつ上がっていった後、VI6であるF# に行き、Bm7に落ち着きます。
コードがF# のとき、メロディーに♭9thであるGの音を使っているのもポイントです(VIコードにテンションを使う際によく見られるパターン)。
iiコードに対するセカンダリードミナントの例:ソニック・ザ・ヘッジホッグ「START LIGHT ZONEのテーマ」
ソニックザヘッジホッグ「START LIGHT ZONEのテーマ」でも、セカンダリードミナントが巧みに使われています。

ソニックザヘッジホッグの「START LIGHT ZONEのテーマ」では、Cからスタートし、♭VI/ii-V/ii-iiと進行しています。
セカンダリードミナントであるA7の前にB♭を入れることで、一時的にDmキーに聞かせる時間が少し伸びているように感じさせます。
さらに、Dm-Dm(maj7)-Dm7-Dm6という進行の中でベースがクリシェのように下がっていくため、Dmが単なる通過点ではないように感じさせています。
Dmのサウンドが少し暗い雰囲気を作っていますが、この次はGに戻ることで安心感もあります。
ゲーム音楽のセカンダリードミナント解説シリーズ