作曲全般

【DTM】海外プロが実際に使っている7つの打ち込みのコツ【Martin Garrix編】

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

今回は、数々のDTM動画を配信している音楽プロデューサーArcadeが教える「プロが実際に使っていて、あなたが知らない作曲のコツ」をまとめました。

この記事ではそのうち、人気DJ・音楽プロデューサーのMartin Garrixが実際に使っているコツを3つご紹介します!

海外プロ7つの打ち込みのコツシリーズ

DTM打ち込みのコツ1:変な音もレイヤーしてみよう

まずは、音のレイヤー(音を重ねること)についてです。

単体で聞くとあまりいい音とは言えないものでも、レイヤーしてみるといい味を出す要素になることがあります!

実際の例で見てみましょう。

このFuture Bassのトラックでは、音をいくつか重ねています。

0:53~0:58

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

こちらがそのうち、単体で聞くとちょっと変な感じのするベースサウンドです。

1:05~1:10

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

すごくダーティー(Dirty)なサウンドなので、Future Bassよりも、ダブステップなどの方が合いそうな音です。

しかし他の音と重ねて使うと、ちょっとダーティーな感じは残しつつ、他のサウンドを埋もらせず、引き立たせることもできます。

1:28~1:33

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

ちなみにこのダーティーな音を抜いてみると…。

1:35~1:40

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

ちょっと物足りず、スキマがあるような感じがします。

他の音と一緒に聞いてどうなるか?が重要

Martin Garrix本人は「新しく取り入れたサウンドは、他の音と一緒に聞いて確認しよう」と話しています。

今回のように、単体では変に聞こえても、曲全体で聞くと逆にいい味を出すこともあるからです。

DTM打ち込みのコツ2:積極的にレイヤーを使おう

たとえ小さい音量で使うとしても、レイヤーを積極的に使ってみましょう。

まずはこちらのサウンドをお聞きください。

2:28~2:40

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

このトラックでは、Leadに対して多くのレイヤーを使っています。

8個のレイヤーを重ねていますが、一つ一つの音に足りない要素を補うようにしてレイヤーしています。

中には、音量があまり出ていないレイヤーもあります。

必ずしもすべてのレイヤーを大きく鳴らす必要はなく、あくまで足りない要素を補うことができればOKです。

どんなに小さい音量で使っているとしても、その音があるのとないのとでは、確実に差が出ます。

2:45~3:26

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

レイヤーすることで、一つのトラックでは表現できない質感や、周波数帯域をカバーすることができ、よりパワフルに聞かせることが可能です。

ちなみにここでも、コツ1の「ちょっと変な音を使う」が使えますので、ぜひお試しください。

DTM打ち込みのコツ3:ステレオ・マニピュレーション

ミキシングにおいて、低域は真ん中に、高域はワイドにしてみましょう。

お持ちのDAWやプラグインによって違いますが、今回はFL Studio付属の「MIXER MATRIX」の場合でご説明します。

プリセットの「Mid」を選ぶと、音が中心(Center)から聞こえるようになります。

6:08~6:16

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

対して、プリセットを「Stereoize 2」にしてみると、より広がりのある音になります。

6:24~6:30

Music Production Tips & Tricks That Pros Use, But You Don't

2つを聞き比べると、聞こえ方が全く違うことがわかります。

そのため、より曲を広がりのあるように聞かせたい場合はコード系楽器やリード楽器をステレオにし、ベースは中心から聞こえるようにしてみましょう。

いらない低域はカットしよう

さらに、Martin本人は「高音楽器において、いらない低域はカットしよう」と話しています。

これは、ベース系の楽器に「低域のスペースを譲る」ためです。

ぜひお試しください。


↓つづき「Brooks編」はこちら


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