コード進行

【作曲講座】カンタン&使えるコード進行の作り方5選

コード進行ってどうやって作ればいいの?
よく使われるコード進行はある?
ありきたりなコード進行にならないようにするには?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

5 USEFUL Tips For Making Chord Progressions Tutorial

数々のサンプルパックを販売しているSamplifiedが解説する「便利な5つのコード進行の作り方」をまとめました。

よく使われるコード進行や、おもしろいコード進行にするためのテクニックをご紹介していきます!

コード進行の作り方1:代理コード

1つ目は「代理コードを使う」というテクニックです。

まずは「I - vi - IV - V」というコード進行を見てみましょう。
(大文字はメジャーコード、小文字はマイナーコードを表しています)

Cメジャーキーの場合はこのようになります。

C - Am - F - G

実際の音はこちら(0:18~0:27)

5 USEFUL Tips For Making Chord Progressions Tutorial

しっかりまとまりのある良いコード進行なのですが、少しつまらない感じがします。

こういう時にコード進行をおもしろくできるのが「代理コード」です。

代理コードとは?

あるコードと似ている別のコードを「代理コード」といいます。

この「似ているコード」は、五度圏の画像を見るとすぐ確認できます↓


画像:https://dn-voice.info/music-theory/godoken/より

五度圏の外側の縁がメジャーコードで、内側の縁がマイナーコードです。

外側の縁がメジャーキーで、内側の縁がマイナーキーという見方もできます。

IVとVを代理コードにしてみよう

それでは今回は、最後の2つのコード「IV」と「V」のコードを、それぞれ変えてみましょう。

ディグリーネームで書くと、

I - vi - IV - V

これを

I - vi - iv - v

このようにしてみます。

さて、五度圏を見返してみると、FコードとGコードに対しているのは、それぞれDmコードとEmコードです。

これは、「Fコードと似ているのはDm」「Gコードを似ているのはEm」ということを表しています。


画像:動画より

そのため、IVとVの部分をそれぞれ「Dm」と「Em」に変えてみましょう。

Cメジャーキーの場合は、

C - Am - F - G

これを

C - Am - Dm - Em

このようにします。

1:01~1:09

5 USEFUL Tips For Making Chord Progressions Tutorial

先ほどよりも「ありきたりな感じ」がしなくなりました。

ちなみに五度圏はいろいろな使い方・見方がありますので、こちらをまとめた記事を読むと、さらに五度圏を活用して作曲できるようになります。

関連記事

コード進行の作り方2:7thコード

通常のトライアドに7thの音を加えると、より豊かな響きにすることができます。

7thの音ってどうやったらわかるの?

7thの音がどの音なのかは、かんたんに調べることができます。

メジャーコードの7thは「5thの音から半音4つ分上の音」です。

たとえばCメジャーコードなら、5thの音はGです。

Gから半音4つ上の音はBですので、Cメジャーコードの7thは「B」となります。

マイナーコードの7thは「5thの音から半音3つ分上の音」です。

たとえばCマイナーコードなら、5thの音はGです。

Gから半音3つ上の音はBですので、Cマイナーコードの7thは「Bb/A#」となります。

ドミナントセブンスの時だけは注意!

そのキーの5thのコード、つまりドミナントの場合は、5thの音から半音3つ上の音が7thの音になります(ドミナントセブンスコード)。

たとえばCメジャーキーにおけるGメジャーコードに7thをつける場合。

Gメジャーコードの5thであるDから半音3つ上のFが7thの音になります。

C - Am - F - Gに7thを足してみる

それでは、C - Am - F - Gというコード進行に7thを足してみましょう。

C:CEGB
Am:ACEG
F:FACE
G:GBDF

実際の音はこちら(1:35~1:44)

5 USEFUL Tips For Making Chord Progressions Tutorial

7thを入れなかったときよりも、ちょっとおしゃれで豊かな感じの響きになりました。

コード進行の作り方3:ボイス・スプリット

こちらは「各音の距離を開ける」というテクニックです。

コードの構成音を1オクターブ上げたり下げたりし、近い周波数帯域の音になることを避けます。

どの音をどれぐらい上げたら/下げたらいい響きになるのかは、コード進行やその曲の雰囲気、使っている楽器によって異なります。

練習を重ねると、どうボイス・スプリットするといい響きになりそうかがわかってきますので、ぜひチャレンジしてみてください。

普通のボイシング


画像:動画より

ボイス・スプリット後のボイシング


画像:動画より

2:05~2:16

5 USEFUL Tips For Making Chord Progressions Tutorial

コード進行の作り方4:9thの音を入れる

テクニック2の「7thの音を入れる」と似ていますが、今回は9thの音を入れます。

9thの音を入れると、7thの時よりもさらに広がりのある音にすることができます。

9thの音を見極めるには?

実は、9thの音は、そのスケールの音の2ndの音です。

たとえば、CメジャースケールならCの次、つまりDの音が9thです。

7thと9thを入れたコード進行がこちら。

C9:CEGBD
Am9:ACEGB
F9:FACEG
G9:GBDFA

2:41~2:50

5 USEFUL Tips For Making Chord Progressions Tutorial

ボイス・スプリットも使ってみよう

もちろんこの場合も、テクニック3「ボイス・スプリット」が使えます。

音同士の距離が近すぎると響きがよくない場合、間隔を開けた方がいい場合は、このテクニックを使ってみてください。

コード進行の作り方5:メロディー

作曲でよく使われるモード

最後にご紹介するテクニックは「コードにメロディーを入れる」です。

「コード進行って、メロディーを乗せるための、いわゆるベッドみたいなものじゃないの?」

このように思う方もいるでしょう。

しかし、コード進行でメロディーを奏でることも可能なのです!

コードにメロディーを乗せる方法

方法はかんたんで、コードの一番上の音に「メロディーの音」を乗せていきます。

自分の耳で聞いて「この音はメロディーとしてハマるな」と思った音を入れていきましょう。


画像:動画より


以上、「便利で使えるコード進行を作るテクニック5選」でした。

さらにいろいろなコード進行を作るには、こちらの書籍が役に立ちます

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