作曲全般

DTM・作曲のスピードをアップさせる7つの方法とPCアイテム

曲作りのスピードを速めたい!効率よく音楽制作がしたい!

今回は、このような声にお答えする内容です。

作曲家・コーチのFriedemann Findeisen氏が解説する「継続的に音楽制作のスピードをアップさせる7つの方法」をまとめました。

これらは筆者であるFriedemann Findeisen氏が実際にやって効果を実感した方法ですので、みなさんもぜひお試しください。

作曲のスピードを早める方法1.インターネットの接続を切る

いきなり大きなところから入りますが、まずはネットの接続を切ることから始めてみましょう。

僕はこれを実際にやってみて、生産性が3倍になりました。

コンピュータやスマホが通知を鳴らすたびに、あなたの制作はストップしてしまいます…

個人的に、生産性の最大の敵はYouTubeやFacebook、そしてニュースフィードなどだと思っています。

僕はLeechBlockというプラグインを使って、特定のサイトをブロックできるようにしています。Facebook Purityというプラグインなら、ニュースフィードをブロックできます。

作曲のスピードを早める方法2.電話の電源を切る

2つ目は「電話の電源を切る」です。

スマホではなく「電話」という表現にしたのは、Skypeなどパソコンでも使える通話ツールも含めているからです。

本当に電話が必要なときはそれほどないですから、基本的にはメッセージなど、いつでも見れるもので連絡してもらうようにしましょう。

また、友人やクライアントには「いつならメッセージを返せるのか」なども伝えておくとよいでしょう。

作曲のスピードを早める方法3.ショートカットを使う

3つ目は「ショートカットを使う」です。

「そんなのもうやってるよ!当たり前だろ!」と思う方もいるかもしれませんが....本当に使えていますか?

DAWで使えるショートカットを全部知っていますか?

僕自身も、昔はショートカットは使いこなせてると思っていました。

しかし、 Jeff Rona(代表作「God of War III」)と仕事をしたときに、自分は全然使いこなせていないんだなと実感したのです。

彼と仕事をしたことで、新しいショートカットを40個も習得しました。

DAWには、本当に役に立つショートカットがたくさん備わっています。

最低40個は習得できるといいでしょう。

ショートカットを覚えるのに1~2日かかっても大丈夫です。

それぐらい時間をかける価値は十分にあります。

まずは、このようにOSやDAWによってどんなショートカットがあるのかを調べてみましょう。

「Windows ショートカット DAW名 便利」
「Mac DAW名 使えるショートカット」

作曲のスピードを早める方法4.テンプレートを使う

4つ目は「テンプレートを使う」です。

ここで言う「テンプレート」とは、すべてにおけるテンプレートを指します。

ここからは、「さまざまなテンプレート」の一例をご紹介します。

セッション(プロジェクト)のテンプレート

  • 不要なトラックアイコンを隠し、48KHzに設定したテンプレート
  • アイデアを作るのに便利なインストゥルメントトラックを立ち上げているテンプレート
  • ドラムをすでに打ち込んでいるテンプレート

チャンネルストリップのテンプレート

  • ボーカル用のチャンネルストリップを作る
  • ロックギター用のチャンネルストリップを作る

プラグインのテンプレート

  • プラグインを立ち上げたときのデフォルトの値を変える

インストゥルメントトラックのテンプレート

  • Kontaktの5つのインストゥルメントトラックを作り、「レガートストリングス」のスタック(グループ)としてまとめておく

いつも使う音源や、いつも同じまとめ方・グルーピングをしているものは、このようにスタック化すると便利です。

作曲のスピードを早める方法5.全部自動化する Part1

5つ目は、「自動化できるものを全部自動化する」です。

たとえばボーカルに対していつも同じプラグインを使ったり、同じ処理をするのであれば、それもテンプレートやプリセットとして保存してしまいましょう。

もちろん、曲によって最終的な処理は異なるでしょう。

でも基本的な部分は、ほとんど変わらないか全く同じはずです。

このような部分は全部自動化した方が、作業スピードを早くすることができます。

作曲のスピードを早める方法6.全部自動化する Part2

6つ目も同じく自動化の話なのですが、次はプロジェクトや操作についての自動化です。

まず、DAWを使っているときによくやることがないかを考えてみてください。

僕の場合、いつもMIDIトランスフォームで音の長さやタイミングをクオンタイズしたり、クレッシェンドを作ったりします。

これを自動化できたら、この場合はショートカットにできたらかなりの時間短縮になります。

しかし残念ながら、僕が使っているLogic ProにはMIDIトランスフォーマーを開いたり、ノートの長さをクオンタイズするショートカットがありません…

そこで、僕はKeyboard Maestroというプラグインを使っています。

40ドルしますが、本当に買ってよかったと思えるプラグインの一つです。

このプラグインがあれば、どんなものもショートカットにアサインできます。

僕の場合、この4つのステップを「Control+L」で一発で実行できるようにしています。

「MIDIトランスフォーマーを開く」
「クオンタイズするノートの長さを決める」
「値を決める(8分音符にしています)」
「処理を実行」

Keyboard Mastroは、非常におすすめです。

便利ガジェットを使ってショートカット化する

「Stream Deck」のような、便利ガジェットを使うとショートカット化しやすくなります。

詳しくは下記の記事で解説しています🔻

作曲のスピードを早める方法7.マルチタスクをやめる

最後7つ目は「マルチタスクをやめる」です。

とはいっても、そもそもマルチタスクというのは幻想です。

もともと脳は1つのことしかできないので、人間はいつもシングルタスクを行なっています。

しかしいわゆる「マルチタスク」をしているときは、このシングルタスクを高速で切り替えているのです。

この「シングルタスクを高速で切り替える」というのがマルチタスクの正体であり、実際は脳が疲労するだけ、集中できていないのです。

ちなみに、マルチタスクをしている人はマルファナを吸っている人よりもIQが低くなるという研究もあり、数字にすると40%も生産性が低くなるということがわかっています!

マルチタスクをしないためには、「似たようなことをまとめてやる」が有効です。

たとえば「メール返信はこの時間にやる」と決め、決めた時間に全部まとめて返すなど、同じ頭の使い方をするものは一気にやってしまうのがよいでしょう。

作曲のスピードを早める方法まとめ

  • ネットの接続を切る
  • 電話の電源を切る
  • ショートカットを使う
  • テンプレートを使う
  • 全部自動化する Part1
  • 全部自動化する Part2
  • マルチタスクをやめる

今日から実践できるものばかりですので、このページを閉じたらすぐトライしてみましょう!

作曲のスピードを早めるアイテムまとめ

最後に、作曲の作業スピードを改善できるおすすめアイテムをまとめてご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください!

複数のショートカットが使えるマウス「ケンジントン トラックボール」

トラックボールを使うので長時間の作業でも手が疲れにくく、「有線」と「ワイヤレス」も選べます。

また複数のボタンがマウスについており、組み合わせ次第でクリックの種類を増やすことができ、複数のショートカットをマウス1つで実行することができます。

世界中の音楽のプロに愛されている商品です。
(有線と無線の2タイプあります)

好きなショートカットをボタンで実行できる「Stream Deck」

あのデュア・リパのプロデューサーであるIan Kirkpatrickも、こちらを使用しています。

DTMでのStream Deck活用方法についてはこちらでまとめています🔻


以上で解説は終了です。

当サイトでは他にも作業効率をUPさせるDTMテクニックをご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

今回は、主にポップスやダンスミュージックで使えるシンセサイザープラグインをご紹介します。いずれも世界的プロも愛用する人気プラグインですが、それぞれ特色が異なりますので、できるだけたくさん持っておくと目的に合った音作りがしやすくなります。まだ持っていないプラグインがあれば、ぜひチェックしてみてください!

2

https://youtu.be/bjqArFjaZLI 今回は、ジャズのスペシャリスト・Kevin Castroが解説する「ジャズの基本コード進行3つ」をまとめました。 ここでご紹介する3つのコード ...

3

今回は、大人気プラグインメーカーのCableguysが解説する「音にまとまりを出す方法4選」をまとめました。ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラム...どれも1つ1つしっかり作っているのに、全体で聞くとなんとなくまとまりがなく、バラバラに聞こえる…こんなお悩みにお答えする「音にまとまりを出す方法」を4つご紹介します!

4

今回はChris Selimが解説する「1176コンプレッサーの使い方」をまとめました。 「有名なコンプレッサー」としてよく名前が挙げられる製品の1つが「1176コンプレッサー」です。この記事では、なぜこのコンプレッサーは世界中のDTMerに愛されているのか、その魅力と使い方を解説していきます。

5

今回は、Jonah Matthewsが解説する「サラウンドサウンドチャンネルの数字の意味とは?」をまとめました。映画を見るときや音楽を聞くとき、「5.1サラウンド」など「小数点の付いた数字+サラウンド」の文字を目にすることがあります。一体これは何を意味しているのでしょうか?

ファンクとは? 6

今回は、Antoine Michaudが解説する「Add9コードとMaj9コードの違い」をまとめました。どちらもコードネームに「9」が付いていますが、一体何が違うのでしょうか?「Add11とMaj11」「Add13とMaj13」の違いなども同様の考え方で見分けられます!

7

世界的にヒットしている曲の構成はどうなってる?ヒット曲の公式はある?今回はこのような疑問にお答えします。「曲を作るときはこれを使え!」と言うほど、多くの世界的ヒット曲に使われている楽曲構成をご紹介します。主に洋楽に使われている構成ですので、特に「世界中で自分の曲を聞いてもらいたい」という方はぜひ実践してみてください。

8

今回は、Universal Audio社が解説する「API 2500 Bus Compressorを使うコツ」をまとめました。コンプレッサーの中でも非常に有名なこの人気製品について、同社がリリースしているプラグイン版を使用しながら、このコンプレッサーを使いこなすためのコツをご紹介します。

9

今回は、Tim Heinrichが解説する「リバーブを削除する方法 ~5つのプラグイン~」をまとめました。前回はリバーブを除去する方法を4つご紹介しましたが、今回は「リバーブ除去専用プラグイン」をまとめています。機能も値段もプラグインによってさまざまですので、ぜひご自身に合ったプラグインを見つけてみてください。

大きいスピーカーを買った方がいいミックスができるのか?おすすめのスピーカーは? 10

今回は「大きいスピーカーを買えばいいミックスができるのか?」をまとめました。一般家庭の部屋に置くには大きすぎるサイズのものもありますが、プロになるのであれば大きいスピーカーを買わなければならないのでしょうか?言い換えれば、大きいスピーカーを買えば、いいミックスやマスタリングができるようになるのでしょうか?

-作曲全般
-,