ミキシングのコツ

【DTM・MIX】808ベースのミックスのコツ3つ

THE 808 MIXING TRICK | How To Mix 808 And Kick Like A Pro

今回は、Streakyが解説する「808ミックストリック」をまとめました。

ヒップホップやトラップなどでよく使われる「ブーン」「ズン」と重低音が響く808ベースですが、特にキックとベースは音域が近く、上手にミックスする必要があります。

この記事では、この808ベースの上手なミックス方法を3つご紹介していきます。

※ベースの低音域に関する解説のため、低音域が聞きやすいスピーカーやヘッドホンでのご視聴をおすすめします

はじめに:808ベースを聞いてみよう

まずは、808ベースを含んだこちらのループを聞いてみましょう。

1:07~1:13

THE 808 MIXING TRICK | How To Mix 808 And Kick Like A Pro

悪くはありませんが、808ベースの存在感があまりありません。

ここからは、この808ベースをより重く・太く・存在感を出せるようにするミックスのコツをご紹介していきます。

808ベースMIXのコツ1:サチュレーション

808ベースのミックスのコツ1つ目はサチュレーションです。

サチュレーションをかけると、ベースの音がより太く、あたたかみのある音になります。

【DTM・MIX】808ベースのミックスのコツ3つ【重低音・サブベース】
https://www.youtube.com/watch?v=a1UBwlDFAMA

今回は、Softube社「Saturation Knob」を使っていきます。

2:17~3:30

THE 808 MIXING TRICK | How To Mix 808 And Kick Like A Pro

サチュレーションをかけると、少し音が歪んでアタックが目立つようになるほか、音が「ブーン」と強く厚くなり、高音域が少し際立つので耳に届きやすい音になります。

サチュレーションをかけすぎるとエッジの効きすぎた音になるので、あくまでも808のよさが維持できる範囲で調整します。

808ベースMIXのコツ2:EQでブースト

808ベースのミックスのコツ2つ目はEQでのブーストです。

【DTM・MIX】808ベースのミックスのコツ3つ【重低音・サブベース】
https://www.youtube.com/watch?v=a1UBwlDFAMA

今回はUAD社「Pultec EQP‑1A」を使って、60Hz付近を広めのQ幅(Bandwidth)でブーストしていきます。

4:01~4:49

THE 808 MIXING TRICK | How To Mix 808 And Kick Like A Pro

このようにEQでブーストするだけでも、低音の音抜けがよくなります。

関連記事

808ベースMIXのコツ3:サイドチェイン

808ベースのミックスのコツ3つ目はサイドチェインです。

【DTM・MIX】808ベースのミックスのコツ3つ【重低音・サブベース】
https://www.youtube.com/watch?v=a1UBwlDFAMA

今回はFabfilter社「Pro-Q3」のダイナミックEQ機能を使って、「キックが鳴っている時はキックの周波数だけを削る」という設定にします。

808ベースの超低音域が失われないよう、20Hz付近は少しブーストして、60Hz付近はキックに譲ようにしてみます。

6:52〜7:48

THE 808 MIXING TRICK | How To Mix 808 And Kick Like A Pro

実際にキックとベースを同時に鳴らしながら、どの周波数に対してサイドチェイン(ダッキング)を行うとキックがしっかり聞こえるようになるのかを確認します。

おまけ:ベースとドラムにまとまりを出す方法

最後に、おまけとしてドラム全体にまとまりを出す方法をご紹介します。

「ただ単にいくつかのドラムサンプルを並べただけ」ではなく、「1つのドラムセット」として聞かせるテクニックです。

【DTM・MIX】808ベースのミックスのコツ3つ【重低音・サブベース】
https://www.youtube.com/watch?v=a1UBwlDFAMA

ドラム全体に一体感を持たせるには、ドラムバス(グループトラック)にバスコンプレッサーをかけるのがおすすめです。

今回はSSL社「FG-GREY」を使います。

9:20~10:12

THE 808 MIXING TRICK | How To Mix 808 And Kick Like A Pro

ON/OFFを切り替えるとわかりやすいのですが、コンプレッサーをONにしている時の方が音全体にまとまりが出るほか、1つ1つの音もしっかり際立ちます。

関連記事


以上で解説は終了です。

当サイトでは他にも808系サウンドのミックスのコツについてご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

今回は「FLUX:: Pure Analyzer Systemの使い方」をまとめました。このプラグインは、世界中の音楽プロデューサー・DTMerに愛用されているアナライザープラグインです。とてもキレイな見た目をしていますが、いったいどのようなプラグインで、どのように活用すればいいのでしょうか?

2

今回はCableguys社「ShaperBox3」を使うコツをまとめました。実際にBig ZがCableguys社「ShaperBox3」をどのように活用しているのか、おすすめの使い方を5つご紹介します。

3

今回は、Doctor Mixが解説する「歴代のシンセサイザーTOP10」をご紹介します。みなさんがよく耳にする「あの音」は、実はこれらのシンセサイザーの音かも…!?「聞いたことある!」「あの音って、このシンセの音だったんだ!」と驚くこと間違いなしです!

4

今回は音楽プロデューサー・オーディオエンジニアのJustin Collettiが解説する「音をもっと左右に広げる方法」をまとめました。Justinは音楽プロデュース、ミキシングエンジニア、マスタリングエンジニアなど、幅広い分野で活躍しています。そんな彼が、DTMで音を左右に広げる方法を5つ解説します。

5

今回は、DTMでおすすめのオーケストラ系楽器がすべて使える音源をまとめました。1つ購入するだけで弦楽器・金管楽器・木管楽器・打楽器すべてが揃うだけでなく、世界中のプロが愛用する高品質の製品ばかりですので、まだお持ちでない方はぜひチェックしてみてください。

ファンクとは? 6

今回は、Antoine Michaudが解説する「Add9コードとMaj9コードの違い」をまとめました。どちらもコードネームに「9」が付いていますが、一体何が違うのでしょうか?「Add11とMaj11」「Add13とMaj13」の違いなども同様の考え方で見分けられます!

7

今回はFabfilterが解説する「ドラムミックスに使えるサイドチェインのコツ」をまとめました。例えばドラム全体をまとめたグループをミックスするとき「スネアの高音域を足したいけど、シンバルとハイハットの高音域は足したくない」ということがあるでしょう。そんなときPro-MBを使えば、スネアの高音域だけをブーストできます!

8

当サイトのnoteアカウントにて「楽曲のサビ・Aメロ・Bメロ・Cメロ・ポストコーラス・イントロ&アウトロの作り方」をそれぞれアップしました。 「曲を作るときに何から始めたらいいかわからない」「 ...

9

今回は、主にポップスやダンスミュージックで使えるシンセサイザープラグインをご紹介します。いずれも世界的プロも愛用する人気プラグインですが、それぞれ特色が異なりますので、できるだけたくさん持っておくと目的に合った音作りがしやすくなります。まだ持っていないプラグインがあれば、ぜひチェックしてみてください!

10

今回は「スピーカーは縦置き or 横置きのどちらがいいのか?」をまとめました。 多くのスピーカーは正方形ではなく長方形であることが多いですが、縦置きにするべきか、横置きにするべきか悩む方も多いでしょう ...

-ミキシングのコツ